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今月の一言 |
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左手の人差し指が突然、膨れ上がり、なんと曲げることさえままならなくなってしまいました。
その上、手の平側の皮が変に分厚くなって、なんとも不気味です。
実は今までも季節の変わり目になると、こんな感じに指の皮が厚くなって、魚の鱗のようになったのですが、ずっと気にもとめず放置してきました。
それが今回は、皮が厚くなっただけでなく、赤く腫れてしまって、猛烈な痛みまで襲ってきたのです。
こりゃ、いったい何が起きたのか? 慌てて調べてみましたら、どうやらこれは『ひょうそ』といわれるものだということが分かりました。トゲや何かで傷ついた箇所に病原菌が入って、悪さをする病気のようです。
しかもこの『ひょうそ』、このまま病状が進むと、どうやら腱やら骨にまで達するとかで、今度ばかりはさすがに何か手を打たねばヤバそうです。
とはいえ、医者にかかると、患部を切開して膿を搾り出し、その後、抗生物質で治療するということで、どうも気が進みません。別に手術に対してビビっているわけではないのですが、薬で治すということに近頃、とみに抵抗がありまして・・・
もちろん、緊急性を要する外科的な怪我などは、医者に診てもらうのが一番だと思います。でも、そうでない病気については、あくまでも治すのは自分自身の自己回復力です。それに、薬はどんなものであっても、それなりに副作用があり、むしろ、そっちの方が身体に障る気がして、服用する気になれません。
で、こういうときに我が家で毎度頼りにしておりますのが、昔ながらの自然療法を集めた、とある本です。ページを繰ってみますと、期待通り、治療法が見つかりました。
ツワブキの葉っぱを火であぶったものを巻いておくとよいとでています。
幸い、ツワブキなら庭にたくさん茂っています。さっそく、緑の濃いところを一枚、むしってきて、試してみました。
厚みのある、固い葉をあぶると、ほんのりと柏餅の柏に似た、よい香りがします。適当な大きさに切った葉を患部にぐるりと巻きつけ、サージカル・テープで簡便に留めます。ただ、これだけのお手軽な治療です。
果たして本当に効くかな? そんな不安がなかったわけではないのですが、翌日になってみると、確かに痛みがだいぶ軽くなっています。心なしか腫れもひきはじめました。
どうやらいけそうです。
自信を持った私は、その後、毎日、せっせとツワブキ治療を続けました。
数日後、一番腫れていた場所の皮が破れて、中から血がドバドバっと出てきました。きっと、悪い血に違いないと思って、出るに任せておいたのですが、確かにある程度、出ると、そのうちにはすぅっと止まってしまいました。
出血した箇所の傷は、肉まで見えるくらい、深く皮が破れていたのに、悪血が出っきってしまうと、もう痛みも殆どありません。数日を経ないうちにしっかり新しい皮に覆われ、傷跡も殆ど消えてしまいました。
ホッとしたのも束の間、今度は別の箇所でも、急に皮が破れました。しかし、先述と同様の経過を辿り、こちらもみるみる回復していったのであります。
この二つの出血した患部を見ているうちに、ようやく思い出したことがありました。
かれこれ一年近くも前になるでしょうか、何かの拍子に犬に噛まれたことがあるのですが、それがまさに、この場所だったのです。
時の経過と共に、噛まれたときの傷跡も消えてしまい、自分でもすっかり忘れていたくらいでした。それなのに、身体の方ではしっかり記憶していたのですね。
いまさらながらに、人の身体って不思議だなって感じます。
その身体を、身近にある植物が癒してくれる。そう思うと、人はやはり、自然に寄り添って生きる動物なんだなぁって、あらためて実感しました。
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