 |
種類別攻略法 |
<<< パプキン タコトレ作戦 >>> |
 |
Lamprima adolphinae (西イリアン)
ご存知、イロムシの代表選手です。 特に♀において顕現される、その豊かな色彩に魅了された方は少なからずおられることでしょう。 が、本種は時として、あまり採れないことがあり、飼育者を泣かせます。 コツさえ掴めば、爆産させることができ、1♀から100近く採る事だって夢では有りません。 材を割れば割るだけ、ポロポロと幼虫がこぼれ出てきて、しかも、材という材に全部、大量に入っていたため、あまりの多さに途中で材割をやめ、埋め戻したことが何回もあるくらいです。 そのときの経験を元に、ブリード方法をご紹介します。 では、作戦、開始! |
|
|
1.交尾 |
若い♂と♀を入れておくと、いつの間にやら交尾してます。 ♂はあの顎ですから、♀を持ち上げてポイすることはできますが、挟み殺すことは不可能です。このため、本種に関しては、♂♀一緒に入れておいても何ら問題は起こりませんので、確実な有精卵をゲットするために、むしろ、♂と♀は同居をお奨めします。。 |
2.産卵セット |
本種は材でもマットでも産むといわれております。 が、私がテストしたところ、条件のいい材があれば、材に爆産みしており、マットだけの場合では、今一つ、成績が奮いませんでした。 このため、まずは条件の良い材を入手する事がポイントになると思います。 で、どういう材かというと・・・ ポイントの1 ズバリ、ぼろぼろ崩れるほどに軟らかく朽ちているものです! 入手した材が固い場合には、例えばカブトの産卵セットに入れておくなどして、軟らかくなるのを待ちます。材の種類はクヌギでもコナラでも良く、本種に価格の高い材は不要です。 使う前に、バケツに張った水につけ込んで、一昼夜まち、半日くらい水分を飛ばしてからセットします。(水がしたたり落ちる様では湿りすぎで、少し、ジュワっとするかな程度の湿り気に調整しました。) ポイントの2 使用する容器は、プラケの大にします。本種は小さいので、つい、プラケの小程度で十分と思われがちですが、それでは幾らやってもタコトレしませんでした。広いスペースでゆったりが基本です。 ポイントの3 プラケには、材を3本〜5本、入れるようにします。 材の上にマットを入れますが、私は黒腐れしたカブトマットを入れました。勿論、クワガタ用のものを使ってもOKですが、実は、本種にはこれで十分です。 ポイントの4 このとき、材の上部分が3分の1くらい見えるようにマットを入れてやります。 ♀はマットと接触している部分の材に穴を穿って潜行することが多いためです。 尚、複数本、材を入れると、重ねてセットするため、マットに完全に埋まってしまうものが出ますが、それはそれで構いません。その材も条件が良ければ産みつけますので。 ポイントの5 複数♀を入れます。 ♂は1頭でいいのですが、♀はなぜか、複数で入れた方が1頭当たりに換算した産卵数が、単独で入れるよりも、よりたくさんになることを確認しました。 よってたかって、材を齧るので、その方がたくさん産卵するには、有利になるのかもしれません。 |
3.採卵・孵化 |
セットして1ヶ月もすると、そろそろ、収穫の秋です。 材を割れば、卵から3令まで、いろいろなステージの子供らをゲットできることでしょう。卵はマットで管理しても良し、そのまま見なかったことにして埋め戻しても良し。 中には材を脱出してマットに侵入しているものもいるでしょうから、マットも丁寧に探してみましょう。 採卵後は、また、上記の通りにセットすれば、♀は生きている限り、せっせと産卵を続けてくれることでしょう。 |
4.幼虫飼育 |
幼虫飼育は簡単です。 ただ、より大きくするには、当然ですが、広いスペースに十分な餌を与える事が肝要です。 材割りせず、材のまま育てても良いのですが、それだと数は採れません。 材割りして幼虫を取出した場合は、良質なマット(カブトマットでは大きくなりませんので、クワガタ用のものが良いです)、または菌糸壜で育てましょう。
|
|
|