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『平和新聞ながさき版』
欄外100字×4のミニコーナー

2010年12月25日 クリスマス

12月22日、英国政府はアビーロード・スタジオ前の「横断歩道」を歴史遺産に指定すると発表した。このスタジオでビートルズの楽曲の録音が行われ、横断歩道を歩く写真がアルバム『アビーロード』のジャケットに使われた。

『アビーロード』発売の1969年、ベトナム反戦運動が世界を席捲する。メンバーのジョン・レノンがオノ・ヨーコとつくった『Give Peace a Chance』が大ヒット。映画『いちご白書』の中で抵抗する学生たちのシーンに流れる。

1971年、『イマジン』に続いてジョンは『Happy Xmas (War Is Over)』を発表した。いまではクリスマスソングの定番となっている、強烈な反戦のメッセージソングだ。その1年4ヶ月後、米軍はベトナムから撤退した。

ジョンが凶弾に倒れてから30年ー戦争とその火種は堪えない。『Happy Xmas』はうたう:「何の恐れもない幸せな年を。戦争は終わる、あなたが望みさえすれば。戦争はいま終わる」。21世紀の次の10年の私たちの課題である。

2010年12月15日 ノーベル賞

12月10日はノーベル賞の授賞式。政治的な要素のまとわりつきから逃げられない「平和賞」だが、今回は授賞式に18ヶ国が欠席するなど国際政治問題にまでなっている。価値観の普遍性と国の特殊性のはざまでの受賞だ。

米軍の拘束中にノーベル賞受賞を通知され、授賞式に出席できなかった科学者にドイツのオットー・ハーンがいる。ウランの核分裂を発見したことで1944年の化学賞を受賞。しかし選考がもめ、決定は翌45年11月となった。

ハーンの共同研究者のリーゼ・マイトナーはユダヤ人で、ナチスが母国オーストリアを併合したことでスウェーデンへの亡命を余儀なくされた。その地で彼女は実験結果を核分裂と解釈し、核エネルギーまで計算したのである。

しかしマイトナーは選考委員会の認識不足で共同受賞者にはなれず、物理学賞にももれた。1980年代、2つの新元素がドイツで発見された。元素名としてハーニウムとマイトネリウムが提案され、前者は却下、後者は採用された。

2010年11月25日 領海

11月16日は海の憲法といわれる国連海洋法条約が発効した日(1994年)。この条約で領海などが定義されている。Q1:国家の主権の及ぶ範囲である領海(沿岸から12海里内)を外国の軍艦が航行する際には許可が必要か否か?

A1:軍艦でも平和と安全を害しない限り、自由に航行できる。領海では領空のように排他することができない。Q2:沿岸から200海里は経済的資源を管理する権利を持つ排他的経済水域である。戦闘目的の軍艦は航行できる?

A2:戦闘目的であっても自由に航行できる。200海里の領海を主張する国に経済的主権だけ認めたのがこの水域。Q3:日本は5海峡(宗谷、津軽、対馬東・西、大隅)だけは領海3海里(約5.6km)としている。その理由は?

A3:核搭載の米艦船の自由航行を保証するため。12海里にすれば海峡自体が領海となり、核持ち込みに該当する。おまけ:領海内を航行する潜水艦は旗を掲げる義務がある。米軍はどうだろう。米国はこの条約を批准していない。

2010年11月15日 ロシア革命

11月7日はロシアの「10月革命」記念日だ。8ヶ月前の「2月革命」で樹立された臨時政府が帝国主義戦争を継続したため、レーニン率いるボリシェビキのもとでソビエト(労働者・農民・兵士の評議会)が国家権力を握った。

その当時のロシアの暦はユリウス暦で、軍事革命委員会が権力掌中を宣言したのは1917年10月25日だった。そのため「10月革命」という。新政権は翌年グレゴリオ暦を採用、旧暦10月25日は新暦で11月7日にあたる。

ユリウス暦は紀元前46年にシーザーが制定した太陽暦。実際の太陽の運行とはズレがあるため、1582年に、「400年に3回の閏年を省く」という現在のグレゴリオ暦が制定された。1917年時点で両暦の差は13日になっていた。

