フランスのシングル盤・EP盤で聴けるハロルド・マクネア (HAROLD McNAIR) の演奏
フランスでリリースされた7インチのシングル盤・EP盤に、マクネアが演奏しているものがあることを知ったのは、ごく最近のことである。それも現在私の手元にあるものだけで5枚(シングル盤4枚、EP盤1枚)もある。といっても、シングル盤はすべてA面とB面の収録ミュージシャンが異なるいわゆるスプリットシングル、オムニバスのEP盤に収録された1曲はシングル盤と同じ曲なので、曲数としては4曲だけれど。
これらのアイテムがあまり知られていない?のは、ジャケットに一切クレジットがないこともその一因かも知れない。さらに、マクネア関連の曲はスプリットシングルのすべてB面、A面はジャズとは無縁な?シャンソンだったり、ポップスだったりで、スリーブも「それ風」ならまだいい方で、得体の知れない!デザインだったりするから、コレクターにとってははなはだ厄介な「代物」というべきか(ちなみにシングル盤といってもすべてピクチャースリーブ付き)。だから、これらの他にもまだまだあるかもしれない。現時点ではこれ以上のことは分からないが。
じゃあ、何でマクネアが参加していることが分かるのかというと、センターレーベルに5枚とも下の写真のように、はっきりとその名前がクレジットされているからである(一部の盤にスペルミスらしきものがあるけれど)。
[ 写真 : PANORAMA MH 64 ]
少々見にくいので、改めて、ここに書き写しておこう。
Marc ALSOP (Piano) - D. HUMAIR (Drums) - Guy PEDERSEN (Basse) - Luis FUENTES (Tromb.) - Harold Mc.NAIR (Sax.)
最初の人物は、以下のサイトによると、かのマーシャル・ソラールの変名らしい(このサイトにもこれまで気付かなかった!)。 [http://geocities.yahoo.co.jp/dr/view?member=epworld2] 2番目の人物については、どういうわけか5枚ともファーストネームがイニシャルのみの記載となっているが、これは常識的にはダニエル・ユメールであろう。
というわけで、その5枚を以下に紹介する。A面のアーティスト名-曲名 / B面のアーティスト名-曲名 の順に記載しておく。5枚とも、録音年はおろか、製作年の記載もないが、ウェブサイトのセールリストによれば1963年から65年までぐらいのリリース?らしい。
a. KATIA VALERE - ROMANTICA / MARC ALSOP, ET AL. - WHEN THE SAINTS GO MARCHING IN (PANORAMA MH 63) (7インチシングル)
b. GUY MARLY - RENDEZ-VOUS A BRASILIA / MARC ALSOP, ET AL. - HURRY UP (PANORAMA MH 64) (7インチシングル)
c. LES SCARLET - L'ARLEQUIN DE TOLEDE / MARC ALSOP, ET AL. - SURBOUM CHEZ ANITA (PANORAMA MH 70) (7インチシングル)
d. LES SCARLET - LE TEMPS DU MUGUET / MARC ALSOP, ET AL. - SURBOUM CHEZ SACHA (PANORAMA MH 71) (7インチシングル)
e. LES SCARLET - LES CRIQUETS, MARC ALSOP, ET AL. - HURRY UP /
e. RAYMOND FALGAYRAC - LA CHANSON DU GRILLON, JAMES AWARD ET SON ORCHESTRE - LE CHA CHA CHA DU RAT (SUPER PANORAMA 17.312) (7インチEP)
a. -
***** b. -
***** c. -
***** d. -
***** e. -
(2008年9月)
[ 追記 ]
上の記事をアップして、1週間の時を経ずして次のシングル盤を入手した。
f. LES SCARLET - BALLADE A SYLVIE / J.AWARD ET SON ORCHESTRE - WHEN THE SAINTS GO MARCHING IN (PANORAMA MH 106) (7インチシングル)
f. -
B面の曲が、a のB面と同じ「聖者が街にやってくる」だったのでオーダーしてみたのだが、盤を見たとたん、上に記したようなオーケストラ名(ただし、あたまの "J"の字はかすれてイマイチ判然としない)がクレジットされていたので、「あー、ハズレだ」と思ったものである。ところが試しに針を落としてみると、聞こえてきたのはなんと a のB面と同じ演奏のようだが。ちなみにMarc ALSOP以下のクレジットは影も形もない。
(2008年9月)
[ 追記 その2 ]
2009年の春に入手したEP盤。
g. LES SCARLET - PEPE, JAMES AWARD ET SON ORCHESTRE - LA CUCARACHA /
g. CLAUDE ROYAN - DIX MILLE BULLES BLEUES, MARC ALSOP, ET AL. - ANITA ROCK (SUPER PANORAMA 17.311) (7インチEP)
g. -
B面の2曲目 ' ANITA ROCK ' は、上記 c のB面 ' SURBOUM CHEZ ANITA ' に同じ。
(2009年4月)
[ 追記 その3 ]
相当なご無沙汰となったが、最近見付けたシングル盤。この分ではまだまだ未知・未見のアイテムがありそうだ。
h. LIONEL HAMPTON - TENDERLY / MARC ALSOP, ET AL. - HURRY UP (PANORAMA MH 98) (7インチシングル)
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A 面はなんとライオネル・ハンプトン、B 面は例のメンバーによる ' HURRY UP ' 。上記のアイテム b 及び アイテム e に収録されているものと同じ。
(2016年8月)