2007年1月29日
二枚橋焼却場跡地に小金井市の新焼却場建設には「ノ−!」〜 調布市議会全員協議会 〜
調布市・府中市・小金井市の3市で運営してきた二枚橋焼却場は、建替え協議に行き詰まって、3市での建替えを断念しました。
その結果、調布市は三鷹市との共同処理を決め、ふじみ衛生組合用地での新焼却場整備に向けて話し合いが進んでいます。
その二枚橋跡地を小金井市・国分寺市2市のごみを処理する焼却場の建設候補地とするという、小金井市の意向が報道されました。
二枚橋を候補地とするに当たって、昨年末小金井市は調布・府中両市に候補地とすることへの同意を求めてきました。
調布市議会は全員協議会を開いて、「建設は認められないが候補地とすることまで反対はできない」という調布市回答への調布市議会としての意見を聞きました。
各議員からは、「共同処理していた3市があきらめた焼却場建設を1市単独で復活させるなど許されない」という厳しい意見が出されました。
生活者ネットワークとして、「候補地とすることを許しながら、建設させないということはできないのではないか」と質問しました。
調布市の答弁は「候補地の絞り込みに当たって、事前に協議することで建設を回避する」というものでした。
4月以降の小金井市のごみの行方が問題の発端
この問題の発端は、今年4月以降の小金井市の可燃ごみの行方が決まっていないということにありました。
二枚橋焼却場は昨年10月以降順次炉を停止していて、各市は他市の焼却場で可燃ごみを引きうけてもらっています。調布市のごみは多摩環境センター組合で受け入れてもらっています。小金井市は、ごみを受け入れてもらっている国分寺市から、今年4月以降の受け入れにあたって、将来の焼却場建設候補地の明示を求められていたのです。
今回建設候補地を示したことで、国分寺市と小金井市は、4月以降半年間のごみ受け入れ協定を交わしました。4月以降、小金井市のごみがあふれる事態は回避されます。
今後、小金井市は二枚橋跡地以外の建設候補地を早急に決定すべきと考えます。
◆二枚橋跡地に新たな焼却場を建設させない
一連の動きは、調布・三鷹の焼却場建設予定地の周辺住民にとっては許しがたいものです。調布・三鷹市も二枚橋跡地を検討候補地に入れていましたが、飛行場の関係で60メートル以上の煙突が立てられないことや三鷹市からの距離が遠いことなどから、断念しています。三鷹市よりなお遠い国分寺市からも搬入できるのなら、調布市の焼却場もそこに作れたはずと考えるのは当然です。何より、3市での処理を諦めた場所で1市だけが焼却処理するというのは許されません。
調布市の新処理施設建設予定地周辺の自治会が共同で、二枚橋跡地に焼却場を建設させないという議会の決議を求める陳情を出す方向で検討中とのことです。
生活者ネットとしても、二枚橋跡地には不燃ごみの処理施設など調布市に必要な施設を設置すべきと考えます。
ごみの減量・資源分別が当たり前の時代、ごみ処理を当該市から遠く、人目に触れないところで行おうとする方向は誤っています。