12月3日ローテンブルグ〜ウルム〜ギーンゲン〜ニュルンベルグヘ


この日は夜中から雨が降ったようで一層暗くて朝食なのか夜食なのか分らないような朝7時・・・

朝食後ドナウ川のほとりに佇み世界一高い塔を持つ大聖堂がある美しい町ウルムへ。
大聖堂前のクリスマスマーケットは一見して雰囲気、内容が違って感じられましたが、他の都市と違って町にあるお店がこの時期ここにも出店しているとのこと。
それで売られているものもある程度確かなようで・・・

現地ガイドのKeikoさんはドイツ人と結婚してウルム在住、人柄の良さを感じさせる方で短時間にも拘らず案内説明は丁寧で要領がよく、この町を愛する気持ちが充分伝わってこちらにも印象深い町となりました。


ドナウ川流域の要所であったことから富が集中し教会の意向ではなく市民の力で建造された大聖堂とのこと。

色々な説明から市民の自治力が受け継がれている町である印象を受けました。

先の大戦では町の3分の2が破壊されたにも拘らずいち早い復興を遂げて、ステンドグラスも新しく作られ続けているのですが、これはユダヤ人大虐殺の反省をこめたモチーフが描かれている窓。

アインシュタインの生地でもあり別の窓のモチーフには彼の難解な数式が描かれていたりでとても斬新でした。

ここでも先の大戦のダメージから反省、再生へと戦後のドイツ人の確とした「意志」を感じさせられて・・・


きれいな壁画と下の大きな地球時計がシンボルの市庁舎 ギネスに載っているという世界一傾いているホテル・・・
壁の状態を見ればどれほどの傾きかが想像できます
ドナウ川沿いの遊歩道・・・流れに沿って歩き続けたいような風景でした


マーケットのお買い物タイム後昼食を取りテディベアのふるさとギーンゲンへ。
テディがドイツ生まれということもシュタイフ社のものがステータス?ということも知らない私でした。
工場直営店では皆さん競う様なお買い物シーンが。 子供用ではなく大人の愛好者用らしく 「限定」とかなんとかではビックリのお値段!
ローテンブルグでぬいぐるみ好きの舜には別メーカーの適当なものを購入済みでしたが、せめてもと小さなウサギさんをひとつ。 夕方最後の訪問地ニュルンベルグに到着。こちらは2連泊ですが滞在は正味一日です。


 12月4日 ニュルンベルグ


バスにて現地ガイドさんの説明を受けながら市内観光。
ここまで来て「ニュルンベルグ裁判」の当地であることに思い至るうかつさでした。

車窓より裁判所を眺めながら映画「戦場のピアニスト」で見た悲惨なシーン、戦渦に壊滅的ダメージを受けた町の情景などがが思い出され暫し複雑な思いにとらわれました。


なぜか一番最初はドイツの天才画家(知りませんでしたが・・・)デュラーのお墓参り。

墓地はきれいなアレンジメントに溢れてお花畑のようでしたが、夏にはもっと色とりどりのお花が供えられ
近隣の人たちが水遣りをしていつも美しいとか。

お彼岸、お盆だけお花が添えられ大半は物悲しい雰囲気の日本のお墓事情との差を思うと少し
恥ずかしいような。



旧市街地を見渡せるカイザーブルグ城を見学。
11〜16世紀の間王侯貴族の居城だったとのことでいささか厳めしい名残が漂よっていました。


中央広場のドイツ最古の仕掛け時計が見られるリーブラウエン教会前は丁度土曜日だったせいかマーケットの買いもの客と観光客で大混雑でしたが、お連れの後にくっついて丁度時報を告げる鐘の音とともに始まった仕掛け人形の登場を見ることが出来ました。

最後のフリータイムで入ったデパートも日本の年末さながら状態で包装はあちら、免税手続きはそちらの階で・・・と連れの友人は汗をかいて右往左往。気がつけばお昼も抜き!ここで一旦別行動となりました。

自分の買い物を済ませて通りに出ると人波はますます膨らんでいて年末の浅草かアメ横といった賑わい方。
時間が経つにつれグリューワインやソーセージ片手に食べたり飲んだりしながら歌を唄う人など・・・
もう気分はクリスマ〜!!という雰囲気に満ち溢れてきてこちらまで楽しくなってしまって。





買って帰りたいような可愛いアレンジメントを
並べていた花屋さん


果物屋さんもカラフルさを競って…


カイザーブルグ城の後見学した聖ゼバルドス教会で行われたミニコンサート。
まだ買い物が終わらない友人と離れて一人で聴きに行きました。

4人の管弦楽演奏の後、パイプオルガンの演奏にあわせて参集者の美しい歌声が教会内に広がり、言葉は分らなくても荘厳な響きに身が引き締まるような感動がありました。

違った意味で素敵なクリスマス気分に浸ることが出来て何よりの旅の締めくくり。


教会を出ると外はすっかり夜の風景でマーケットは一段と賑わっていました。
コンサートで一緒になったツアーの親娘さんと連れ立って少しお買い物をしながらホテルへ戻り、ドイツ最後の一日もおしまい・・・


翌朝5日は早朝出発で関西空港には6日の朝9時過ぎ到着。かなり慌しい旅でしたが振り返ればやはり新鮮な出会いや発見があって楽しい思い出が出来ました。
買ってきた小さなクリスマスグッズで今年は少し気分を盛り上げてみようと「おまけ」を楽しんでいます。(12/14)