第6日(5/6)グローナ・ルンド・チボリ

今日はストックホルム市庁舎を見学してからチボリに行く予定です。 コペンハーゲンのチボリの姉妹園みたいな物でしょうか、ストックホルムにも チボリがあります。スカンセンのすぐ向かいにあるのが昨日見えました。 今日は昨日とはうって変わってどんより曇って薄ら寒いお天気。 朝食後にやっとお通じのあった息子は、遊園地に早く行きたくて、その前に 別の場所に行くと分かってぐずっていましたが、とりあえず 地下鉄で中央駅まで行きました。

駅から歩いて海にかかる橋を渡り、5分ほどで市庁舎に到着。10時に見学ツアーが あるのが分かっていたのですが、子連れではみんなと同じペースで歩くのは無理かな、と 急がないでぶらぶら歩いて10時過ぎに着き、まずタワーに登ってみました。 エレベータで途中まで行って、後は階段と回廊を回りながら登ります。市庁舎は 外も中も重厚な煉瓦造りで、塔の階段は大人がやっとすれ違うくらいの狭さです。 ぐるぐる回ってやっと上までたどり着いたときには、ぽつぽつ小雨が降り出しました。 冷たい風も強くなってきて、眺めを楽しむ暇もなく早々に降りることにしました。

市庁舎の塔の中
狭い通路をぐるぐる回って上がる

市庁舎はストックホルム観光のメジャーなスポットだと思ったのですが、あまり人に 会いません。どうしてかな、と思っていたら、実は目玉は他にあったのでした。 市庁舎のホールは見学ツアーでしか見られない大変豪勢な物で、ツアーに申し込みそびれた 私たちは入り口からかいま見るのみ。しかし、あぶれたのは私たちだけではなく、 受付兼売店の狭い店内はまもなく団体さんたちで身動きできないほどの混雑になりました。 みんな、ホールが見たくてお店の人に尋ねるのですが、次のツアーは12時とのこと (今はまだ11時)で、後が控えている私たちは諦めておみやげを買っただけで 市庁舎を後にしました。後日判明した事実:市庁舎のブルーホール(ノーベル賞受賞 晩餐会が開かれるところ)だけは、入場料はかかりますがツアーじゃなくても見られます。

こういうのを経験すると、パックツアーは便利だなぁ、と思うのでした。ここの市庁舎は 見事だと聞いていたので見られなかったのは本当に残念。でも、幼児連れの場合、 大人は観光をしようと思わない方が心安らかでいられるということにも気付きました。 絶対に予定どおりには進まないし、子供は大人が見たいところなんか面白くないのです。 息子が喜んだのは、とにかく遊園地。今回の旅行は遊園地が豊富なところで助かった。 これがなかったら息子は保たなかったかもしれません。

さて、昨日店が閉まっていたのでおみやげをほとんど買っていません。今日も閉まっている ところが多いのですが、デパートは12時開店ながら開いています。ストックホルム駅の カフェでサンドイッチを食べてからデパートに向かいました。日本のデパートと同じで 地下に食料品売場があります。チルドのコーナーには、箱に入った鮨が目立つ場所で 売られていました。ちゃんと漢字で「鮨」と書いてあるのです。北欧は魚はおいしそうですが、 スウェーデン在住の知人によると鮨はまずいとのことでした。でも、鮨は今人気だそうです。 そういえば、セブン・イレブンでも 日本のコンビニに売ってるようなパック入りのお寿司を売っていました。 ハーブやスパイス類をいくつか買って、ドライトマトのオイル漬けを買い (これがサンドイッチに乗っていておいしかったので)、上の階に行って インテリア売場で小物をいくつか買い、子供の友達用に文具も購入して買い物は終了しました。

今度は小雨が降る中、チボリに向かいます。今日はちょうど時間が合ってトラム(路面電車)に乗ることが できました。これは、廃止されたものが最近復活して観光用に土日だけ走っているのです。 ストックホルムのチボリはコペンに比べるとずいぶん小規模で、中は普通の遊園地という感じ。 雨がほとんど上がったので乗り物に乗ろうと思うのですが、どれも過激で 息子は怖がってなかなか乗ろうとしません。幼児用の汽車ですら一人で乗るのは 怖いというのです。こんなに恐がりでこの先、生きていけるのか?などと心配してしまいました。

