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今月の一言

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日中の暖かさが日に日に増していくこの頃。
一年中、あまり温度の差がないはずのブリードルームにあっても、生き物たちは確実に春の訪れを感じているようで、この能力には毎度のことながら驚かされます。
寒い冬の間、といっても、暖房を入れていたので、けっこう暖かだった冬なのに、タゴガエルたちは動きが鈍く、なんだか眠そうにしていました。タガメにいたっては、まるで餌をとらず、半分冬眠しているかのようでした。
それが、このところの暖かさに誘われたかのように、皆、一様に目を覚ました様子で、急激に活動を開始しはじめたのであります。
繰り返しますが、ブリードルームの中では、一年中、それほどの温度差はありません。そのうえ、窓もなく、日が差さない部屋なのです。この中にあって、いったい、どうやって彼らは春を感知しているのでしょうか?


餌として入れたドジョウに、それまではいっさい、見向きもしなかったタガメが、つい先日は猛烈にアタックし、あっという間に平らげてしまいました。といっても、タガメの場合、獲物の筋肉組織を溶かして吸い込むという、凄まじい食事なのですが。
アマガエルたちも、活発に餌をとるようになり、最近では夜中に鳴きかわすようになってきました。
冬の間の小食を取り戻すかのような食欲で、毎夜、餌皿の近くで、コオロギが降ってくるのをじっと待っている姿が見られます。


畑に行くと、雑草が力強くはびこりだしているのが目につきます。たった一週間で、見事に大きく成長している雑草を見ると、ため息混じりに、暖かくなったんだなぁと実感がわいてきます。
肝心の野菜はどうかというと、これもまた、少しずつ成長速度が増してきている感じがします。寒い間は、小さく縮こまったようになっていた葉っぱたちが、見に行くたびに、大きく広がってきています。
地面の温度が上がり始めている。そんな印象を畑から受けます。


日々の生活に埋没し、私は、この頃、少し、夢をどこかに置き忘れていました。
でも、もう春です。
万物が動き出す季節です。
私もそろそろ冬眠から目覚めて、また、歩きはじめたいと思います。

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