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小学生でもよく分かる「太平洋戦争の原因」


1.はじめに

2.戦争とは何か?

3.戦争の原因

4.太平洋戦争の原因

5.戦争の無くしかた



1.はじめに

このサイトはアクセス解析をしていまして、どのページが人気があるとか、どこからここを見に来たとか、どんな検索でここにたどり着いたとかを解析しています。それで気がついたこと。キッズgooで「戦争の原因」を検索して来てくれている人がやたらと多い。

どう考えても小学生ですね。いや制作している方としてはもう少し歴史の知識がある人を対象としていまして、小学生では難しいだろうと。だいたい「24歳以下は読むな」と書いてある論文があったり、資料室にはどう考えても本格的研究者以外は読まないよなものまで転がっていますし。困ったもんだ。

しかしせっかく見に来てくれていると言うのに、見てもらう物が無いと言うのも非常に残念ですので、ここは一つ、優しいおじさんお兄さんとしては小学生でも分かるような物も書いてみようと。

そこで「太平洋戦争の原因」を小学生でも分かりやすく説明する事に挑戦してみましょう。


2.戦争とは何か?

戦争の原因を説明するためには、まず「戦争とは何か」を決めておく必用があります。戦争とはどんなことを指すのでしょうか? そこで昔のドイツの将軍、クラウゼヴィッツさんが書いた「戦争論」と言う本を見てみますと、
「戦争とは、相手にわが意思を強要するために行う力の行使である」
と書いてあります。

これではちょっと分かりにくいですね。そこで少し言い換えて見ます。
「戦争とは、国と国との殴り合いのケンカである」
こう書けば分かりやすいでしょう。「国」は「集団」とか「組織」に置き換えた方がいいような気もしますが、話の都合上「国」にしておきます。つまり大勢の人数でやる殴り合いのケンカです。

ケンカと言うのは大概の人が一度ぐらいはやったことがあると思いますが、何かもめ事があったとき、相手に対してむりやり自分の思うとおりのことをさせようとした場合起きます。ケンカはいけませんね。ちゃんと相手の言っていることも聞いて仲良くしましょう。それでも相手がいる事ですので、起きるときは起きます。

これが口ゲンカならまだいいのですが、やっている内にどんどん酷くなり、殴り合いのケンカになったりする。つまり「相手にわが意思を強要するために行う力の行使」をお互いにやり合うわけですね。こうなるとケンカの原因はどうでも良くなり、殴り合いのケンカであること自体が問題になります。

何が問題かと言えば、口ゲンカ程度なら、もめ事の原因が解決できればすぐにやめられます。しかし殴り合いのケンカになるとそう簡単にはいかなくなるのです。殴り合いのケンカになった場合、すぐに最初の原因はどこかに行ってしまって、ケンカに勝つこと自体が目的となる。話の都合上「殴り合い」と書いてはいますが、実際のケンカにはルールが存在しませんので武器になる物を使うようになる。互いにケガをするし、周りの物も巻き添えで壊す。取り返しのつかないような事になる場合も多い。こうなるとすぐにやめられなくなり、むしろもめ事を増やす。

ケンカはやってはいけません。とくに殴り合いのケンカは。最低でも口ゲンカの段階でやめるようにしましょう。他の人がやっていたらやめさせましょう。学校の先生も言うと思いますが、ケンカはやったこと自体が悪いので両成敗です。

話を戦争に戻しますと、「戦争とは、国と国との殴り合いのケンカ」なのですが、その特徴はケンカは基本的には個人と個人がやる物ですが、戦争は国という大勢の人が集まって作った組織でやる点です。

例えばパンチが顔に当たり鼻血が出たとします。これがケンカならたいしたことは無い。すぐにケンカを止めて、鼻にティッシュでも詰め込んでおとなしくしていれば治る。これが戦争の場合は国という大勢でやる物ですから、鼻血の一滴が一人の死亡に相当する。国としてみれば一人くらい死んでもまた自然に生まれて増えて治りますが、死んだ人は生き返ることは無い。つまり個人に取っては取り返しのつかないことになります。

それとケンカの場合は止めに入る人が誰かいます。やめられない場合は先生を呼んできて止めてもらいましょう。道ばたでケンカしている人たちを見かけたら、警察に連絡して警察官に止めてもらいましょう。やめない場合は力ずくにでもやめさせてくれます。

