第9日(5/9)帰国

長かったような、短かったような旅も今日で終わりです。コペンを15時40分発の飛行機で 帰るのですが、まだまだ午前中にいろいろ予定を入れてくれているY子さんです。まず、 パンを焼く。カネル・ブッラルというシナモンロールのような甘いパンを息子が気に入っていると 聞いて、一緒に作ろうと言ってくれました。半生のイーストを入れて生地をこねて発酵させて のばして、シナモンシュガーペーストを塗ってくるくる巻いて切ります。息子は「アンパンマンを 作る」と言って目鼻を付けました。オーブンで焼くとふっくら膨らんでいーい匂い。 出来立てを食べると、おいしい!いっぱいできたので、帰ってから食べてね、とおみやげに どっさり袋に詰め込んでもらいました。

右下がカネル・ブッラル
息子が持っているのはアンパンマンのつもり


次は、スーパーに行って最後のおみやげ物色です。スパイスや調味料など日本にはないものが いっぱいなので外国のスーパーって楽しい。シル用のスパイスや、ハーブミックスを買い込んで アパートに戻るとさすがにもう時間があまりありません。スーツケースはおみやげでぱんぱん。 中綿のブルゾンはもういらないので持ちたくないけど入らないかな、と思ったけど、 広げて入れてみたら何とか入った!ずいぶん重くなったスーツケースを引きずってこれから駅まで 歩きます。

道路は石畳、公園の中は砂利道、どっちもどっちの歩きにくさです。こころせく私とは裏腹に 寄り道したがる息子をY子さんが追い立て(?)てくれ、私はひたすらケースを引っ張ってぜーはー 言いながら駅に到着しました。ここでいよいよお世話になったY子さんともお別れです。

私たちのために学校を3日も休んでつきあってくれたY子さん。ルンドは落ち着いた 素敵な町でした。住んでいる人に案内してもらうと、その土地の普段の顔が見られるのが 楽しい。彼女がいなければ、北欧に家族と一緒に来ようなんて思いつきもしなかったでしょう。 「外国に住んでいる友達を訪ねていく旅行があこがれなの」と言った私の言葉を覚えていて、 私たちを迎えてくれたY子さんに感謝でいっぱいです。

駅のホームでお別れしたあとはまた息子と2人。デンマークとスウェーデンを結ぶ橋を渡るのは 3度目です。Y子さんの家でパンを食べたのをお昼ということにして、空港での残りの時間をショッピングに 当てることにしました。私は旅先でできれば何か身につけるものを買うようにしているのですが、 今回はまだ北欧らしいものを買っていません。眺めていたら、バイキング時代の装飾品のレプリカっぽい ペンダントで素敵なのがありました。これと、ジョージ・ジェンセンのキャンドルホルダー(安いの)、 そして、レゴ。最後の買い物はこれでおしまい。デンマークのお金を見事に小銭まで使い切りました。

さて、今日は夫の誕生日。日本は今ちょうど夜10時くらい。家にいるはずなので電話をかけてみました。 息子に「おとうさん、お誕生日おめでとう」と言われて、喜んでくれたかな。

買い物の前に、免税分の返金を受けようと窓口に行った時のこと。書類を出すと、係りの女性が 「日本円にしますか?」と聞きます。「そうして下さい」と言うと、「500円持ってますか」と 聞かれました。は?なんで?どうも、あちらにはお札しかないので返金額の500円を返すには こちらが500円お釣りをあげなくちゃならないらしい。財布を捜すと500円玉が。しかし、 なんか変です。見慣れない色。よく見ると天皇在位10周年の記念硬貨ではありませんか。いつのまに 財布に入ったんだろう?全然気がつかなかった。これ、500円だってわかってもらえるかしら? 「これ、普通と違いますけど、500円なんです」と言い訳して差し出す私。「いいんですか?」 と係りの女性が聞きますが、これしかないからしょうがない。日本では大して貴重でもないと思うけど、 ひょっとしたら、外国では珍重されるかしら?彼女はしげしげと眺めていました。

飛行機に乗ると、やはり疲れていたのかすぐに2人とも眠ってしまい、私が食事で起きたとき、 息子はまだ寝ていました。私が先に食事をしてしまってもまだ寝ているので、スチュアーデスさんが 食事はどうしますか?と聞きに来ました。一応運んでおいてもらおうと思い、そう頼むと、 大人のメニューを聞いてきました。鶏か鮭か?あれ、チャイルドミールのはずなんだけど。 どうもオーダー漏れのようでした。ちょうど起きた息子に聞くと、鶏がいいというので 大人用を頼みました。パンを食べたとはいえ時間が早かったためお腹が空いていたらしく、 1人前のチキンをぺろりと食べました。パスタサラダはいまいち。行きの機内食が全部おいしかったのは まぐれだったのかなぁ。

帰路は疲れもあって、え、もう?という感じで成田に着いてしまいました。結局睡眠は乗ってすぐ寝た2時間だけ。 雨が降っている。飛行機を降りて入国のゲートに向かう途中、息子がいきなりつまずいて転び、首から下げていた水筒 の上にもろに倒れて胸を強打してしまいました。うぎゃーん!と泣き出す彼。あーあ、最後に痛い目に 会っちゃったね。

でも、無事に帰ってきてよかった。危ないような国じゃなかったけど、行く前は やっぱりいろいろ心配したな。子供がいるといろんな可能性を考えてしまいます。 英語の通じる国なら何とかなるかな、という自信はちょっとつきました。 しかし、帰ってきたとたんに、今行ったばかりのところにまた行きたくなるのは なぜだろう。あれもこれもしたかった、という思いがあるからかな。息子はどうかしら。 遊園地にコーヒーカップがなかったのが不満だったようだけど、何かが彼の中に 残ってくれたかな。もう少し大きくなったときに聞いてみよう。息子よ、つきあってくれてありがとう。

このページのトップへスウェーデン旅行indexへHPトップへ