イギリスとその植民地諸国(のちの合衆国も含む)は1752年にグレゴリオ暦を採用した。日本は1873年、中華民国は1912年だった。すでにグレゴリオ暦を使っていた国々から見れば「10月革命」は「11月革命」なのだ。

2010年11月05日 原子力の日

10月26日は「原子力の日」。47年前のこの日、日本が初めて試験用原子炉で発電に成功した。日本はこの試験炉の実績を元に英国製の商業用原子炉を導入した。しかしその後はすべて、方式の異なる米国製の導入となった。

この間、日本の原子力メーカーは原発の国産化を強め、いまや逆に海外に輸出するまでに成長。東芝は米ウェスティングハウス社を買収、日立は米ジェネラル・エレクトリック社と、三菱は仏アレバ社と連携し、影響力を強化した。

しかし、ベトナムの1期計画ではロシアが受注、アラブ首長国連邦の原発は韓国が受注した。危機感を持った日本3メーカーは手を組んで官民共同の「国際原子力開発」を設立、ベトナムの2期計画の2基の受注に成功した。

ベトナムは廃棄物管理の協力を日本に求めている。当然といえば当然だ。事の本質から目をそらし、目先の利益を追い求めるあまり、遅々として進まない放射性廃棄物の処理処分。海外利益のツケまで国民に押し付けるつもりか?

2010年10月15日 地デジ

この7月からアナログテレビの画面がいつも横長のハイビジョンサイズになっている。上下に「黒い帯」ができ、「ご覧のアナログ放送は・・」と「警告」が表示される。たまに元の画面サイズのCMが流れるときがあり、ホッとする。

地デジは、いわば満杯近くなった電波の道路(チャンネル)を再編する手段。電波のサイズを小さくして道路の空きを増やし、そこに新業者が参入する。1番の儲けはテレビ業者。2.5台/世帯のテレビの買い替え総額はいくら?

さて地デジの放送方式は、大きくわけてアメリカ方式、ヨーロッパ方式、日本方式の3つがある。現在、フィリピンと南米9ヶ国が日本方式を採用。南米諸国では放送方式が全て決まり、アメリカ方式を採用した国は1つもない!

実は南米諸国は韓国製の家電製品であふれている。地デジ対応テレビも日本メーカーが参入をためらっている間に、韓国メーカーが日本方式対応型を開発して南米市場を席巻してしまった。その韓国の地デジ方式はアメリカ方式だ。

2010年09月25日 ヒガンバナ

「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、あれだけの猛暑がウソのような秋の様相。それを察知し忽然とヒガンバナが咲き始めた。球根でしか増えないヒガンバナは、人の手によって水田の畦や墓地に多く植えられてきた。

煩悩や迷いに満ちた現世をこちら側の岸「此岸」といい、悟りの境地である向う側の岸を「彼岸」という。春分と秋分は、太陽が真東から昇り真西に沈むので、はるか西方の極楽浄土に思いを寄せたのが彼岸の始まりといわれる。

彼岸の供え物として一般的なのが「ぼたもち」あるいは「おはぎ」。うるち米ともち米を混ぜて炊き、小豆餡で包んだ俵型のお菓子。小豆餡の様子をそれぞれの彼岸の頃に咲き始める(?)牡丹と萩に見立てて名前がついたとか。

さて妖艶なヒガンバナの花は1週間ではかなく枯れてしまう。すると球根から緑の葉っぱがすくすくと伸びて、晩春まで盛んに栄養を蓄える。夏には枯れて冬眠期に。他とは違うサイクルで生き延びる植物から何を学べるだろう。

2010年09月15日 六曜

台風一過で、ようやく秋の気配が感じられるようになった。秋といえば「お月見」、はもう過去の風情か。中秋の名月は旧暦の8月15日の満月をいい、今年は9月22日になる。中国では月餅を食べ、08年からは祝日になった。