ところが戦争の場合、この力ずくにでも止めてくれる存在がいない。力ずくで止める為にはケンカをしている両者よりも強い「力」を持っている必用がある。しかし国というのは一番大きな組織ですので、これ以上の「力」を持っている存在はない。現在は国連という国が集まって作った組織がありますが、ここは問題を国同士の話し合いで解決しよう、もしくは殴り合いのケンカになっても話し合いの場は残しておくための組織です。

するとどうなるか?。殴り合いのケンカ(戦争)が始まっても誰も止めないので、最後まで進み、両者が自主的にやめるまで続くことになります。具体的には、
(1)片方がボロボロになって続行が不可能になり「まいった」をする。勝負がつきます。
(2)両方がボロボロになり続行が嫌になってやめる。引き分けです。
どちらにしても戦争は両方で力を出し合って相手をボロボロにしますから回復が大変です。

まあ、こんな所でしょうか。基本的に「国」は人の集まりですから、その行為も人のやることの延長線上にあると考えれば分かりやすいでしょう。戦争は殴り合いのケンカの延長線上にあります。

3.戦争の原因

次に戦争の原因を説明しましょう。「戦争論」にはこう書いてあります。
「戦争は他の手段をもってする政策の継続にすぎない」
相変わらず難しい言い回しですね。つまり「戦争とは、相手にわが意思を強要するために行う力の行使である」であると言う事は相手に強要する「わが意思」があります。普通は相手に何か要求(わが意思)があるとき話し合いで交渉するのですが、それで決着がつかない場合に、戦争で勝利して相手に無理矢理こちらの要求をのませるわけです。

何か難しい書き方になってしまいましたが、「戦争」=「殴り合いのケンカ」なので、「戦争の原因」=「ケンカの原因」となりますからケンカの原因を考えればよいでしょう。具体的には両者の間にあるいさかいが原因があります。それが大きくなったときにケンカになるわけです。そんなわけで思いつく原因を書き出してみます。

(1)考え方の違い
両者の考え方に違いがあるとケンカの原因になります。例えばこんな時はこうすべきだ、と自分が思っていても、相手はそう思っていない場合がある。こんな場合はもめ事が起きても、両方が自分の考えは正しいと思っているために話し合いでは解決できない場合が多いです。
20世紀の後半、アメリカとソ連は自由主義と共産主義という考え方の違いから対立していて、いつ戦争になってもいいように、にらみ合っていました。冷戦(冷たい戦争)と言います。
ただこの冷戦は戦争になることが無かったように、「考え方の違い」は戦争の直接の原因ではありません。皆さんも経験あるでしょう?考え方の違う人とはよく言い争いになっていて、少しずつ相手に対しての不満がたまっていきます。つまり「仲が悪い」状態です。
これがケンカの遠い原因になり、別の決定的な原因で殴り合いのケンカに発展します。皆さん周りの人とは仲良くしましょう。仲がよい内は決して殴り合いのケンカにはなりません。

(2)気に入らない
相手が「気に入らない」もケンカの原因になります。(1)とどこが違うかと言えば、こちらは片方が一方的に気に入らないと思っている点。相手の方は全く気にしていなかったりします。たまにこんな人がいるでしょう?「あいつは金持ちだから気に入らない」とか「モテルのが気に入らない」とかそんな理由。
国はいい大人が運営している物ですからそんなことは無いように思えるかもしれませんが、意外とこんな原因もあります。困ったもんだ。「アメリカは偉そうにしているから気に入らない」とか言っている人たち。
基本的に何かコンプレックス(劣等感)を持っている人に多いです。ただしこれも(1)と同じくケンカの遠い原因ですけど。

(3)先取り争い
戦争の原因としてよくある物に領土問題があります。こう書くと難しい事のように思えますが、簡単に言えば「先取り争い」です。
皆さんがいつも遊んでいる遊び場に行ってみると、別の人たちがいて遊んでいた。こういう場合にどちらに優先権があるかで、もめ事になるときがあります。また虫取りに行って、見つけたと思ったカブトムシを別の人が捕ってしまった。こんな時もそうです。つまり先にやった方の物になる場合に、どちらが先なのかはっきりしない事があるともめ事になる。
国の場合も同じです。だいたい地球なんて物はもともと誰の物でも無かった。それが国が出来たときに早い者勝ちで領土が決まっていった。それであんまり役に立ちそうもなく人があまりいなかった国と国との境目の土地が、どちらが先に手を付けたかで争っているのが領土問題です。

(4)約束破り
相手との約束を破るとケンカの原因になります。皆さんも経験あるでしょう。
国の場合は条約と言って、相手の国、もしくは複数の国と約束を交わします。これを破ると戦争の原因になります。
約束は守りましょう。

