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今月の一言

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一年でもっとも寒い季節になりました。
私は通年、家にいる間は裸足で過ごすのがポリシーなのですが、どういうわけか、今年は二十年ぶりくらいに足の指先に霜焼けを3つもこさえてしまい、仕方なく靴下を履くことにしました。
しかし、普段、素足に慣れているせいか、どうも落ち着きません。この感覚は文章ではうまく表しにくくて、あえて言うなれば、サイズのあっていないパンツを履いてしまったときのような、妙なストレスとでもいいましょうか・・・・・・もっとも、おかげで霜焼けはすぐに解消しましたが。


午後も3時を回ると、お日様がまだ出ているにもかかわらず、部屋の温度は急転直下に下がり始めます。暖房を入れてもさほど暖かみは得られず、われしらず胴震いが走ります。
厚着をするのは、身体の自由度がきかなくなるので大嫌いなのですが、ドテラをはおらないと、とてもじゃないけどいられません。
夜になるにつれ、指先が凍えて、ひんやりアイスのようになってしまいます。
お尻の下に手のひらを入れて暖めますが、しょせんは一時しのぎで、氷のようになった指先は、布団に入って休むまでは、本当のぬくもりを得られないままになります。
私は別段、冷え性でもないし、気温の変化にはわりと強い体質なのですが、どうも昨今の寒さは骨身にしみ入ってくるようです。


それだけ私が年を取ったということなのでしょうか?
しかし、私には、どうも何か別の要因があるような気がしてなりません。
温暖化の影響なのでしょうか?
それともこの家の風水がどこかゆがんだのでしょうか?
いずれにせよ、今年の冬はいつもの冬より、もっと深刻に床が冷たいことだけは間違いありません。


このとくに寒い今年の冬に、寒がりの妻が、ちっとも寒そうな素振りをみせません。
いったい、どんな魔法を使っているのかというと、これが『冷え取り健康法』なるものを実践しているのであります。
詳しくは知りませんが、ようするに靴下とズボンをひたすら重ね履きしているのです。綿と絹のものを交互に履いていくのだそうで、厚着が嫌いな私は、見ているだけで、うんざりしてしまいます。
なんせ、5枚も6枚も履くのですから。
しかし、その効果たるや抜群のようで、ちょっと早歩きしただけでも、汗が出てくるほどだといいます。快適な暖かさにくるまれて、冬眠中のヤマネのように、妻は幸せに冬を過ごしているようです。


あなたもやる? と聞かれますが・・・・・・ズボン下を履くことは、私のダンディズムが断じて許しません。靴下とドテラは自分に許してしまいましたが、これが最後の一線であります。
何て愚かなこだわりを、と思われるかもしれませんが、男とは、そういうプライドをもって生きるものなのであります。
たとい寒くてガタガタ震えていても、「武者震いでござる」とやってみせる。私はそういうところに、キラリと光る男気を感じるのであります。

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