中秋の名月の日はいつも「仏滅」だ。勝負事の吉凶占いであった「六曜」は先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口の順で繰り返すが、旧暦の月の初日、例えば8月1日は友引に固定されている。「友引」から2週間後は必ず「仏滅」。

ところで日本原産の柑橘類のハッサク(八朔)は、旧暦の8月1日の意味(朔=ついたち)。この時期から食べられることからこの名が付いたというが、実際には青くて食べられない。初冬に収穫し、追熟で酸味を減らし旬は2月。

さて「大安」の日曜日、結婚式場は大繁盛し、「友引」の日、斎場(火葬場)は休みとなり、ドライアイス店が儲かる。小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルの公開に長蛇の列をつくる日本人。そのギャップは余りにも大きい。

2010年08月25日 大量破壊兵器禁止条約

8月1日、クラスター爆弾禁止条約が発効した。現存のクラスター爆弾の99%が禁止の対象になり、条約加盟国は2018年までの廃棄が義務づけられた。しかし米・中・ロ、イスラエル・韓国・北朝鮮などは参加していない。

20世紀後半には2つの大量破壊兵器禁止条約が誕生した。1975年に発効した生物兵器禁止条約は生物兵器の開発、生産、貯蔵等の禁止と廃棄を目的としている。イスラエル、ミャンマー、エジプトなど32ヶ国・地域は参加せず。

1997年発効の化学兵器禁止条約は、他国領域内に遺棄したすべての化学兵器の廃棄も義務づけた。日本も中国での遺棄兵器の処分に必要な資金を全面提供する。参加していないのはイスラエル、ミャンマー、北朝鮮など7ヶ国。

いま核兵器廃絶条約の交渉開始が国際政治の課題となりつつある。あわせて包括核実験禁止条約の発効も期待される。「平和で公正な世界」をめざす人類の取り組みに背を向けているのはどこの国の政府か、よ~く考えてみよう。

2010年07月25日 土用の丑

7月26日は「土用丑の日」。1年のうちで1番、うなぎの消費量が多い日だ。この夏は偏西風の蛇行の影響で猛暑が日本列島を襲っている。夏バテ・食欲減退防止に、うなぎを食べるというのは古く万葉集の中にも詠まれている。

「土用」とは季節の変わり目の約18日間のこと。森羅万象は木・火・土・金・水の各要素の盛衰でかなでられる、という中国の「五行説」から来ている。木・火・金・水の四季に各72日を、その間に4つの土(計72日)をあてた。

「丑の日」は1日1日に連続して「干支」をあてたもの。土用は18日あるから最低でも1回「丑の日」がくる。夏の土用のこの日に何故「うなぎ」なのかは諸説あるが、ヴァレンタインデーのチョコレートと同じかもしれない。

「うなぎ」の旬は夏ではなく、産卵のために海に出る秋~初冬という。ただこれは「天然物」。多くは近海で獲った幼魚を養殖し、出荷または冷凍する時期に栄養価が高くなるようにする。ブロイラー(アンポの鶏)とだぶってきた。

2010年07月15日 七夕

今年の七夕は久々に好天となった。日本列島は梅雨のさなか、晴れる方が珍しい。東京では七夕が晴れる確率は約26%という。たとえ晴れても月明かりで天の川が見えないことも。そもそも七夕は旧暦の行事だから仕方がない。

旧暦の7月7日は今の8月上旬から中旬にあたりで晴れる確率が高い。旧暦は月の満ち欠けの周期を1ヶ月とするため日数と月の形が一致する。7日は上弦の月の頃で、夜半前には月は沈み、その後は天の川がくっきりと見える。

中国の七夕では、織姫は仙女で、年1回、現世の牽牛に会いにいくという。月の明るい部分を「生」、暗い部分を「死」とみる考え方があり、上弦の月はその中間。天の川は“三途の川”であり、古来、この日が「お盆」の始まりとされる。

織姫星と牽牛星は、『光』に乗ったとしても14年半かかる距離、とても1年では...?!。たまには星を見上げ、古来の人たちの発想の大きさと地球上の醜い争いのちっぽけさを感じるのも良い。今年の「伝統的七夕」は8月16日。

