11月18日、米海兵隊と海上自衛隊の共同訓練中の米軍オスプレイに佐世保の朝長市長が初めて体験搭乗する事態となりました。他にも佐世保市議会議員12名が乗り込みました。佐世保市議会防衛議員連盟が災害活動時のオスプレイの有用性を確認したいとして海自を通じて搭乗を求めていたといいます。佐世保地区労や原水爆禁止佐世保協議会などは、崎辺で抗議集会を開きました。
朝長市長は「ヘリとほとんど変わらない体感。スピードもあり、防災面で役立つと改めて思った」と話したと報道されています。また佐賀空港への配備計画に関しては「オペレーション(軍事上の戦略)についてはノーコメント。それだけの知見もないので専門家の方でしっかりやられると思う」とも。オスプレイは10月26日にも試験飛行中に滑走路に着陸する際に機首を損傷し、物損200万ドル以上のクラスAの事故を起こしたばかりです。首長自らの搭乗は安全性の「お墨付き」を与えるようなものです。
オスプレイは米軍赤崎貯油所を経由して海自佐世保警備隊のヘリポートに着陸。市長らを載せて県沿岸部を南下して島原半島まで往復して約45分後に戻ってきました。その後、海自大村航空基地に初めて着陸して燃料を補給しました。
今回の訓練は「海上自衛隊の戦術技量及び米海兵隊との相互運用性の向上を図るとともに、米軍との連携を強化する」ものとされています。具体的には防災訓練(物資輸送)、情報共有訓練(県沿岸部の海上で船が転覆したとの想定で、オスプレイが上空から船を捜索)及びACSA(物品役務相互提供協定)による燃料搭載訓練。海自佐世保地方隊からは輸送艇1号と潜水作業を支援する水中処分母船5号、米海兵隊からはオスプレイ1機が参加。
■九州防衛局から佐世保市へ伝えられた情報
09時30分 赤崎貯油所に着陸
10時13分 赤崎貯油所を離陸
10時14分 佐世保警備隊に着陸
10時47分 佐世保警備隊を離陸
11時33分 佐世保警備隊に着陸
12時09分 佐世保警備隊を離陸
(2016年11月19日)