『平和新聞ながさき版』
欄外100字×4のミニコーナー
2016年12月25日 元日(1月1日) |
1月1日は元日であるが17年の元日はちょっと変わっている。1日の長さが1秒長いのだ。世界一斉に「うるう秒」を入れるので、日本では午前9時の1秒前に8時59分60秒が入る。英国では午前0時なので大晦日が1秒長い。 1秒の長さは原子時計で正確に決まっている。ところが地球の自転はわずかだが遅くなっているために1日=1自転の時間が86400秒より長くなる。その差が1秒に近くなったときに「うるう秒」を入れて時刻を調整するのだ。 1秒で光は30万㌔㍍も進む。GPSや電子機器制御ではソフトが厳密に対応しないとエラーとなる。Googleの時刻サーバはうるう秒を挿入せず、挿入時刻の前後各10時間の間、1秒の長さを100万分の14長くして調整する。 1972年に導入されて以来、挿入されたうるう秒の合計は25秒。システム障害の危険性を犯してまで挿入するメリットはないという意見もあり、新時刻系・影響について2023年に検討される。たかが1秒、されど1秒である。 |
2016年11月25日 ゲティスバーグ演説(1863年11月19日) |
1863年11月19日—エイブラハム・リンカーンがゲティスバーグ演説—「人民の、人民による、人民のための政治」で有名—を行った日。ゲティスバーグにある国立戦没者墓地の奉献式で、「適切なスピーチ」をと依頼されもの。 これは272語1449字という約2分間のきわめて短いスピーチであったにもかかわらず、リンカーン演説の中では最も有名なものであり、独立宣言、合衆国憲法と並んで、アメリカ史に特別な位置を占める演説となっている。 1946年、GHQ最高司令官として第二次世界大戦後の日本占領の指揮を執ったダグラス・マッカーサーは日本政府の憲法草案のひどさに愕然。GHQによる草案をつくらせ前文にゲティスバーグ演説の有名な一説を織り込んだ。 「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。」—何度読んでも感動を覚える日本国憲法前文の嬉しい話です。 |
2016年09月25日 武器貿易条約の発効 そして(2014年9月25日) |
9月25日は武器貿易条約の発効が確実になった日:2014年のこの日、批准国が50カ国を超え、90日後に条約は発効した。通常兵器を規制対象にした初の条約だ。(新コーナー登場:現在につながるあの日を振り返りましょう) 条約の規制対象は戦車・装甲戦闘車・大砲・軍艦・攻撃ヘリ・戦闘機・ミサイルとその発射装置・小型兵器で、国連安保理決議や国際人道法などに違反する場合は規制される。その判断を武器輸出国にまかせているが小さな一歩だ。 9月26日は核兵器全面的廃絶のための国際デー:2013年の国連総会で、初めて核軍縮に関するハイレベル会合が開催された9月26日を核兵器の脅威とその全面的廃絶に関する社会の認識を高め、教育を充実させる日とした。 今年9月26日、長崎では「ヒバクシャ国際署名」をすすめる県民の会が発足する。まさに国連では核兵器禁止条約について実質的な議論が開始されようとしている。この日が核兵器廃絶を切り開いたと記憶されるように奮闘しよう。 |