皇 海 山 すかいさん(2144m) No.38

登 山 日 2004.09.21
コ ー ス 銀山平(827m)6:30〜一の鳥居(1041m)7:21〜庚申山荘(1503m)8:20〜庚申山(1892m)9:26〜鋸山(1998m)11:20〜皇海山(2144m)12:13〜鋸山13:24/13:45〜六林班峠(1805m)〜庚申山荘15:50〜銀山平16:25 (行程水平距離 約26km)
所要時間 9時間55分
天   候
メンバー 単独

  足尾銅山で有名な栃木県足尾町の銀山平から登るルートは、庚申講が信仰する庚申山を経由するもので、皇海山への表登山道と称されている。日光市内から国道122号線で1時間程、国民宿舎「かじか荘」の駐車場で車中泊して、6時30分に皇海山に向けて林道のゲートをくぐった。林道は、紅葉シーズンには見事であろう広葉樹の渓谷(庚申川)に沿って登り、約1時間歩いた一の鳥居前で終わる。一の鳥居から猿田彦神社跡までは、信仰が盛んだったころの面影を残す参道である。現在、猿田彦神社の社殿は取り壊されていて、修行者が登った庚申山への奇岩の多い「お山巡りコース」は通行止めとなっていた。


一の鳥居

笹が密集する尾根

皇海山への尾根(右:皇海山 左:鋸山)

 8時20分、庚申山荘下の分岐を右折して、庚申山へと向かう。途中、大胎内くぐりの先で「お山巡りコース」と合流して、少しだけコースを逆に辿ってみたが、険しい道で修行者の苦労を垣間見る思いがした。庚申山頂で小休止して、その先の展望台で写真撮影。ここから先は、尾根上の登山道を進むが、登山者が少ないために道が不明瞭で、笹の密集地を藪コギして進む場所もあった。尾根上の小ピークには、駒掛山(1808m)のほか、地蔵岳・薬師岳・白山・熊野岳などと命名されていて、ここも修行の道なのかと思わせる。

 熊野岳先のキレットを鎖で下って梯子を登ると剣ノ山、その先が鋸山の山頂である。居合わせた登山者と写真を撮りあって、皇海山へと斜面を下る。鞍部の不動沢のコルで群馬県側皇海橋からの登山道が左から合流、ここから登り返して皇海山の山頂へは12時05分に到着した。山頂では、登山者と雑談しながら昼食をして20分間の休憩をとったが、樹木で展望は良くなかった。鋸山まで引き返して、ふたたび皇海山や日光白根・男体山などの眺望を楽しんで、今度は六林班峠まで尾根上の登山道を下った。


鋸山からの皇海山

皇海山の山頂

 六林班峠で左に折れると、登山道は鋸山の山腹を捲いて、庚申山荘を目指す。熊笹の密集地を抜ける細い道で、笹に隠れた倒木で脛を打ち、何度か悲鳴をあげた。更に、同じ標高の所を捲いている道なのでなかなか高度が下がらずに、また何本の沢を渡っただろう。庚申山荘へは15時50分の到着で、実際は六林班峠から1時間45分であったが、かなり長い時間を歩いた気がして疲れた。そう感じたのは、鋸山と皇海山の間は群馬県側からの登山者で賑やかだが、金山平を起点とする登山道には人が少ないからかもしれない。この日は、銀山平と鋸山の間では、誰一人として会うことはなかった。

 庚申山荘では、立派な山荘の前のベンチで15分ほど休憩をしたが、周囲に人の気配はなかった。下山してからわかったのだが、管理人が滞在するのは土・日のみで、平日は無人とのことである(旧猿田彦神社の御正体は、現在は庚申山荘に祀られているという)。登山道にある石碑や史跡を確かめながら、一ノ鳥居まで下山。林道に出てからは日没との競争で、銀山平への道を走り駐車場に着いたのは16時25分である。「かじか荘」の露天風呂に入り、日帰りハイキングの人と話しをしながら、渓谷の山の上に出た三日月を眺めた。この一帯の紅葉は、想像したとおり素晴らしいそうで、日光が混雑するのに比べて穴場だそうである。次回は、ゆっくりと紅葉狩りに来て、温泉で一杯といきたいものである。