これはお気に入り
何度も乗りました

やっと一人で乗れたのが、おもちゃみたいな観覧車。かごが全部で6個しかついていません。 あとは、線路の上を走るクラシックカーみたいな車に親と一緒に何回も乗って、 これが一番気に入ったみたい。幼児用のジェットコースターに乗ってみれば?と 何度も勧めたのですが、絶対に乗ろうとしないので、「じゃあ、お母さんが乗るから見てなさい!」 と私一人で乗ってみたら、結構ハードでした。これに息子を乗せたら、ジェットコースター 恐怖症になってたかもしれません。このコースターから降りたとき、私の前にいた5才くらいの 男の子が柵を開けて私が通るのをちゃんと待っててくれたのには感激しました。しかも、 私が「Tack!(ありがとう)」と言うと、軽く「ヴァルショグー(どういたしまして)」。 それがまた板についているんです。こんなに小さい頃からこういうマナーを身につけているんだ、 と感心しました。

この遊園地では、乗り物の運行やお客さんの整理をしている人はほとんどがすごく若い 人たちだったのですが、結構暇そうで、仕事の合間に恋人同士と思われる男女が いちゃついているのも見受けられました。学生のバイトかしらね。遊園地で仕事しながら デートもできちゃうなんて楽しそう。

ここで、怖い物にはいっさい近づこうとしなかった息子が、どうしたわけか、びっくりハウスみたいな ところに入る、と言い出しました。え、だいじょうぶかな?と思いつつも、本人がやる気なんだから、 と一緒にはいることにしました。まず入り口からして難関です。交互に上がったり下がったりする 階段に足をかけて登らなくてはなりません。大人ですら難しいこれに、息子はあえなくギブアップ。 でも大丈夫。ちゃんと横に普通の階段もあるのです。そこから先は、廊下ががたがた揺れたり、 上下に波打つ橋を渡ったり、と早くも息子は半べそ状態。錯視を利用しためまいのするような 部屋もあり、大人にもなかなかハードな構成です。一番あわてたのが、大きな円筒が回転する 中を通り抜けるコーナーです。迂回路もあったのですが、いっちゃえ!と飛び込んだが最後 二度と立ち上がれないのです。一緒に飛び込んだ子供たち2人とともにひたすら転がり続ける 私たち。もう転がりながら抜け出すしかありません。前にいる子供たちを押し出してやっと這い出したのは 何分後だったのだろうか?ところが、立ち上がって周りを見ると息子がいない!わぁ、どこいったの?! 戻って見てもいません。先に行くと階段を上がったところで泣いていました。「お母さん、いないんだもん!」 やれやれ。

もうこれ以上は無理かな、と思ったところでうまい具合にリタイヤ出口(?)が。最後まで行けない人には ちゃんと救いの道が残されているわけですね。明るい陽光の下に出てきてほっと一息。一方コースを全うした 人は、最後は麻袋に入って滑り台みたいなところを降りてきてゴールとなるのでした。

チボリを出ると、すぐ近くにスカンセンの売店があります。昨日買い残した物があったので 少しおみやげを買い足して、再びトラムで帰りました。

日曜は土曜以上に店が休みなので夕食を食べる店も限られてきます。息子はまたもや焼き肉にとりつかれて いるようで、再びアジア系のレストランを探すことにしました。比較的落ち着いた店が見つかり、 yakitori、yakinikuとメニューにあるのにびっくりしながら注文していると、息子が聞かれる前に 「やきにく、やきにく」と連呼するので、店員さんに笑われました。しかし、こちらのyakinikuは 日本の(韓国の?)焼き肉とは似ても似つかぬ代物です。これは何かと考えると、肉野菜炒めとしか 表現しようがありません。甘辛い味で、べたっとしています。日本の焼き肉はおいしいなぁ、と 改めて認識しました。こちらのも焼き肉だと思わなければおいしいとも言えるんですが。

息子は疲れが出てまたもや食事中にこっくりし始め、私たちが食べ終わる頃には熟睡状態に なってしまいました。歩いて10分ほどの道のりを交代でだっこして帰るのはいい腹ごなしになりました。

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