ホームニュース一覧2015

STOP! 海外で戦争できる国

学習会で「戦争法案」の危険性を学ぶ

 5月29日、ながさき平和委員会と新婦人長崎支部は「戦争法案」の危険性を学ぶ学習会を開きました。

■「戦争できない国」が「戦争する国」へ

 憲法9条の下で出発した武力によらない平和をめざす「戦争できない国」が安保条約/自衛隊によって専守防衛のために例外的に武力行使できる「戦争しない国」に変えられた。いまそれが海外での武力行使を可能とする法律で「戦争できる国」になるかどうかの分岐点にいる。戦争法制の先に待っているのは明らかに9条改憲・軍隊による「戦争する国」です。

■「存立危機事態」というお題目

 自衛隊法改正案では「直接侵略及び間接侵略に対し」という要の部分を削除して専守防衛をかなぐり捨て、「存立危機事態」での武力行使が書き込まれています。しかしその基準がなく「そのときになったら政府が判断する」という狡猾さ。しかも安倍首相は「ホルムズ海峡以外はなかなか念頭にない」と。結局は、集団的自衛権行使をするためのお題目にすぎない。

■新3要件は参戦装置に

 昨年7月の閣議決定は①「存立危機事態」を②「排除する他の手段がない」とき、③必要最小限度の武力行使を行うというもの。つまり米軍の交戦国に戦争を仕掛けて「存立危機事態」を排除すること。米軍が交戦状態なのに「必要最小限度」だからと自衛隊が途中で手を引くことはあり得ないだろう。その結果、日本への直接攻撃へと進展する(武力攻撃事態を招く)危険性が高まる。

■自衛隊員も海外の日本人も危険にさらす

 「後方支援」は戦争に必要不可欠なもので実際は参戦行為。弾薬輸送もできるのであれば戦闘現場周辺では真っ先に狙われる危険性がある。PKO法改正案も事実上、中立性が失われて攻撃対象となりかねないもの。活動しているNGOも同一視されて危険にさらすことになる。

 参加者からは「対テロ戦争は憎しみの連鎖を生み出しただけ。武力や威嚇は平和を遠くに押しやるもの。“戦争できない国”こそが真の平和への道」「明らかな憲法違反なのに訴えられないのか。」「後方支援中に危険だからと逃げたら前線部隊を見殺しにすることになる。米軍は許さないだろう」「安保条約を廃棄すれば解決するか」「この流れの背景には日米の軍事企業の儲けがある」といった意見が出されました。

(2015年5月30日)