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コラム |
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卵が☆したから、ダニにたかられたのか、ダニが食ったから卵が☆したのか・・・
よく、ダニは卵を食害するから、産卵セットにはダニがいないマットを使いましょうなんていう話を聞きます。 でも、本当にダニは生きている卵を好んで食害しているのでしょうか? 今まで、ダニが混じったマットを使ってプリンカップに卵を格納したとき、必ずしも食害されるとは限りませんでした。 それは、生きて輝いている卵には、ダニもたからないんじゃないか? と思うほどです。
ダニって生き物は、何でも食べるかと言うと、勿論、そうではなく、種類によって、好む食材が違うのだそうです。 吸血するダニも、本来、対象となる動物が決まっていて、例えばネズミに吸血するダニは、本当は人の血は好みません。 今では殆ど、見られませんが、昔は、ねずみ取りを仕掛けた後、よく、ダニに食われたんだそうです。 これは宿主であるネズミが死んでしまったために、ネズミ専門に吸血していたダニが、やむを得ず、人間に鞍替えした結果なんだそうです。 どうしてネズミが死んだことが分かるのかというと、彼らはもともとネズミの巣に潜んでいて、ネズミが巣に帰ってくると、その呼吸に含まれる二酸化炭素を感じて取りつき、吸血後、また、巣に落ちるのだそうで、つまり、宿主の呼吸が止まると、ダニにもそれと分かる仕組みになっているわけです。
この論でいくと、ダニの中に、卵を好むものがいるのか、或いは、他に食べるものがないとき、卵を食べるものが出てくるのか、ということになります。
前者は、数あるダニの中でも、体が白くて丸く、ぱっと見たところ、小さな卵か貝に見まちがえそうな種類のダニがいるのですが、ひょっとしたら、こいつは好んで食害する種なのかもしれません。 実験していないので断言は出来ないのですが、健康そうな卵に取りついている現場を二回、押さえたことがあり、こいつは要注意だと思っております。 但し、このダニは滅多にお目にかかれず、また、個体が非常に大きいので、発見が容易であるせいか、採卵の際にすぐに潰してしまうので、増える機会もほぼありません。
この他、白くて小さいダニ(二種類)が、卵に取りついていることが多いのですが、同じダニがいても取りつかれずに孵化する卵もたくさんあり、積極的に食害しているとも思えないのです。 これらは、死卵にたかっているのでは?と疑っているのですが、これまた実験したわけではなく、真実は不明なままです。 最も、あまりやりたい類の実験ではありませんが・・・
念のため、ダニがいないマットで産卵セットを作るようにはしておりますが、ダニがいない環境なんて野生ではありえませんから、本当はあまり目くじらを立てる必要も無いのかもしれません。 |
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