八 ヶ 岳やつがたけ(赤岳2899m)No.64

登 山 日 2004.05.26
コ ー ス 赤岳山荘駐車場5:40〜美濃戸山荘(1724m)〜赤岳鉱泉(2218m)7:03〜硫黄岳(2760m)8:26〜横岳(2829m)9:47〜赤岳(2899m)11:47〜阿弥陀岳(2805m)13:12〜行者小屋(2349m)14:37〜美濃戸山荘16:06〜駐車場16:10
所要時間 10時間30分(水平距離:約20km)
天   候 晴れ
メンバー 単独


野辺山からの八ヶ岳

 月に2回の公休を、好きな日に取れる、職場環境に感謝である。26日は、日本列島は高気圧に覆われる予報に、急きょ休みを取り八ヶ岳に行くことにした。前夜、自宅を出て、中央高速道の諏訪南ICから、登山口のある美濃戸口へ。そこから、林道を通り赤岳山荘の駐車場に着いたのは、午前1時をまわっていた。仮眠から目を覚ますと、辺りは明るくなっていて、到着したときの満天の星空が夢の出来事のように感じられた。

 5時40分、駐車場を出発。すぐ上にある美濃戸山荘の先で、南沢と北沢を行くコースに分かれるが、硫黄岳を目指して北沢コースを選択した。最初は林道を進むが、それも川を渡るまでで、その先は登山道となる。川の手前で、美濃戸山荘から前後して登る人と休憩を取り、上着をリュックに入れる。その人は、腕章をつけたパトロールの人で、この先の登山道状況を尋ねると、残雪もなく問題ないという。また、「今日は、大安なので新しい登山靴の履初め・・・」などと歓談して、先に腰をあげた。

 北沢沿いには、増水時のために右岸にも登山道があるが、左岸の沢沿いの道を登る。出発から1時間10分で赤岳鉱泉に到着。そこから、もうひと頑張りして、硫黄岳に着いたのは8時ジャストだった。山頂では、北・南・中央アルプスと360度の大パノラマで山々が一望でき、今日の天気に感謝して記念撮影。景色をゆっくり眺めたいのを我慢して、ケルンをたどり横岳へ向かう。硫黄岳山荘を過ぎて横岳へ。横岳は、石尊峰・鉾岳・日ノ岳からなる岩峰群の総称で、岩稜には鎖や梯子が整備されていた。


硫黄岳

赤岳(左)と阿弥陀岳(右)

横岳・赤岳・富士山

 横岳に咲く「ツクモグサ」を撮影後、岩場を下り赤岳を目指す。途中、行者小屋方面に伸びる地蔵尾根を右に見て、赤岳天望荘で休憩。小屋の主人に、「今日は、いい天気ですね」というと、「晴れて風がないのは、これから天気が下る証拠」「晴れて風があると天気が続くから、いい天気・・・」と?。晴れの日が続くと、儲かるからかな〜?。500円の緑茶飲料のボトルを買って、小屋を後にする。

 赤岳への急傾斜を登っていると、左足股関節に違和感があり、力が入らず踏み込めなくなる。10日前の野辺山100kmウルトラマラソンの疲れが出たか、この区間(展望荘〜赤岳)の所要時間は50分も掛かり辛かった。赤岳頂上小屋の脇を抜けたら、八ヶ岳最高峰の赤岳山頂だった。ここでも、ゆっくりと休憩を取り、大パノラマを眺めて疲れを癒す。山頂では、ポカポカ陽気の中で犬が遊び、時間が止まっているようだった。


横岳(日ノ岳)に咲く、ツクモグサ

赤岳山頂に住む?ワンコ

阿弥陀岳からの赤岳

 地蔵尾根まで引返しての下山予定が、時間があるので阿弥陀岳へも足を伸ばすことにして、権現岳方面へ向かう。直ぐに分岐が現れて右折、急斜面を中岳まで下る。阿弥陀岳へ向けて岩場を登って行くと、前方を行く犬連れの登山者に追いついた。足が4本あって山道に強いはずの犬も、段差のある岩場には弱いらしく、私を恨めしそうに見送っていた。

 阿弥陀岳には、1時10分に到着。これまで歩いてきた八ヶ岳の山並みを眺めていると、程なく犬連れの登山者も登ってきた。山頂は、一般登山ルートから外れ訪れる人も少なく、煎れてもらったコーヒーを飲みながら、2人と1匹で仲良く歓談して時間が過ぎた。御小屋尾根を下山する彼らと別れ、来た道を引き返していると、朝挨拶したパトロールの人と会い、「新しい靴は馴染みましたか?」と聞かれ、「お蔭様で、バッチリです!」と答える。

 中岳手前まで下山して、分岐を行者小屋方面に左折、残雪の残る登山道をストックを使い急いだ。行者小屋で小休止して、従業員の女の子?の笑顔が疲れを癒してくれた。ボトルに水を詰め、南沢沿いの登山道を下山していると、目の前を日本カモシカが横切り、沢の向こうとこっちとで暫くニラメッコ。その後、美濃度山荘までの沢沿いの道は、コースミスしたかと思うほど長く感じたが、4時10分駐車場に戻ることができた。