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 2001年4月2日、米原潜シカゴが無通報のまま佐世保港に入港した。これまで米原子力艦船は千回にわたる寄港を行っているうえに、2月の「えひめ丸」事件とあわせての「考えられないミス」に、米軍の安全軽視の姿勢が浮き彫りとなった。4月4日には、佐世保市長が「改善がみられるまで米原潜の入港は遠慮してもらいたい」と入港拒否表明を行うという事態に進展した。
 これをうけて日米合同委員会が開かれ、次のような「プレス・ステートメント」を発表した。


共同プレス・ステートメント(2001年4月24日)

合衆国原子力潜水艦の
日本の港への寄港に関する措置

 日本国政府及び合衆国政府は、日本国民の懸念を認識し、合衆国原子力潜水艦の日本の港への寄港に関する適切な通報の重要性につき一致した。合衆国政府は、合衆国海軍の原子力推進プログラムの歴史を通じ、放射能漏れが生じた事例はかつて一度もなかったことを留意した。日本国政府は、合衆国原子力潜水艦の周辺の水域のこれまでのモニタリングにおいては、合衆国原子力潜水艦を原因とする放射能漏れは確認されたことはないことを留意した。

 平成13年4月5日の合同委員会及びそれに続くワーキング・レベルの会合において、日米両政府は合衆国の原子力潜水艦の通報に関して議論した。合衆国海軍は通常、外務省に対し、少なくとも24時間前に、原子力潜水艦の到着予定時刻及び停泊又は投錨の予定位置につき通報することを再確認した。

 日米両政府は、以下のすでに導入された措置が、長年にわたって両政府において概して良好に運用されてきた合衆国原子力潜水艦の通報手続の円滑な実施を強化することを期待する。合衆国海軍は、通報が適時かつ正確に行われることを確保するため新たな措置をとった。これらの措置は、潜水艦の動きに関する運用上のメッセージ及び外務省に提供される情報の正確性を確認するための管理上の措置に関連している。