(5)泥棒
他人の物を相手の了解無しに自分の物にすると泥棒になり、これをやった場合はすぐにケンカになります。泥棒は止めましょう。
ただし問題は(3)(4)のもめ事がからんでいる場合。「先取り争い」でもめているカブトムシを、これは自分の物だとして強引に持っていったとか、相手が「約束破り」をして、くれると言っていたものをくれないので、代わりの物を持って行ったとかです。
この場合、自分はそう思っていないかもしれませんが、相手にとって見れば泥棒に見えます。重要なのは相手から見るとどう見えるかであって、自分から見ればどう見えるかは関係ありません。相手から見て泥棒に見えるようなことは絶対に止めましょう。
国の場合も同じで、この手の行動が戦争の直接のきっかけになることが多いです。

(6)勘違い
完全に勘違いでケンカになるときもあります。よくあるのが(5)の相手が泥棒をしたと勘違いしてケンカになる場合。仲が悪い状態だと、相手に対して冷静な判断が出来なくなってこうなる。
国の場合も仲が悪い状態が続いていると、ちょっとした勘違いから戦争になる場合があります。
だから普段から仲良くしておくことは大切なのです。

(7)ケンカっ早い
人には色んな人がいて、中にはケンカっ早い人もいます。また力が強くケンカに強い人もいれば、力が弱くケンカにも弱い人もいます。ケンカに強い人の中には、もめ事の解決にしょっちゅうケンカをやっていて、慣れてしまって、小さいもめ事でもケンカになる人もいます。
国でも同じ。しょっちゅう戦争をしている国は、ほんの小さい原因でも戦争をやろうとします。戦争で勝てば相手に言うことを聞かせることが出来ますから。

他にも原因は考えられそうですが、だいたいこんな所でしょうか?。見ての通り、最初は仲が悪いだけなのですが、その状態が長く続くと何かのきっかけで殴り合いのケンカ(戦争)になります。


4.太平洋戦争の原因

それではやっと太平洋戦争の原因、日本とアメリカが何故戦争になったかの説明にまいりましょう。

最初、日本君は中国君とケンカ(戦争)をしていました。原因はほんの小さいことだったのですが、殴り合いのケンカになってしまって両方とも引けなくなり、両方共にへとへとになっていました。

そんな中で遠く離れたヨーロッパでは、ドイツ君・イタリア君グループとイギリス君・フランス君グループとで大ゲンカ(第二次世界大戦)が始まってしまいました。アメリカ君はイギリス君達と仲がよかったので応援していましたが、直接殴られない限りは参加しない考えだったので、ケンカ(戦争)にはまだ加わっていませんでした。

しばらくするとフランス君やオランダ君達がドイツ君に降参してしまいました。これをチャンスだと思ったのが日本君。戦争は壊し合いなので色々物が必用です。とくに石油は重要で、当時アメリカ君から買っていましたが中国君との戦争が長く続いたので足りなくなって来ていました。

そして当時、東南アジアにはフランス君が仏印(ベトナム)、オランダ君が蘭印(インドネシア)の植民地を持っていました。蘭印には石油などの資源がたくさん取れます。そこで日本君はドイツ君イタリア君と同盟(日独伊三国同盟)結び、蘭印を占領するためにその途中にある仏印に侵攻しました。

・・・・・・・・・・、それは泥棒です!

これに怒ったのがアメリカ君。もともとヨーロッパの状況を心配していた上に、戦争をアジアに飛び火させる気かと言うわけです。そこで日本君の行動を同じように怒っていたイギリス君・中国君・オランダ君と一緒に日本君と絶交(ABCD包囲陣)。石油も売ってやらないと宣言しました。

これに困ってしまったのが日本君。アメリカ君と交渉して何とか石油を売ってもらおうとするも、軍隊を引いて平和条約を結べと言う要求が出るばかり。日本君は意地と面子に掛けてそんなことは出来ません。そんな中でドイツ君が今度はソ連君ともケンカ(戦争を)を開始。調子よくケンカを進めていきます。実はソ連君はアメリカ君・イギリス君達とも仲が悪かったのですが、こうなってはそうも言ってられません。敵の敵は味方です。一緒にドイツ君と戦うことになりました。

