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今月の一言

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 夏休みから髭を伸ばしている。
 鼻の下と顎から頬にかけて、少し太めにワイルドなイメージで生やしている。


 髭一つでもって、人の顔というものは、だいぶ変わるものだ。
 最近では鏡に映るこの髭面にも慣れてきたが、今でも道を歩いていて、お店の窓に映る自分の姿に、ふと、あれ、オレってこんな顔だったっけ?と思うときがある。昔のテレビドラマでは、よく変装に髭を用いていたが、それくらい顔の印象を変えるインパクトがあると、つくづく実感した。


 だから、久方振りに私を見る人は、一様に驚いた表情を浮かべる。
 「どこの親父かと思った」と、私だとはまるで気がつかない方もいるくらいである。
 そのビックリぶりが面白くて髭を生やしている・・・・・・わけではない。
 この11月に小学校で秋祭りがあるのだが、この自前の髭を活かして、パイレーツ・オブ・カリビアンのジャック・スパロウに扮してやろうと、密かに企んでいるのである。


 ところで、かっこよい状態で髭を維持するのは難しいといわれるが、今回、はじめて髭を伸ばしてみて、それは本当だということが身にしみて分かった。単に伸ばし続ければいいというものでは決してない。何の手入れもせずに放置しておくと、みるみるうちに路上生活者のようになってしまうのだ。
 私は伸びるのが速いようで、一週間に一度くらいは手入れをしないと、すぐに形が崩れてしまう。これならいっそ髭を普段通りに剃っている方が、よほど楽なくらいだ。


 最近、街を歩くと、髭を蓄えている人に目が向くようになったが、あれは不精に見えるけど、実はかなり手を入れているな、なんて分かるようになってきた。それまでは、髭を伸ばす人をおしゃれだなんて思いもしなかったのだが、きちんと手入れされているダンディな髭を見かけると、うわっ、どうやってるんだろう?と、つい目で追うようになってしまった。
 だが、なにもこれは私ばかりではなく、街中で髭男同士がすれ違うときに、さりげなく、お互いにチェックが入っていたりするのを見かけるので、やはり髭仲間としては、気になっているのであろう。


 ところで、よく「家族は、その髭のこと、どう思っているの?」と聞かれるのだが、幸いなことに理解があって、決して嫌がっている風ではない。
 とかく女性は髭を好まない人が多いと聞くが、うちのカミさんは「いいんじゃない」と肯定的だ。


 こういうちょっとした変身は、日常生活に変化をもたらす。PTAに出たら、みんなからどう見られるかな? なんて、夏休み中は、ちょっとドキドキだったりもした。11月のイベントが終わったら、剃ろうと思っているのだが、また何かの機会があったら、伸ばしてみようかな、なんて思うのである。

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