ナーシェス=極悪人
ですね・・・本当にもうそう言うしかないくらい、歴史の裏舞台で
暗躍しまくっています。裏の主人公と言っていいくらい。
しかしその割に現代ではエストをバレバレの演技で陥れようと
して失敗したり、エルファスに簡単に闇に落とされそうに
なったりとかなり間抜けなところを見せてます。なので、
彼が昔そんなに活躍していたとは信じがたいのですが、
エンサイクロペディアの主役といってもいいくらいよく
名前が出てきます。
これでますます好感度を下げたナーシェスですが、少し
切ない情報も載ってました。
彼は六英雄のライギロア、アリアロ、ノクサと関わりがあった
ので、彼らが守った世界を維持しようと必死だった。
特に神聖王国騎士団長のアリアロに淡い思いを寄せて
いたので、彼女が死んだときには深く傷ついた。
・・・あのナーシェスがエルフ以外の種族(ライギロアは
ダルケニス、ノクサはコーンス、アリアロは人間)の守った
世界を維持しようとしたというのももちろん驚きですし、
人間のアリアロに思いを寄せるなんて信じられないです。
彼は世界を守ろうとしていたが、その方法は多くの種族に
とって共感を得られるものではなかった。変化を嫌う保守的な
エルフの典型なようでいて、「行動するエルフ」という異端な
存在でもあった。彼にも、他の種族に共感するような面が
あったんだなあ、と思い、ほんの少しだけナーシェスを
見る目が変わりました。本当に少しだけですが。
あとナーシェスとともに印象に残ったのは、シャロームの極悪
ぶりですね。シャロームはナーシェスと違って直接手を下す
のでもっとタチが悪い。仲間だったアルレシアの七王をうち
敵対した4人を殺し、唯一の味方であり妻でもあった
ディーヴァも殺してしまう。この2人の間に生まれた子供の
遠い子孫が4人の巫女たちです。ちなみにこのシャロームを
そそのかしてラドラス建国に誘導したのもナーシェスなら、
暴走したシャロームの封印に手を貸したのもナーシェス。
ううむ、やはり若いころは今よりずっと切れ者だったのか、
ナーシェスよ(笑)。
エンサイクロペディアを読んだら、シャリやティラや竜王を倒した
だけでは全く安心じゃない!と危機感を抱きました。
シャロームは死んでないですもんね。むしろ竜王は倒さず、
シャロームが封印を破って暴走したときの味方になって
ほしかった気が・・(都合よすぎ?)。シャロームEDの後味の
悪さを考えると恐いですね。ジルオール2があるとしたら、
次のラスボスはシャロームで決まり!と提案したい。
これは強力なラスボスですよ。不老不死と言われる
シャロームを倒す方法を探すべく旅に出る新主人公
(もちろん無限のソウルの持ち主)。
主人公は不老不死の秘密を探るべく、ラドラスの
忘れられた機能を使い、過去へ向かう・・。
ってSFみたいでしょうか。
ともかく、色々な情報がたくさんです。裏設定や没ネタも
かなり載っているので面白いです。ただ、没ネタが多すぎて、
どれが公式設定なのかわかりづらくなってます。読んでいて
混乱しました。これは公式設定として考えていいのか、
それともスタッフの思い出話のレベルなのか。
まあ、軽く読み流せばいいんでしょうけど、どうも気になった
もので。
本当に最初から最後まで「辞典」の体裁で、淡々とした
内容です。これだけ裏設定や没ネタを出してくれたのは
うれしいんですが、もうちょっとミーハーな内容の設定本も
欲しかったなあ、と思うのは贅沢でしょうか。
これでジル・インフィニット関係の書籍は打ち止めでしょうね。
リメイクですから、完全新作のグッズ展開みたいには
いかないのでしょうか。もちろん売れた本数も関係ある
でしょうが、リメイクかつほとんど宣伝費をかけていない点を
考えれば、結構健闘したようですが・・。
関連グッズが打ち止めとすれば残念ですけど、できればジルの
続編のようなゲームが出ないかなあ、と希望も持ってます。
ジルのように、手軽に進められてストーリーや設定が深い
ゲームがまたやれたらなーと思っています。