結局、日本君とアメリカ君の話し合いはまとまらず、そんな事をしている内にも日本君の石油備蓄は減るばかり。そこでついに日本君は石油が無くならないうちにアメリカ君と戦うことを決意。奇襲攻撃(真珠湾攻撃)で日本君とアメリカ君は殴り合いのケンカ(太平洋戦争)を始め、自動的にアメリカ君はドイツ君とも戦うことになり、第二次世界大戦は佳境に入ったのでありました。

だいたいこんな感じです。日本がアメリカと戦争をした原因を「アジアの植民地解放の為」とか「民族の存亡を掛けて」とか「アメリカに追いつめられて」とか言っている人もありますが、それは当時の日本政府が言っていた言い訳をそのまま信じた誤解なんで、実際の所はこんなものです。

泥棒はやってはいけません。相手を完全に怒らせて戦争になります。

そんなわけで日本君はドイツ君と一緒にこの大ゲンカで、主にアメリカ君にボッコボコにされて負け(敗戦)ました。そしてその後、
日本国憲法 第9条第1項
「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」
と言うことを決めました。要するに殴り合いのケンカ(戦争)を二度としないと言うことを、未来に向かって決めたので有りました。


えっ、日本が中国と戦争をしていた理由がよく分からないって?。その辺は日本の国内問題が複雑に絡んでいるので、また別の機会に説明する事にします。・・・・、すみませんm(._.)m、本当はただいま研究中でまとまって無くて、今の所おじさんお兄さんには説明が無理なので勘弁してください。m(_._)m。いやぁー、ようやっと見えては来ているのですが、この内容を小学生に分かりやすくと言うのはそれこそ無謀です。


5.戦争の無くしかた

これは難しい問題ですね。ちょっと考えれば分かりますがケンカをなくすことは難しいのは分かるでしょう。なにせ世の中には色んな人がいて色んな考えがあります。当然、その考えがぶつかることもありケンカになります。自分は全くケンカをする気が無くとも、相手がする気ならケンカになる。殴られても殴り返さないというのは無理でしょう。ケンカの延長線上にある戦争も同じです。

ただ重要なことはケンカは相手があってすることだと言う点です。ケンカをする前に、いやケンカをしている最中にも、相手の立場に立って物事を考えてみる事ですね。自分の考えだけを主張していてはいけません。そうして互いに相手の立場を尊重し、話し合って考え方を歩み寄っていけばケンカはかなり減らせる。

ついでに言えば、この相手の立場で考えず、自分の考えの主張だけをしている人ほどケンカを起こしやすいです。自分の考えが受け入れられないと簡単に「相手にわが意思を強要するために行う力の行使」をやろうとする。こんな人もいるから自分がいくらケンカをする気が無くともケンカになるときはなるのですが。

それにこんな言葉もあります。
「敵を知り、己を知らば百戦危うからず」
これは2000年以上前の中国の孫子と言う人の有名な言葉ですが、つまり相手の事をよく知って、自分の事もよく知れば戦っても勝てると言う意味です。「相手の立場で考える」と言うことは、相手のことを知り、相手から見えている自分の事を知る為に非常に有効な手段です。これが出来ていると戦いに非常に強くなります。

考えてみれば、私が研究している太平洋戦争前中期の日本は、この「相手の立場で考える」事が全然出来ていないのですよ。資料を読んでいても頭が痛くなるくらいに。ひたすら独りよがりの考え方で事を進めている。これが出来ていれば負けなかった、そもそも戦争にもならなかったと思うのですが。

結局ですね、ケンカをするって言うのは「想像力」が足りないのですよ。「相手がどう考えて居るか?」、「これをやったらどうなるか?」などは想像力が無いと正確に考えることが出来ません。想像力を高めるにはどうすれば良いかというと、色んな事を学ぶ事ですね。知識が無いと想像力することが出来ません。特に歴史の勉強は大切です。歴史は昔の人が何をやってどうなったかの記録ですから、色んな意味で学ぶところが多いです。ただその為には正確な歴史を学ぶ必要が有りますが。

私に言えるのはこんな所でしょうか。とにかく戦争はしてはいけません。戦争を生で体験した人の話を聞くと、ほとんどが二度とごめんだと言います。ただ人が昔の事を忘れるように、国も世代が変わると忘れてしまい、また愚かなことを始めてしまうのは困った物。しっかり伝えていかなければなりません。




ps:うぅ〜、結局、小学生でも分かるように書くつもりが、全然出来てないような気がする。最低でも中学生、良く言って小学校高学年からぐらいだな、こりゃ。分かりやすく書こうというのはほんとに難しいです。


文責:Bokujin 2005/11/30




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