2010年06月25日 節目の年

2010年はほんとうに節目の年。気持ちを新たにする意味でいくつか思い出してみよう。言うまでもなく歴史的な安保闘争から50年目の年。このたたかいは日米支配層を脅かし、アメリカとたたかっている諸国民を励ました。

韓国併合から100年目の年。日本が朝鮮支配を確立して民族意識を踏みにじった。65年に韓国とだけ国交正常化。日独伊三国同盟結成から70年目の年。アジアの権益拡大のために欧州植民地に南進。アジア・太平洋戦争へ突入。

朝鮮戦争勃発から60年目の年。日本は出撃基地になり、再軍備が本格化した。核攻撃も検討されたが3年後に休戦。光州事件から30年目の年。軍事政権下の韓国で起きた民主化運動弾圧。現在、光州は国家的聖地となっている。

核不拡散条約発効から40年目の年。今年の再検討会議では「核兵器禁止条約の交渉開始」の文言に初めて言及。そしてわれらが日本平和委員会創立から60年目の年。「2010年」が後世に、○○年目と呼ばれるような年にしよう。

2010年06月15日 二重基準

Q1.次の国はどこ?A:2006年、自国の沿岸に5発の短距離弾道ミサイルを発射したことで、国連安保理の非難決議をあげられた国。B:同年に4発の大陸間弾道ミサイルの発射実験をしたが、どこからも非難されなかった国。

Q2.次の国はどこ?C:国際原子力機関の査察受け入れが不十分だとして国連でウラン濃縮禁止決議をあげられたNPT加盟国。D:核兵器保有を否定も肯定もせず、NPT加盟と核査察を拒否しても大国に擁護されている国。

Q3.次の国はどこ?E:核不拡散を声高にさけびながら、「例外規定」を自国でつくって、NPT未加盟の核保有国と原子力協力協定を結び、原子力技術と核燃料の供給を約束した国。F:それを求めたNPT未加盟の核保有国。

答え:Q1.A:北朝鮮、B:合衆国。Q2.C:イラン、D:イスラエル。Q3.E:合衆国、F:インド。なんと「二重基準」の多いことか。同じ反則に対して同じペナルティでないと試合(社会)そのものが成り立たない。

2010年05月25日 「あかつき」

5月21日、金星探査機「あかつき」が種子島宇宙センターから打ち上げられました。金星は地球からは夕方と明け方にだけ見ることでき、「宵の明星」「明けの明星」とも言います。長崎ー京都間の寝台特急も「あかつき」でした。

金星の英語名はビーナス。ローマ神話の美の女神の名前です。しかし実際の金星はその名とは逆に大気の95%以上を占める二酸化炭素で地表は460℃、90気圧。「あかつき」のデータに地球環境を守るヒントが見つかるかも。

「あかつき」を打ち上げたH-2Aロケットは宇宙航空研究開発機構が開発し、三菱重工が製造したもの。打ち上げ業務は(株)ロケットシステムが行ってきましたが、07年の「かぐや」打ち上げから三菱重工が担うようになりました。

宇宙航空研究開発機構の前身である宇宙開発事業団の発足の際、「宇宙の平和利用決議」が全会一致で採択されました。しかし宇宙の軍事利用に道を開く「宇宙基本法」を08年に自公民が可決。軍需産業の新たな儲け口にも。

2010年05月15日 南アフリカ

NPT再検討会議にあわせたニューヨーク行動に参加した県代表団が帰国。再検討会議は、これから大きな山場を迎えますが一服感が漂っています。そんな中、南アフリカで開催のワールドカップ日本代表団が発表されました。

南アフリカは1991年にNPTに加盟しましたが、実は核兵器を秘密裏に開発・配備し、そして廃棄した唯一の国です。それまでは保有を肯定も否定もしませんでしたが、93年にウラン原爆6個を保有していたことを公表しました。

