このページは、スピーカーを作るときの注意とヒントのページです。


作る時の注意
工作は、のこ、カンナなど危険な道具を使います。注意して行わないと、怪我をします。
怪我をしてしまうと楽しさは、半減してしまいます。
動きやすい服装を心がけ安全に楽しく作業しましょう。
電動のこ、などの電動工具を使用する場合は特に危険です。
この場合、軍手、タオル、ネクタイなどは絶対に身につけて作業してはいけません。機械に巻き込まれたりして危険です。「第1図」
無理な格好で使用してはいけません、体制を整えて作業して下さい。「第2図」
注意して行えば、さほど危険なことはありません。
第1図
  

第2図


工作に使用する道具
のこ、回し引き 又は 糸のこ、ドライバー、ドリル、カンナ、金づち、釘、サンド・ペーパー、ドライバー、木ねじ、木工用ボンド、ニスなどの塗装用品。

あると便利な道具(◎は、出来ればあった方がいい道具。)
◎電動鋸、◎電動ドリル、◎オービル・サンダー、ジグソー、電動ドライバー

使用する板材
スピーカー・ボックスの製作に使用する板は、ラワン合板、ラワン単板、米松合板、チップボードなどが一般的です。
その中でも、ラワン合板、が最も手に入りやすく、その上 6,9,12,15,18,21,24mm と板の厚さも豊富です。
ラワン合板を使う場合、切り口に隙間がない良質のものを選びましょう。
その他の単板などを使ってもいいのですが、一般的に堅い板を使用します。
板厚の目安を「第1表」に表します。
内容量(g)板厚の目安(mm)
5〜10
9〜12
10〜20
12〜15
20〜40
15〜18
 
内容量(g)板厚の目安(mm)
40〜60
18〜21
60〜100
21〜24
100〜200
24以上
「第1表」

けがきと裁断
いいものが出来るかどうかは、どれだけ正確に切れるかにかかっています。
後で削り合わせよう!! 何て思っていると、かえって時間がかかってしまいます。
時間をかけて、正確にけがきを行い、時間をかけて正確に裁断することが肝心です。
この際、鋸の幅も重要です、たとえば鋸で切った時の溝の幅が 3mm あった時には、その分を考えて、 3mm 大きめに取らないといけません。

組み立て
組立は、出来れば釘でなく、木ねじを使いましょう。接着力も強力です。また、ボンドが乾かないうちにでも、次の作業に移れるので、早くできます。
木ねじを使うときは必ず、下穴をあけましょう。板が割れて後が大変です。

その際「第3図」@の部分を削って木ねじの頭を隠します。それより重要なのがAの部分を削ることです。それは、木ネジを締めた場合、 Bの赤い部分が必ず盛り上がってきます。
そのまま閉めてもその部分を挟み込み、気持ちよく締まりません。Aの部分が掘ってあればその心配がありません。
木ねじを隠して綺麗に仕上げようと思ったら、「第4図」で@の部分を木ねじが隠れてしまうほど掘ります。
木ねじでしっかりしめたあとにAのような丸棒にボンドを付けて打ち込み、ボンドが乾いてからはみ出した部分を削り取ると木ねじも見えず、綺麗に仕上がります。「第5図」

第3図
  
第4図
  
第5図

吸音材
吸音材は、スピーカー・ユニットの背面音で生じる定在波の吸収や、箱鳴りの防止に欠かせません。
材料としては、フェルト「第6図」、グラス・ウール「第7図」が代表的ですが、一般的にはグラス・ウールを使用します。
グラス・ウールは、厚さ1.5cm〜2.5cm程のものを「第8図」のように、ふわっと張ることが大切です。
第6図
  
第7図
  
第8図
BOXの補強
スピーカー・ボックスは変な箱鳴りが無いように十分丈夫に作る必要があります。
しかし、何10pもの厚みのある板を使って作ることは不可能です。
そこで箱鳴りを押さえるために補強材を入れます。
その入れ方の一部を「第9図」に表します。
どの場合も、たっぷりとボンドを付けて、ビリつかないように注意しなければなりません。
第9図