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今月の一言 |
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我が家では、ゲーム禁止である。
ゲームと一口に言っても、いろいろあるが、いわゆる電子部品とソフトウェアを使った最近流行の「ゲーム」、すなわちテレビゲームとその眷属がご法度なのである。オセロやチェスといったアナログなゲームはこの限りではない。
学校の友達は、みんな持っている。
友達の家に遊びに行くと、いつもゲームが出てくる。
友達がうちに遊びに来るときにも、必ずといっていいほど、ゲームを持ってくる。
――という次第で、我が家の子供たちも、一時期、とても欲しがった。
だが、どうしたって禁止なのである。
これは我が家の掟なのである。
いくら乞われても、絶対に与えたくないのである。
このことは家訓にして、代々伝えていこうと思っているくらいなのである。
何を隠そう、私には、子供の喜ぶ顔が見たくて、ついつい玩具を買ってしまうという、非常に困った性格的な弱点がある。なにやら老人が孫に対するような、大甘な習癖なのであるが、それでも、ゲームだけは、頑なにつっぱねてきた。この頃では、ようやく子供たちも諦めた様子だが、恐らく、本心ではまだ欲しいのだろう。だが、それはそれで構わない。
それから、これは明確に禁止するというお触れは出していないが、我が家では、テレビにも殆ど用がない。
ずいぶん前になるが、わざわざ29インチの大画面のものを買ったのに、モニターにかじりつく機会は、週に1、2回もない。それも、わずか1時間以内くらいの短い時間しか視聴しない。
ゲームをやらない。
テレビも見ない。
では、一体、普段、何をやっているのかというと、みんなして本を読んでいるのである。
我が家では、親も子供も本を読むことが大好きなのである。
もともと私は本の虫なのであるが、子供たちにも、幼い頃から、毎日、就寝の前に絵本を読み聞かせてきた成果であろう、自分で字が読めるようになった今では、寸暇を惜しんで本を広げるようになった。ほんのわずかな時間でもあれば、むさぼるように読んでいる。それこそ数分でも空き時間ができると、もう、本を引っ張り出しているのである。
週末は、家族そろって図書館に出かけるのが、恒例行事になっている。借りてきた本は一週間でほぼ読みきってしまう。毎週、新しく本を借りに行かないと、途端に家人は欲求不満に陥ってしまうのである。
ちなみに私は今年に入ってからの2ヶ月の間に、61冊の小説を楽しんできたが、恐らく息子はその1.5倍は借りているだろう。読む本がなくては、日も暮れぬというのが昨今の我が家なのである。
子供の頃、私の家では、テレビも漫画も禁止だった。
それに不満を感じたことが一度もないといえば嘘になる。
でも、今ではこれで良かったんじゃないかと感じている。
そして、私は、いつか、私の子供たちも、また、そう思ってくれることを信じているのである。
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