火 打 山 ひうちさん(2461.8m)No.34

北緯36度55分21秒,東経138度4分5秒

登 山 日 2005.10.11
コ ー ス 笹ヶ峰登山口(1320m)6:10〜黒沢出合(1580m)〜十二曲り(1670m)7:14〜富士見平(2065m)〜高谷池ヒュッテ(2105m)8:35〜雷鳥広場(2125m)〜雷鳥平(2320m)9:25〜火打山山頂(2462m)9:55 《往復》
所要時間 7時間35分(上り3時間45分・下り2時間50分)
天   候 晴れ
メンバー 単独

 関東南部には秋雨前線が停滞して、スッキリしない天気が続いていた。しかも、週末や公休日になると雨・・・そう感じるのは気のせいだろうか。仕事だった土曜日から月曜日(体育の日)の3連休最終日、明日からは私の番だとばかりに、2連休を取って火打山と雨飾山へと登山に向かった。自宅から関越道・上信越道・長野道と高速を乗り継いて、妙高高原ICを下りたのは午前1時で、車を北に走らせるごとに空気が乾いて秋らしく感じられた。

 妙高高原ICから登山口のある笹ヶ峰へは約1時間、以前の笹ヶ峰駐車場の約300m手前右側に、火打山・妙高山への登山口と駐車場が整備されていて、既に6〜7台の車が駐車していた。車中泊者の安眠を妨げないようにエンジンを止めて、目覚ましタイマーを5時30分にセットして眠りについた。登山口を出発する団体ツアー者の声で、予定よりも30分早く目が覚めてしまった。朝靄のためか、昨夜の星は姿を消していたが、雨の心配はなさそうである。身支度を整えて朝食を摂り、入山届けをポストに入れて、6時10分に出発した。


笹ヶ峰の登山口

樹林の中の木道

十二曲り

 今回は紅葉に合わせての登山だが、まだ登山口付近は色付き始めたところであった。初めのうちは平坦な道を行くが、足元が抜かるんで歩きにくく、所々に現れる木道にも泥が乗っていて滑りやすい。約40分で橋が架かる大沢出合まで来ると、木々の色付きが濃くなってきたが、ツアー御一行様が休憩していたので、休まずにパスして先を急いだ。勾配は徐々に急になって、更に約30分進んだ十二曲り付近では、紅葉は見頃となり木々の間に山並みが姿を現すようになる。


十二曲り上部から

富士見平

高谷池ヒュッテ

 妙高山方面からの登山道が右から合流すると富士見平で、ここから暫くは平坦な道を行く。真っ赤に色付いたナナカマドを眺めながら進むと、先に三角屋根の高谷池ヒュッテが見えてきた。ヒュッテには山頂に向かった宿泊者のザックがデポされていて、高谷池脇のテント場では出発の準備に余念がなかった。小休止の後、紅葉を眺めながら池を右に木道で廻り込み、若干登ると天狗の庭である。ここからの紅葉は素晴らしく、本来なら湿地帯越しに火打山が見えるはずであるが、残念ながらガスがかかり望めなかった。

 天狗の庭から約20分で雷鳥平に到着して、ハイマツの木陰を凝視しながら進んだが、ライチョウの姿は発見できなかった。行く先の雲が切れて、逸る気持ちを抑えながら、木の階段を登ると山頂である。雷鳥平から約30分・9時55分に山頂へ到着。思いのほか山頂は広く、兵庫県から来たというご夫妻が、お湯を沸かして食事の準備中であったのに、手を止めて山頂碑の前で記念撮影をしてくれた。山頂からは、焼山とその先の雲海に白馬岳から鹿島槍・遠くには槍ヶ岳も浮かび、東は雲の切れ間から妙高山が見え隠れするだけだった。


高谷池

高谷池から天狗の庭への木道

天狗の庭

 山頂での50分間の休憩で、軽い食事とコーヒー煎れて飲んだが、その間に眼下を見渡せたのは一度だけで、名残惜しいが下山を始めた。途中、ヒュッテで小休止をして雷鳥平を過ぎた辺りからは、朝の出発から前後して登山する山形県の方と一緒に下る。この人が健脚で、普段は山菜取りくらいと言いながら、かなりのスピードで下るので驚いた。黒沢出合で休憩して、登山口に戻ったのは1時30分。山頂から2時間50分で到着して、良い練習?になりましたと、挨拶して別れた。ちなみに、明日は高妻山へ登るそうだ。


山頂への最後の登り

火打山山頂

山頂から高谷池ヒュッテ方面

 笹ヶ峰登山口近くの国民休暇村の自販機(定価で良心的)でコーラを買い、明日の雨飾山への登山口へ向かう。 笹ヶ峰から乙見山峠のトンネルを抜ける林道を行くが、紅葉が美しくて何度も車を止めて見惚れてしまった。特に、トンネル手前左の鳥越(1531m)を望む紅葉は見事だった。しかし、狭い林道で未舗装の部分も多くあり、車のすれ違いには十分注意したい。新潟県から長野県へと峠越えして、小谷(おたり)温泉の村営雨飾荘で風呂に浸り、村営雨飾キャンプ場のある登山口の駐車場で眠りに付いた。