大 雪 山 たいせつざん(旭岳:2290m)No.05

登 山 日 2005.09.27
コ ー ス 旭岳ロープウェイ6:45=姿見駅(1600m)7:00〜姿見ノ池(旭岳石室)7:11〜旭岳(2290m)8:45〜間宮岳(2185m)9:53〜中岳分岐10:13〜中岳温泉10:53(入浴)11:30〜裾合分岐(1690m)12:04/12:35〜姿見駅13:55
所要時間 7時間10分
天   候 晴れ
メンバー Chieのおかあ

 Chieのおかあと行った、北海道「日本100名山」の旅である。飛行機・レンタカー・ホテルがパックの激安ツアーを利用して、旭岳(大雪山)と十勝岳への登山を計画。ホテルは富良野プリンスに2泊と豪華そうにみえるが、朝は早く出発してコンビニ弁当、昼はラーメンとコーヒーで定番の山飯、夕食は富良野市内の居酒屋で肴を摘まむという、実は質素な貧乏山旅である。


姿見ノ池への遊歩道から見る旭岳

姿見ノ池の逆さ旭岳

姿見ノ池を振り返る

 5時前に起床して、レンタカーでホテルを出発。国道237号線を北に車を走らせると、右側に明日登山予定の十勝岳からあがる噴煙が見えて来た。旭岳温泉から旭岳ロープウェイに乗ると、15分で標高1600mの姿見駅まで運んでくれる。駅舎には、数日前に当麻乗越付近でヒグマが出たと、登山者が撮った写真が貼り出されていた。観光客と一緒に、旭岳方面へとハイマツにナナカマドの紅葉が美しい遊歩道を約15分進むと、旭岳石室(避難小屋)が建つ姿見ノ池に到着。そこには、池と爆裂火口(地獄谷)と旭岳の姿をカメラに納めようと、大勢のカメラマンが三脚を立てていた。


ザレの登山道(六合目付近)

旭平の紅葉

地獄谷

 観光客と別れて、左側に地獄谷を見ながら、旭岳へとザレの急斜面を登って行く。姿見ノ池から約25分の六合目(1800m)付近では、地獄谷からシューシューと噴煙をあげる音が聞こえて来て、右下の旭平にはモザイク模様の紅葉が広がっていた。七合目(1930m)・八合目・九合目(2190m)と通過して、1本前のロープウェイに乗った登山者を次々にパスするほど、Chieのおかあも元気いっぱいである。途中の四角い大きな金庫岩には視線を投るだけで、踏ん張って山頂に到着した。 


旭岳山頂

旭岳裏側から

御鉢平

 山頂からは、大雪山系の峰々を一望することができて、眼下に広がる紅葉も含めて北海道の雄大さを感じさせられる。眺望を楽しみながら写真を撮って、約20分の休憩の後、間宮岳へ向けて出発。旭岳の東北側斜面を下るのだが、ちょうど富士山の砂走りのような道で、ダブルストック使い軽快に駆け下りた。鞍部から緩く登り返すと間宮岳分岐で、正面には御鉢平の大火口があって、左側の平坦な台地の中心が間宮岳の山頂だった。


中岳温泉への尾根からの中岳・北鎮岳

下の沢が中岳温泉
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 間宮岳から中岳へと向かい、約20分で鞍部の中岳分岐である。正面に見える中岳や北鎮岳へも足を伸ばしたかったが、分岐を左折して尾根上を緩やかに下り、ナナカマドやチングルマの紅葉が取り巻く道を行く。沢へと下る斜面からの紅葉も素晴らしく、ジグザグに下ると今日一番の目的地である中岳温泉だ。温泉といっても、脱衣所や立派な湯舟があるわけでなく、自然の天然温泉である。衣服を脱いで岩の上に置き、河原にあったスコップでブクブクと温泉が湧き出る河床を広げて、沢の水を引き込み適温になった湯舟に飛び込んだ。


中岳温泉から当麻岳方面

中岳温泉の沢を振り返る

裾合分岐からの旭岳

 硫黄臭がある温泉は肌に軟らかくて、冷えた体を心地よく温めてくれる。Chieのおかあは、さすがに足湯だけで我慢していたが、湯舟から紅葉を見上げて満足のようだった。温泉から上がり沢を下って行くと、赤い絨毯のようなチングルマの草原で、温泉へ行くという男性登山者と初めて擦れ違う。それにしても、姿見ノ池の周辺には観光客が多いのに、この辺は登山者を含めて人が少ないことに驚いた(クマ出没のせいか?)。裾合分岐の木道の広い部分で昼食をとっていると、当麻乗越方面からカメラを担いだ男性がやって来て、「今日は、クマはいなっかったよ」と教えてくれた。そして、私達はクマに遭遇しなかったことに感謝しながら、旭岳北側の紅葉の道を通って姿見駅へと戻った。