外伝 神アイドルユニット誕生

 いつものプリパラが閉店した翌日。ゆうきはれみに電話で呼び出された。場所は昔からよく行くクレープ屋さんだった。
「おまたせ。珍しいね。れみがあたしだけ呼び出すなんて」
「だって、ゆうきにクレープ奢らなきゃだもん。お祝いに」
「え?大学?」
「それもめでたいけど、今日はそうじゃなくて、最後に神アイドルになれておめでとう」
「あ、気付いてたんだ…」

 ゆうきはファイナルライブに向けてライブ中、ギリギリ神アイドルになっていた。

「もしかして、誰にも言わなかったのは私のせい?」
「なんか、あの雰囲気だし、まぁ、ちょっとはそれもあるかも」
 れみは、ゆうきが神アイドル手前になったので、当初の3人で神アイドルとしてファイナルライブにのぞもうと、毎回コインショッピングでアゲアゲアイテムを買っていた。でも、わずかに届かなかった。
 ゆうきは、そのことに気付いていた。
「でも、次はクレープ奢ってもらうかもよ」
「え?どういうこと?」
「隣町にあとまだ2週間営業しているプリパラがあるの」
「なるほど。神アイドルまであと何回?」
「アゲアゲを買えば、多分あと2回のライブでいけるはず」
「で、今から行くわけね」
「もし良かったら、ゆうきと今日、ペアライブして、次にあみも呼び出して、私のファイナルライブで神アイドル3人ユニットにしたいと思うんだけど」
「いい考えだと思うよ。あたしもペアライブをすること自体やぶさかじゃないけど、コーデ持ってないわ」
「大丈夫。アロマゲドンのミュージアムコーデ一式持ってるし、前にゆうきにコーデ借りたままのプリチケ持って来てるから、それ返すし」
「それで入ったら、あたしのそこからのいいねが反映されないから意味無いけど、もう閉店近いしまぁいいか」

 れみとゆうきは隣町へ行く電車に乗った。
「あれ?れみとゆうきにゃ!デートでもしてるにゃ?」
「みぃ?」
 偶然、同じ車両にみぃが乗っていた。れみは事情を説明した。
「じゃあ、みぃも応援に行くにゃ。どうせ暇だから、定期使って古本屋にでも行こうとしてただけにゃ」

 こうして、3人で隣町のプリパラにやってきた。
「あ、オマエたち あみ の トモダチ!」
 声をかけてきたのはノンシュガーのメンバーのペッパーだった。うしろにはのん、ちりもいる。
「ノンシュガーの皆さんですね」
「頭が高ーい!そににかしこまりなさい!」
「すみません!」
 ちりのリアクションについれみたちもかしこまってしまう。
「私たち、神アイドルグランプリではお姉ちゃんに勝てなかったから、まだやってるプリパラで頑張ってるんだよ」
 のんが説明する。
「シオン 剣道がどうとか言ってた!」
「それは捲土重来と言ったんだよ」
 ペッパーの補足をのんが更に補足する。
「捲土重来か。私もそんな気分なんですよ」
 れみが事情を説明する。
「それなら、3人ずつだし、それぞれでペアライブなんてどうかな。私こんなの持ってるけど」
 のんがドリチケを出す。
「トゥインクルリボンスイートのミステリーレア!可愛い!」
 ゆうきが飛びついた。ミステリーレアは、普段はモノトーンだけど、サイリウムタイムには美しく光るので、どう光るかはお楽しみ、というコーデだ。トゥインクルリボンスイートのものは元々はウサギの顔のいっぱいついたピンク系の甘ロリっぽいものだけど、モノトーンになっても可愛い。
「オマエ 可愛い服 着てる」
「あ、似たような服もあるにゃ。こんなのもあるにゃ。これでペアライブするにゃ?」
「ウホホー! オマエ いいやつ。感謝のペロピタ!」
「どうやら、わたくしはあなたと組むことになりそうですね」
「よろしくお願いします」
「あなたの手持ちのコーデでよろしくてよ。わたくしはディアクラウン以外のブランドでも着こなしてみせますわ」

 こうして、ゆうき&のん、みぃ&ペッパー、れみ&ちりのペアライブ3連発が行われた。

「どう?次でいけそう?」
「うん。あと1万ちょっとのいいねで神アイドルだし、OKだね」
「じゃ、あみをいつ呼ぶかだね。コーデはどうするの?あみはファイナルライブのプリチケをお守り代わりに持ってるみたいだけど」
「私も原点に帰って制服コーデにしようかな」
「じゃ、あたしは初めてプリパラに来た時にらぁらさんに貰ったワンピを用意しておくね」
「日時が決まったら教えるにゃ。さなえと一緒に応援に行くにゃ」

 みんなに祝福されながら、神アイドルユニットが誕生したのは、それから5日後のことだった。

(完)


 あとがき
 一応、3月末にやり納めをしたものの、プリパラロス状態になってしまいました。たまたま、行き着けの録画機付きの筐体は4月になっても新作が出るまで稼動のようでしたので、一応、一通りの曲はプレイして録画済みだったのですが、マイキャラペアモード曲のバージョン違いの録画プレイをボチボチとやっていました。
 まぁ、この作品でもキャラたちのやり残しも片付け、作者のやり残しのひびきとうちのマイキャラたちの会話シーンも出来たし・・・と思いつつ、あみ&ゆうきと最も雰囲気の違うれみ&さなえで録画しようとしたところ、れみがもう少しで神アイドルということに気付きました。それで、ペアライブと並行して、れみ強化期間に突入しました。
 そして、続編を書き終わった翌日、ギリギリ稼働中にれみが神アイドルになるライブを録画プレイでき、無印時代の3キャラはすべて神アイドルにしてあげることができました。
 そんな理由で外伝を突貫で書いたのですが、ちょっと味付けが欲しかったので、ノンシュガーとのペアライブを入れました。ノンシュガーを選んだ理由は、単にソロバージョン録画のためにみぃ&ペッパーをプリティーリズムの私服コーデでやってみたら、ペッパーが思いのほか可愛かったので採用という、その場のノリです。のん&ゆうきも甘ロリとゴスロリみたいで面白いし。
 肝心のれみ&ちりは手持ちのペアコーデの中で一番手前にあったものでとりあえずやってみたって感じです。
 アニメも終わり、筐体も完全に無くなります。さすがにうちのマイキャラたちの活躍も終了です。ありがとうございました。

今回のプリチケ
   
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