2014年2月8日    「できそこないの男たち」 福岡伸一著 より
 
 「本来全ての生物はまずメスとして発生する。10億年前、地球には酸素が増え、生物にも多様性と変化が求められた。遺伝子を混ぜ運ぶ使い走りとして、オスを必要としたのだ。生物の基本仕様としてのメスをつくりかえたものが男であり、だから男は寿命が短く、、病気にかかり易く、精神的にも女より弱い」

 
私は福岡伸一先生の生き方や考え方に共鳴している。「生物と無生物の間」や「動的平衡」「ロハスの思考」など福岡本を読み漁った。そもそも福岡先生は結婚しているのかいないのか?スタイリストかだらしないのか?最先端の生命科学者なのか自然主義者なのか?・・・と得体の知れないものを感じていたのですが・・・安心しました。まさしく彼は男性でありました!
 人間はDNAや歴史や個人のルーツ運命に翻弄される存在だけど(環境ホルモンやアドレナリンやドーパミンに毎朝左右されちゃうけど)最後の意思決定は自分自身のものだから・・・与えられているの私の中で、七転八倒しながらより良く生きようとしている。だから男性諸君!できそこないではありません。女も男も、動物も植物だって、宇宙人もクローンだって、おんなじおんなじ!

でも…以前ブログで書いた柳澤桂子さんが「Y染色体の持っている好戦的遺伝子を、平和のためには発現させないように・・・」発言にはゾクッとして、少し納得した。

2014年1月31日   「渡りの足跡」 梨木 果歩著 より
 

 「幼いころに星空を見た経験を持たない鳥は、成長してから星空を見せても、それを定位することができない。―つまり、自分の内部に、外部の星座と照応し合う星ぼしを持っていないと言うことなのだろう。自分を案内するものが、実は自分の内部にあるもの、と考えると、『外界への旅』だとばかり思っていたことが、実は『自分の内界への旅』なのかも知れない。―かなたで彼らを誘って止まない北極星の光が、外界と内界の境を越えて自分の内側で瞬くのを捉えられるような・・・」

 我が不詳の娘が上海で仕事をしている。「渡り」を読みながら彼女を思い浮かべていた。「家から巣立つ」または「新しい挑戦」自分の内界を越えて行くこと・・・鳥を見たらどこへ行くのだろうかと思ってしまう。南半球4千Kも旅する蝶々もいる。必要性もないのに、でもそれは無駄ではなく、その個体のDNAに刻まれた運命だから、彼女も(娘も)自分の「渡り」の経験で強い個体となっていくのだろうか・・
さかさか文庫

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 2014年1月20日     「露の身ながら」多田富雄,柳澤桂子往復書簡より

 「自分の足で一歩歩けた時、まるで鈍重な巨人のように、不器用に足を踏み出そうと戸惑っているそいつに気付いた。私の右足は麻痺して動かない。それでも足を動かしている物がいる。・・・元の私は回復不能だが、新しい生命が生まれつつある。昔の私の半身の神経支配が死んで、新しい人の半身が生まれるのだ。」
 先週の月曜日のこと。私は絶望のどん底で涙していた。「なんでこんなに努力して、がんばっているのにできないんだろう。もう10年も何回もチャレンジして、教室にまで通って勉強したのに…ホームページができないトホホ・・・。それだけじゃない。還暦を過ぎて今やできないことだらけだ(;;)」でも・・・柳澤女史は寝たきりで生命科学の本を出版し、免疫学者の多田氏は脳梗塞で倒れても残った機能で生きようとしている。奇しくも聖書ヨブ記を読んでいた。左脳がだめなら使っていない右脳を使って新しく覚えなおせばいい!がんばらなくて、今度は老ペースで・・・。どんな自分になっっても、全ては自分の生き方の問題だ。「置かれた場所で咲きなさい」渡辺和子著もそうだった。これらの人たち本たちはそんなことを教えてくれた。かくして、めでたく(^^)できました。ホームページこれからもよろしく