雨 飾 山 あまかざりやま(1943.2m)No.31

北緯36度54分7秒,東経137度57分45秒

登 山 日 2005.10.12
コ ー ス 小谷温泉=村営雨飾山キャンプ場(駐車場泊)登山口(1160m)6:00〜ブナ平6:42〜荒菅沢出合(1448m)7:10〜笹平(1894m)8:06〜雨飾温泉分岐(1890m)8:11〜雨飾山山頂(1963m)8:30 《往復》
所要時間 4時間50分(上り2時間30分・下り1時間40分)
天   候 晴れ
メンバー 単独

 登山口の駐車場は、暗いうちから登山ツアーの大型バスや宿からの送迎車が到着して、朝5時には満車状態になってしまった。日本百名山を選定した深田久弥は、雨飾山の双耳峰を奥さん(志げ子)と自分の耳に例えて、「二つの耳」と題する詩を同人誌に寄稿するなど、ことのほかこの山を愛したという。また、標高は1,963mであるが、力強い山容と変化に富むコースであることも、これだけの人気を博す所以かもしれない。

 車のかげで、バーナーで湯を沸かして、ラーメンとコーヒーで朝食。トイレは、キャンプ場管理錬の水洗トイレを使用できて、朝から快適であった。しかし、登山の準備中にも次々と登山口へ人が吸い込まれて行くのを見て、登山道で身をかわすのが大変だろうと思うと憂鬱にもなった。平日なのに登山者が多いのは、人気の山と紅葉の時期とが重なったことを考えると、これも仕方ないのかも知れない。


登山口

大海川沿い湿地帯の木道

尾根上の登山道を急登

 6時ジャストに、登山口右側にある休憩舎のポストへ入山届けを入れて、山頂へ向けて歩き出した。登山道は、はじめ大海川まで下って、右岸に付けられた木道を行く。湿地帯の趣のある道だが、まだ木々は色付いていない。約15分歩いて、左側の尾根に取り付いたと思ったら、いきなりの急登で心拍数が上がる。登山道脇で休憩する何組もの登山者を追い越して行くと、山腹を斜めに登る道になり、ブナ平の黄色い案内柱があった。紅葉が美しいブナの森を進んで行くと、平坦で抜かるんだ道になり、その先から荒菅沢へと下る。


ブナ平

荒菅沢出合から山頂方面の紅葉

対岸尾根の登山道

 荒菅沢出合には、紅葉に彩られた雨飾山への稜線と岩峰群をカメラに納めながら、多くの登山者が休憩していた。荒菅沢を挟んで対岸の尾根に取り付くと、再び樹林の中の急登になったが、時折木々の間から美しい紅葉の山肌が姿を見せてくれる。足元の悪いガレ場の道も、暫くすると視界が開けて尾根上の道となった。尾根から見てピークに見えたのは笹平東端の入口で、ここからは比較的平坦な笹原の道を行く。


笹平手前の岩場

笹平

笹平から山頂

 雨飾温泉からの道が右から合流する雨飾温泉分岐を通過して、少し登ると前方の山頂立つ大勢の登山者が見えた。最後の急斜面を10分ほ登ると、雨飾山双耳峰の中央部分に出る。先ず石仏の並ぶ北峰で写真撮影をして、20〜30m南の山頂碑と三角点・祠がある南峰へと向かった。山頂は、先ほどまで占拠していた団体は下山して、単独で2人の登山者が休んでいた。適当な場所を見つけてラーメンを作り、食べ終わったころにまた混雑してきたので、再び北峰に行ってから下山をはじめた。


北峰の石仏群から南峰を望む

南峰(1943m)から北峰

山頂から笹平を望む

 下山は、山頂で一緒だった何人かの単独登山者と共にした。余り言葉は発しないが、団体をパスするには都合が良い。皆が山道に慣れているようで、次々と先行者をパスして下った。ただ単独登山が好きなのか、歩きが早すぎて敬遠されるのかは定かでないが、皆が山が好きということは確かなようだ。登山口の駐車場から小谷温泉の露天風呂の駐車場に移動。汗を流して、それぞれの次の目的地へと向かって行った。