■吉相墓 吉相墓とは、福・禄・寿三つの要素がバランスよく設計され、しかも家系の流れに即した祀り方が成され、その祀り方に即した建立方法が採られているものをいう。バランスの悪い墓、亡くなった順に祀られている墓、建立方法がでたらめな墓などは吉相墓とは呼べない
五輪塔
 
五輪塔
 ◆ 五輪塔は真言宗開祖「空海」によって考え出された墓塔とされている
空海は、この宇宙は六つの構成要素から成り立っているとした。これを「六大体大」と呼んでいる。「六大」とは「地・水・火・風・空・識」の六つの存在要素のことで、このうち「地・水・火・風・空」の五つを「五大」といい、物質的・現象的な存在を顕している。

     「地」は大地であり即ち固体を表す

     「水」は流れ下降するもの、つまり水・液体を表す

     「火」は燃え上がり上昇するものを表す

     「風」は動く気体を表す

     「空」はそれら四大要素を集約したもの、空間を表す


この「五大」に、精神的な存在である「識」が加わって「六大」となる。
 ◆ 「識」とは認識作用のこと
宇宙は物質だけでなく、そこに認識作用が加わってはじめて存在している。
空海は「識」のことを「智」とも「覚」とも「心」とも言っているが、つまりは我々の精神活動のことである。

また、全ての物質の形は宝珠・半円・三角・丸(玉)・四角の五つの相で成り立つとし、これらを組み合わせることによって五輪塔の形を作り上げた。

また、人間も小宇宙であり、五大要素によって構成されているとし、

     地輪(方形)=体、

     水輪(円形)=血液、

     火輪(三角形)=体温、

     風輪(半円形)=呼吸、

     空輪(宝珠形)=これらがうまく融合した状態のことであると説いている。


五大は人間の五体、つまり人を表し、大自然そのものを表している。
 
 ◆ 墓塔の五輪塔は宇宙観から生まれた
墓石に「五大」の「地・水・火・風・空」を表し、宇宙=人間を表現する。ここに「識」が加わってはじめて宇宙=人間が成り立つ。つまり、召還=お性根入れ=開眼法要を行うことによって、「六大」が完成するのである。

新しく墓石を建立した時
「開眼法要」を行うのは、まさに墓石に心を加える事=魂を入れることに外ならない。墓石の建立を発願し、仏様の戒名を祀り、僧侶による招魂は、仏教で言うところの「仏法僧」に帰依する事でもある。
このように、墓石には「魂」、「心」が宿っており、決して粗末に扱ってはならない。そして、魂があるからこそ、そこに「相」を見ることもできる。正しい「相」を見ようとすれば、自ずから白色系の石材が好まれる。また、「相」が現れなくなるということは、墓としての「力」が弱まってきたことを示している。つまり、墓は生きているということである。
 ◆ 合祀供養塔としての五輪塔
五輪塔は、それまでの宝塔・多層塔・宝篋印塔等と比べると形が簡潔であると共に、五輪塔の意味するものが真言密教に限らず他の宗派にも理解され、鎌倉末期以降には僧侶や武士の間で多く用いられてきた。宝篋印塔は美しさと厳しさを兼ね備えた隙のない墓だと述べたが、五輪塔は穏やかで気品と落ち着き・安心感のある墓塔だと言えよう。また、このように理論化された墓塔は他に見る事が出来ない。

近代では、五輪塔は宝篋印塔と共に合祀供養塔として使われることが多くなった。従って本来は五輪塔も四方正面となる。

宝篋印塔の四方に四仏を顕すのと同様に、五輪塔の四面にもそれぞれ性格がある。

     東を 発心門といい、五輪の梵字は『キャ・カ・ラ・バ・ア』、

     南は修行門といい、『キャー・カー・ラー・バー・アー』、

     西は菩提門といい、『キャン・カン・ラン・バン・アン』、

     北を涅槃門といい、『キャク・カク・ラク・バク・アク』となる。


心を発して道に入り、道々を歩むことが修行であり、修行の積み重ねは菩提に至り、やがて安心世界涅槃に至る。塔を右に廻るのはこのためでもある。しかし、今日では先祖の菩提を念ずる供養塔として用いる場合は一方正面とし、正面からだけ拝むようにするのが一般的である。
 
◆五輪塔正面には梵字『キャ・カ・ラ・バ・ア』を入れる

宗旨によっては『南無阿弥陀仏』、『南無妙法蓮華経』、『空風火水地』等と入れる。

竿石には本家・分家を問わず
為○○家先祖各霊菩提と刻む。

これは、先祖の皆様を供養する為に建てましたという主旨をはっきりさせるためである。

本家にあっては代々の仏様の戒名を刻むが、正確な家系図を元に、正しく決められた位置へ祀らなければならない。位置や場所・字配りなどは決まりごとがあるので、充分注意する必要がある。これを間違えると供養塔を建立した意味が無くなると同時に、かえって逆の結果を招くことにも繋がる。
 
