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深まる日米軍事一体化

「水陸機動団」発足へ着々と

 18年3月、米強襲揚陸艦部隊と一体となって海からの「なぐり込み」が可能となる日本版海兵隊=「水陸機動団」が佐世保の相浦駐屯地と崎辺分屯地を中心に新設されます。計画では相浦の西部方面普通科連隊を母体に、2,100人程度の二つの連隊などに新編されます。崎辺には戦闘上陸部隊、大分県の玖珠・湯布院駐屯地にも戦闘部隊が置かれ、佐賀空港配備予定の陸自オスプレイと海自ヘリ空母、各基地の掃海艇、広島県呉基地の海自輸送艦とLCAC(注)などと一体運用されることになります。

 西部方面普通科連隊は06年から毎年渡米して直接、米海兵隊から強襲揚陸の手ほどきを受けてきました。12年目となる今年は相浦、福岡、北熊本、那覇、小郡、湯布院の各駐屯地からも参加しています。

 水陸機動団の編成にはすでに15年3月、相浦に「水陸機動準備隊」が設置され、作業が進められてきましたが、今年3月27日、準備隊内に新たに設置された4部隊と「水陸機動教育隊」の編成完結式が行われました。

 準備隊は本部班に加え、水陸機動部隊、水陸両用強襲車を運用する戦闘上陸部隊、その先遣としてゴムボートで夜間上陸を担う偵察部隊の各準備班の4班に改編されました(約50人)。また西部方面普通科連隊の教育隊を廃止して設置された「水陸機動教育隊」(約90人)は、ボートの操舟や水陸両用強襲車両の操縦など、「水陸両用作戦」に必要な知識と議場を修得させるための教育を行います(『朝雲』)。

 一方、崎辺には管理棟、庁舎、水陸両用強襲車の訓練場・整備場、体育館などを建設する計画ですでに落札金額は計85億円に上っています。しかし昨年10月に着工予定が、漁協や工事車両の増加による住民の不安などから遅れ、完成は早くても18年末になる模様です。

注:機雷処理が主任務の海自掃海艇部隊に昨年7月から、米軍の掃海艦と同じように「水陸両用作戦」の支援任務が加わりました。これにあわせてそれまで護衛艦隊の指揮下にあった輸送艦部隊(LCACも)が掃海艇部隊の下に編入されました。まさに日本版「強襲揚陸部隊」です。すでに西海市の米軍LCAC駐機場を海自LCACが整備検証と夜間訓練を実施しています。

(2017年3月28日)