南アの少数白人政権はアパルトヘイト(非白人を差別する人種隔離政策)で国際的に孤立し、とくにキューバの影響力のある隣国からの「脅威」に対抗して核兵器を保有。しかしソ連崩壊後に核兵器とアパルトヘイト政策を廃棄。

94年には南アで初の黒人政権が誕生。現在は核軍縮勢力の有力メンバーとなっています。南アのペリンダバで最終合意に達した「アフリカ非核兵器地帯条約」は09年に発効し、南半球が非核兵器地帯に。学ぶべき教訓は多い。

2010年04月25日 国民の祝日

4月29日は「昭和の日」。言わずと知れた昔の「天皇誕生日」。昭和天皇死去以降は「みどりの日」となって定着していた。しかし2000年以降の九条改憲派の台頭の中、05年の「祝日法改正」で亡霊のごとくよみがえった。

このとき、「みどりの日」は5月4日に移動。それまで5月4日は2つの祝日の間の平日ということで「国民の休日」(88年から)になっていた。新「みどりの日」の誕生で「国民の休日」は不必要に。また振替は月曜以外も可となった。

しかし「国民の休日」条項は廃止されなかったので意外な結果を生むことになった。昨年秋の「シルバーウィーク」だ。敬老の日は9月の第3月曜であり(03年から)、その週の水曜が秋分の日になるときは、火曜が「国民の休日」に。

5月1日はメーデー。国民の祝日にふさわしい日だ。もしそうなったら、4月30日と5月2日が、2つの祝日の間で休日に。7連休のスーパー・ゴールデンウィークの誕生だ。日曜が入るので振替休日も追加!メーデー万歳!

2010年04月15日 NPT

NPT再検討会議を前にして「新・戦略核兵器削減条約」の調印、「核安全保障サミット」開催と、大きな動きが出てきました。ようやく米ロがNPT第6条の「核軍縮交渉義務」の履行に取り組み出したと言えるかもしれません。

現在、NPT加盟国は190ヶ国。未加盟国はインド・パキスタン・イスラエルでNPTの枠外の核保有国。北朝鮮は2003年に脱退。NPTに留まり、第4条の「原子力利用の権利」を盾に、ウラン濃縮を続けているのがイラン。

NPTは米ロ英仏中の5ヶ国しか核保有国と認めない。非核保有国は原子力の軍事転用を防ぐための査察が義務づけられている。核兵器の保有を否定も肯定もしないイスラエルがNPTに加盟するとどうなるだろうか?

結局、NPTは5ヶ国のみに核保有の特権を保障する。それはNPTの枠外に核保有国を生み出す土壌でもある。こんな矛盾、不平等を解決するには「核兵器廃絶条約」の締結しかない。「自分の生きているうちは無理」では困る。

2010年03月25日 アバター

3月20日、米軍がイラク侵略を開始してから丸7年が過ぎ、軍事力で解決を強行しようとするオバマ政権は出口が見えずにいます。そんな中、大方の予想を覆して映画『ハート・ロッカー』がアカデミー作品賞を受賞しました。

『ハート・ロッカー』はイラクでテロリストの仕掛けた爆弾とたたかう米軍処理班を描いたアクション映画。その多くが米国に拠点をおく「アカデミー」会員は史上最高の興行収入をあげた『アバター』よりこちらを選びました。

『アバター』では資源を得るために「未開」惑星に教育係を送り、自分たちを「理解」させようとする、植民地時代に列強国家の宣教師が果たした役割を見事に描いている。思い通りにならないと軍事力行使をためらわない様も。

米保守派や軍部は『アバター』を反米・反軍の映画と批判。『アバター』は相手を理解し、信頼される行動で深刻な対立も解消されるというメッセージを送っています。それが理解できないところが米国の深い病巣でしょうか。

2010年03月15日 核密約

核密約に対する日本政府の見解は出されないと言います。それでは「有識者会委員会報告」は何だったのか。非核三原則の法制化も拒否。「肯定も否定もしない」米核政策に配慮。何も変わらない。一体何のための「核密約調査」