 ◆ 墓石の並べ方
配置図 墓地入り口の向きが墓の向きとなるが、どの方位を向いていても正面向かって右奥の位置が最上座となる。

五輪供養塔は図-3の@の位置へ建立する。
祖父母の代々墓はAの位置へ建立し、
両親の代々墓はBの位置へ建立する。
逆縁の墓はFの位置へ建立し、
水子や幼子の地蔵尊墓はGの位置へ建立し、二度と再び犠牲者が出ないよう留めをする。

墓塔建立に伴い、宝篋印塔では宝篋印陀羅尼経を写経したものを納めたが、五輪塔・代々墓へは「般若心経」を写経したものを地下又は台石へ納めると良い。
 
 ◆ 五輪塔もまた陰陽の組み合わせによって作られている
先の阪神淡路大震災の時に、各地で倒壊していた墓・供養塔の多くは、セメントを使用して組み立てられていた墓であった。吉相墓のように、陰陽のはめ込み式の墓の場合は被害が少なかった事を記憶している。

墓石は人の体と同様に考えるべきものであり、凸部が大きすぎたり、凹部が深すぎると悪い影響を及ぼすことがある。この点は特に注意しなくてはならない。また、墓石の上の石と下の石に穴を開けて、そこに心棒を通す耐震設計も見かける。確かに耐震上の効果は出るだろうが、果たしてそれで良いのだろうか。私は墓を人と見なした時、あまり感心出来ない方法だと考える。
 ◆ 墓の見方
墓参りの時などに五輪塔をよく観察すると、今まで見えていなかった事に気が付く事がある。時には、掃除をしていて石塔の傷や欠け・アザなどを見つけることもある。

その部分が宝珠であれば人の頭、半円であれば顔、笠の部分であれば胸、丸い玉は腹、四角い地輪は下半身、上台石は金銭の出入りや経済力、下台石は才能や不動産という見方をするが、実はこれは標準的な見方というものであって、同じ家庭の同じ墓石であっても、その時々によって見え方や捉え方が違ってくる。

例えば、五輪塔の玉は腹を表すだけではなく、地輪は下半身だけではない。つまり、その時々によって先祖の啓示が異なるということである。普段と違う何かを感じた時は、独自の判断をせず、必ず専門家に相談することが最善の方法であろう。

吉相墓には、HPで公表出来ないような事、不思議な事がたくさんある。また、現世利益だけを求めるのではなく、心からの供養が先祖の幸福・家族の幸福に繋がる利益であれば、それは先祖からの贈り物であるので大切に有難く頂戴してもいいものと考える。
 ◆ 墓石の点検中に
広島県のあるお宅の墓を点検していた時の事である。五輪塔の地輪=竿石の向かって右側上部に異様なものを感じた。墓相では向かって右は男性を表し、地輪は下半身の状態を意味するものと言われているが、その通りに見るならば、男性の腰辺りの異常という事になる。墓相学の本を読んで理解したと思っている人に診てもらうと、おそらく「家族の中で男性の腰近辺を注意しなさい」と言うであろう。

ところが私にはそうは見えなかった。墓は肩が痛いと言っている。しかも、それは女性である。かなりの痛みを感じたので、「ご先祖様、おばあちゃんですね」とお尋ねすると、安心して頷かれたのであった。たまたまその日は或る女性が墓の見方を教えて欲しいという事で私に同行していた。ちょうど良い機会だと思い、一緒にその家へ伺うことにした。

自宅にお伺いすると、当のおばあちゃんが出て来られたので、「おばあちゃん、肩の痛みがひどそうですがその後いかがですか」と聞くと、「どうしてそれを・・・」と言って驚き、「またお墓に何かあったのでしょうか」と聞かれたので、「ご先祖が痛い痛いと仰られていましたよ。最近お墓参りに行かれてませんね。たまには顔を出せといわれてました(笑)」とお答えし、肩の痛みが無くなる方法を指導して帰った。

同行していた女性は、先祖の有難さと供養の大切さ、墓を家族同様に考えなければならないという事に気が付いたので、その日の同行は無意味ではなかったと思う。
 
 ◆ 忘れられた仏様
家系図を作っている最中にも忘れられた先祖が現れる事がある。同じ箇所で何度も間違えてしまう。墓はどこかと聞くと大まかな場所を教えてくれる。施主に聞くと、そういえば昔そのような話を聞いた記憶があるとのことだったので、早速調査に出かけた。

後から考えると不思議なのだが、スムーズにその墓を見つける事が出来たのである。小さなお地蔵様だったが、汚れを落とすとそこには戒名と旧年号が刻まれていた。忘れられていた幼子さんの墓だったのである。仏壇に位牌もなく、誰の口からも話題にならない可愛そうな犠牲者であった。謄本を取り寄せ、家系図を作ってまで先祖を正しく祀り、正しく供養しようとする子孫の気持ちが、誰からも忘れられていた仏様を救ったのである。墓の祀り方と同じく仏壇の祀り方を指導したのは言うまでもない。

このように、墓相の本とかHPで発表出来る事は限られている。また、その人達にしか判らない事、口で伝える事が出来ない事もある。墓相で発表されている事をそのまま鵜呑みにせず、疑問に感じたことは何でも専門家に聞くことをお勧めする。また、そのような見方の出来ない人に見て頂くことは、一考の余地があるのではないかと考える。
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