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種類別攻略法

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キャンデゼ♂

Ceratoryctoderus Candezei

2000年に初入荷した際には、『ペレン島の謎のカブトムシ』と言われていました。
触れるとすぐに死んだ真似(擬態)をし、ピクリとも動きません。小型でカワイイカブトです。
累代するには、ちょっとしたコツが必要です。 さぁ、あなたもこれを読んで、炎のチャンレジャーになりましょう!


1.交尾

うまくすると持ち腹で産卵、ということもあるようですが、今までに6♀でテストした結果、交尾させないで産卵するということは、余程の僥倖に恵まれた場合と言わざるを得ないと確信しました。 購入時は必ずペアで入れる事を強くお勧めします。 他のカブトと同様、交尾が産卵のきっかけとなり、また、無精卵を防止することになります。
が、その交尾が難しい。 ハンドペアリングは、ほぼ、無理に近いです。なにしろ、すぐに死んだ真似をしますので・・・1週間〜1ヶ月、♂♀を分けて飼育し、お互いの臭いを忘れた頃に、突然、会わせると♂がやる気を出すことがあります。(写真館の画像はこの時の貴重なショットです) この方法で1回だけ、交尾させることに成功しましたが、非常に非効率的で、しかも、大抵は♂がやる気を出さない場合が殆どです。 3♂いましたが、3♂ともに同じで、無理に♀の背中に乗せても、ツルンと滑り落ちて、はい、それまでよ、になります。
そこで、交尾に関しては、♂♀一緒に産卵セットにぶち込み、自然に交尾させるという、実にシンプル且つありふれたやり方が、実は一番、確実であるという結論に達しました。 国産カブトでは当たり前の方式でしたが、外産をやっていると、反対に♂は♀の産卵の邪魔になるため、排除することが当たり前になってしまい、意外と♂♀一緒に産卵セットに入れるということが盲点になっていくものでして。。。ベテランほどハマってしまうのは、案外、これが原因なのかもしれません。
尚、♂♀はそれぞれ1つがいでセットに入れるようにします。 複数の♂だと喧嘩になりますが、複数の♀でも、なぜか、いい結果が出ませんでした。 キャンデゼは、仲の良い一夫一婦制なのかもしれません。

2.産卵セット

ズバリ、水分量 過多がポイントです。
いろいろな湿度で試しましたが、乾燥気味は全く産まず、普通程度の湿り気でも成績が奮いません。 握って水分がジュワ〜っと出てくるくらいのジメジメが、実はとっても良くて、産卵を誘うようなのです。(嫌な性格だなぁ。。。)
といっても、湿らせすぎるとマットが腐敗しますので、そこは気をつけてください。 このびしょびしょ状態に加水したマットを底から5センチくらいの高さまでギューと固く詰めます。 その上はケースの8分目くらいまでパラパラとマットを入れてセット終了です。 上の部分にいれるマットの水分はあまりうるさくないのですが、底のマットの乾燥防止の意味で、底の部分と同程度の湿り気を持たせたものを軽く入れていくのでOKです。 ちなみに容器はプラケースの大を使いました。
実は、どうにも産まないので、半ば諦めていた頃、マットが乾いていたので、やけになってヤカンで加水したことがありました。結果、マットの底の部分だけはぐちょぐちょになり、も〜いいやっと放置していたのですが、後日、なんと、そのべちょべちょの場所で白い卵と幼虫を発見! その後、幾らなんでもと思い、多少、加水した程度でテストしてみましたが、それでは駄目で、思いきって加水したら、今度は、また、成功。 つまり、この水分量が最大のポイントと自分では納得した次第なのであります。(なんだか、あまり威張れない経緯での発見だなぁ)
ちなみに、他のカブトと同様、卵部屋を作り、産みつけるタイプの産卵形態をとります。

3.採卵・孵化

卵も幼虫も、セットの中ではジメジメした個所で見つかります。
しかしながら、採卵した場合は、普通の湿り気(握ってマットが固まり、ポロポロと崩れず、少し、粘り気が有るくらい)のマットを使って、プリンカップに入れても大丈夫です。 逆に水分が多すぎると、プリンカップの場合、すぐに劣化するので、通常の湿り気でセットするようにしましょう。 尚、乾燥気味にしたらどうなるか?ですが、怖くてその実験はしておりません。
気になる産卵数ですが、1ヶ月に1回の採卵で、2個〜6個でした。一気にたくさん産むのではなく、少しずつ、長い期間をかけて産んでいくタイプなのかもしれません。。。親虫の寿命がどれくらいかも不明ですが、最長では、10月終わりに入手したものが、未だに産んでおりますので、6ヶ月くらいは生きるように思えます。
25℃〜27℃で管理すると、3週間〜1ヶ月で孵化します。

4.幼虫飼育

孵化さえしてしまえば、後は特に何ら変わった事も無く、普通に大きくなっていきます。 そうはいっても、今はまだ、3令まで生育したところなので、この先のステージでどんなことが待ち受けているのかは、実は全く不明なのです。。。
強いて言えば、幼虫は妙に細長いです。 カナブンのように背中で這うのが得意のようで、本当にこれがカブトの幼虫かいな?と思ってしまいます。 あまり動かないようにも見えますが、しっかりマットを食べてどんどん糞を出していきますので、他のものと同様に、1ヶ月に1回くらいはチェックする必要があります。

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