2003年7月5日
6月議会報告=その3 「住基ネット」個人情報保護に問題あり
〜「調布市住民基本台帳条例」には賛成しました〜
議案第43号「調布市住民基本台帳条例」は、住民基本台帳が情報の原則公開を基本に運用されてきた結果、個人情報が本来の目的外に使用されたり、住民票や戸籍の改ざんなどの犯罪行為まで引き起こしている現状を省み、市民の個人情報の保護と住民基本台帳の適正管理を行うための規則を定めるものとして提案されたものです。
本条例17条から20条に記載された「住基ネット」については、国の法律によりすでに運用されていますが、個人情報保護において問題が多いシステムです。
生活者ネットワークは、これまでも市民へのアンケート調査等を実施し、住民基本台帳ネットワークへの接続については個人選択の可能性を求めてきました。
しかし残念ながら調布市においては、未だ「個人の選択」を市長は決断していません。このようななか、今年(2003年)8月からは住基ネットのカード運用の開始が目前になっています。
生活者ネットワークは、
1)住民基本台帳ネットワークが運営される現状では、少なくとも個人情報保護については、細則を定めた規則等を制定したうえで早急に正式な監視委員会を設置するなどの個人情報漏洩対策が必要である。
1)個人情報の閲覧や証明書の発行に際しての、本人確認のための事務が明確に規定され、閲覧の制限が明文化されたことは個人情報の適正管理の面から評価する。
2)今後、要綱等の整備をし名簿業者への情報提供を更に厳しく制限していくことを要望する。
3)ストーカー行為やドメスティックバイオレンスの被害者が、自らの情報を開示しないよう請求できると規程されていることは、これまで当事者から強く要望されていた点であり評価する。
4)今後、市民の個人情報保護を最優先に市民の意向が充分に反映された運用をすることを強く要望する討論を行い、この条例案には賛成しました。