Q1.1963年4月、米原潜が日本(佐世保)に初寄港する1年前、核密約を理解していなくて、ライシャワー駐日大使からレクチャーを受けた当時の外務大臣は誰? 1:岸信介 2:佐藤栄作 3:大平正芳

Q2.過去の「平和☆日記」からの出題。ちーたんはずっと家のカレーに入っている肉は牛肉だと思っていました。11年間もだまされてきた、ちーたんが知ってしまったその正体は? 1:ソーセージ 2:コンニャク 3:シーチキン

クイズの答え。Q1.→3大平正芳。ちなみに核密約の当事者が岸信介。「非核三原則」を国是として提唱しながら日本国民と世界を欺いたのが佐藤栄作。Q2.→3:シーチキン。ながさき版第41号(2000年6月5日)参照。古!

2010年02月25日 ビキニデー

3月1日はビキニデー。1954年のこの日、アメリカは太平洋のビキニ環礁で水爆実験を行い、第5福竜丸はじめ数多くの漁船が被災。久保山愛吉さんは「原水爆の犠牲者は私を最後にして欲しい」の言葉を残して息を引き取った。

この水爆の破壊力は長崎に投下された原爆ファットマンの700倍の威力だった。これは第二次大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争で使われた爆弾の総破壊力を大きく凌ぐ、米国史上最強のものとなった。つけられた名前は「ブラボー」

1946年7月1日、アメリカは戦後初の原爆実験をビキニ環礁で実施。報道陣を集めた公開実験で力を誇示した。以来、「ビキニ」はすさまじいものの代名詞に。4日後、パリのファッションショーで「ビキニ」という水着が登場。

戦後2発目の原爆実験は水中爆発の威力の検証。老朽した軍艦がビキニに集められ、日本の「戦艦長門」も標的に。長門は真珠湾攻撃命令の極秘電を太平洋の日本軍に打電した軍艦。針尾無線塔は大陸への打電の中継点となった。

2010年02月15日 ランタン・フェスティバル

長崎のランタン・フェスティバルがバンクーバー冬季オリンピックにあわせて(ウソです)始まりました。もともとは華僑の人たちの旧正月を祝うお祭りでしたが、いまや長崎市の一大イベントに仕立て上げられてしまいました。

ランタン・フェスティバルは必ず新月から満月までの15日間にわたって開かれます。これは月の満ち欠けを基準とした旧暦の1月1日から15日と決めているからです。月の形で日にちが分かるのが旧暦の利点。(必要ないか)

ランタン・フェスティバルには中国提灯(ランタン)が1万5千個も飾られるそうです。2週間あるので全部数えてみませんか?結構たいへんですよね。でも世界の核弾頭の総数はその1.5倍もあります!

ランタン・フェスティバルになると毎年、戦闘艦に乗って長崎にやって来るのが横須賀の在日米軍。今年はその気配さえない。埠頭で市民の抗議集会に迎えられ、市長や県知事にもそっぽを向かれるんじゃ行きたくなくなるはず。

2010年01月25日 原潜寄港300回

新コーナーの登場です!紙面の最下段、小さな「すきま」からミニ情報や小ネタ、ミニクイズなどをお送りしていく予定です。記念すべき第一回は、1月9日で通算300回となった米原潜の佐世保寄港を考えます。ではスタート!

Q1. 1964年から始まった米原潜の日本寄港。1月9日に通算300回になった佐世保と、横須賀、ホワイトビーチを合わせると、今日まで通算何回入港しているでしょうか。1:1314回 2:1414回 3:1514回

Q2. 事前通告もなく我が物顔で出入港を繰り返し、放射能漏れや火災事故を起こすなど危険極まりない米原潜。過去300回の寄港のうち佐世保への寄港が一番多かった原潜は? 1:シカゴ 2:ロサンゼルス 3:ラホーヤ

クイズの答え。Q1.→2:1414回。横須賀は763回、ホワイトビーチ(復帰後)は351回。Q2.→1:シカゴで23回。“しれ~っと出入港”...に慣れてしまわないためにも!あなたの周りで小さな話題にしてみませんか?