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今月の一言

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飼い犬の一匹、メス犬のメリーが、皮膚病になってしまいました。


患部はじくじくした感じなのですが、すぐにその膿が被さったまま乾き、そこを基点に更に広がっていくというたちの悪いものです。
うまいこと治った部位は、しかし、毛がすっかり抜けて、円形脱毛にかかったみたいになってしまいました。


実は、以前にもこの病気に罹ったことがあり、そのときにはアルコールやオキシフルで、毎日、患部を拭いてやり、なんとか完治しました。
今回も、同じ手でずっと治療してきたのですが、どうにも止まらず、あちらこちらに転移してしまい、とうとう、近くの動物病院で治療を受けました。
治療といっても、実際にはかゆみ止めと抗生物質をもらってきただけなのですが・・・


一週間後、様子をみましょうというので、また、連れて行ったのですが、正直いって、ちっともよくなっていません。
どうもアレルギー体質で、細菌性のなんたらがどうしたこうしたと、呪文のような説明があり、結局は、「梅雨時になると、この手の犬は発病が激しくなる。ハーブのお風呂に入れてやるのも効果的です。」というアドバイスで終わりました。


いや、犬は本来、風呂なんざぁ、あまり入りたい動物じゃございません。
いろいろ説明してくれましたが、ようするに、医者としてはこれ以上、お手上げってことなんでしょ?
だったら、私の痛風と同じじゃないか・・・


痛風は、一生、治らない病気なので、死ぬまで薬を飲み続けないとならない。
そう、医者に言われたのですが、その薬というものが、無理やり血液の尿酸値を下げる効果がある一方、一時的に尿酸値を上げてしまったり、激しい下痢や嘔吐に襲われるなど、副作用も大分、強い薬でした。
「皆さん、2ヶ月くらいは薬を貰いに来るんだけど、その後、来なくなってしまうんだよね。」
医者はそう言って、苦笑いしてましたが、当時、私は2週間も続かなかったことを覚えています。


一つは薬のために体がかえっておかしくなったことと、もう一つはこの医者の発言がどうにも承服しかねたためです。


本当に痛風は治らないのか?
それとも、西洋医学では治せないだけなのか?


この違いは重要です。
なぜなら、痛風は、そのまま放置したら、更に悪化して、最終的には合併症を併発し、脳溢血やらなにやらであっさり逝ってしまうことが分かったからです。


その後、いろいろな紆余曲折を経て、私はほぼ一年くらい前から、「玄米・菜食主義」という食事療法により、痛風を克服する道を歩みだしました。
このおかげで、今ではまず痛風の発作に見舞われるなんてこともなく、血液検査をしていないので正確には分かりませんが、尿酸値が平均レベルになっていることは、まず、体の調子からみても間違いないところと感じています。


そういった自己の体験を踏まえ、今回のメリーの件を考えてみますと、ようするに彼女は犬のアトピーなわけです。
そして、人間のアトピーの治療にも、この「玄米・菜食」は効果があるとか。
だったら、いっそ、メリーにも玄米と野菜を食べさせてみたらどうなのか?


大体、何ヶ月も平気で保つドッグフードというものは、何が入っているのか、分かったもんじゃありません。
人間の食べ物と違い、成分表示もさほどうるさく言われないわけだし。


そこで、先日来、ご飯を余計に炊いて、メリーには特別食ということで、玄米ご飯に味噌汁を少しかけてやり、野菜も少量、混ぜてやったものを与えていました。
当然、医者から貰った薬は全て廃棄です。


この結果、数日を経ずして、あれほどしつこく広がっていた皮膚病がピタリと止まり、みるみる回復していったではありませんか。
更に驚くべきことに、2週間を経過する頃には、なんと、毛が抜けてしまっていた部位にも、ふさふさと毛が生えそろってしまいました。
今ではもう、どこにも皮膚病の痕跡はなく、毎日の日課になっていた、オキシフルで患部を拭う面倒な作業からも開放され、私もメリーもすっきりした面持ちに至ったわけであります。


よもや、これほど、劇的な変化が訪れようとは、予想だにしておりませんでした。
そういえば、他の犬たちも、最近、耳垢がひどいように思われたため、では、いっそ、全頭、玄米にチェンジしてみるか、と考えたのですが、これがまた、ずばり的中で、食事を改めて数日後、あれよあれよというまもなく、耳垢が減ってきたのでした。


犬は寿命が人間より短い分、体の組織が入れ替わる速度も速いということなのでしょうか?
面白いほどの効果です。


現代はさまざまな慢性病がはやり、その殆どが西洋医学では治せません。
対処療法の限界がここにあり、良心的な医者の中には、治せないことにジレンマを感じて、違う道を模索しはじめている人も大勢います。


私はこうした体験を通して、慢性病を治すための一つの回答が、食べ物を考え直してみるということにあると確信しております。


こういうことは、なかなかできることではないのかもしれません。
私自身、気楽に勧められる類のものとは思っておりません。


ただ、薬の力で治らない病を持っている方は、ちょっとだけ、こういったことが本当に起こっているのだということを、頭の片隅に記憶されんことを望むばかりであります。

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