なにせ全部で1,400語以上を収録、と帯にあるように
あまりにも膨大なので、すべての項目を読んだわけでは
ないんですが、私にとってもっとも気になる「人物解説」に
ついては読了しましたので・・。
まず、本の体裁ですが、A4版、約320ページ。厚いです。
インフィニット関連書籍で一番の厚さを誇ります。表紙は
シンプルで、つや消しの黒地に竜のイラスト(タイトルロゴの
Oの部分)を大きくバックに。あとは「ジルオール インフィニット
エンサイクロペディア」とあり、タイトルロゴもあります。
アマゾンで表紙は見られるようなので、そちらをご覧になった
ほうが早いです・・。
表紙は、思ったよりずっとシンプルだなあと思いました。
CGスタッフさんのイラストか何かかなと勝手に想像してました。
かなり辞書っぽいです。値段は税込み2,625円。
CGスタッフによるイラストは4つ。思ったより少ないなあ・・。
もっと見たかったです。1がロストールの竜騎士とモンスターの
遭遇。2が大神官イズ(横顔)とエルファス(後姿)。
3が意外な人選、実験をするユーリス。4がアトレイア。
背後にティアナ。絵のタッチからすると2と3は同じ方が
描かれていると思います。4はたぶんインフィニットの
パッケージイラストを描いた方ではないかな。
一番気に入ったのはユーリスのイラストだったりします。
繰り返しになりますが、10枚くらい見たかった・・。
よい出来ですので、余計そう思います。
その代わりといってはなんですが、次の「エネミーイラスト
レイティッド」は充実してます。しかし素朴な疑問ですが、
なぜ「エネミー」と表記するんでしょうか?「敵」では攻撃心を
あおるとか、問題があるんでしょうか。いまどき「敵」なんて
流行らない?・・すみません、昔のゲーム人間で・・。
「モンスター」と括るには難しい立場の敵もいますもんね。
全部で19ページもあります。圧巻です。インフィニットという
ゲームはあまり敵に苦労することはないので、これでやっと
彼らの名前と顔が一致したというのは内緒(笑)。
タッチも様々で、素晴らしいです。全体に、繊細で
美しいタッチです。どうでもいいですがザハクがやけに
かっちりした、ライダースーツみたいな服を着ているのに
爆笑しました。違和感ありありです。
今からツーリングにでも行きそうです。
そしてその後が用語解説。これがメインです。最後まで用語
解説です。また勝手な想像として、スタッフ座談会みたいな
企画があるのでは、と期待してましたがありませんでした。
残念ですねえ。PS版キャラクターズ白書みたいに、スタッフの
コメントをもっと聞きたかったです。
ただ、その代わりに裏設定や初期設定がこれでもか、といわん
ばかりに出ています。ネットであちらこちらで見かけた「没ネタ」も
たくさん載ってました。その情報の正確さにもびっくり。
あとは初めて知った話も色々あって面白かったです。
ゲーム中に名前も出てこないようなキャラまで網羅している
ので、これがあればジルオールの世界観はばっちり理解できると
思います。
ただ、本当に辞書といった作りで、事実を淡々と記述してます。
それでいいのですが、人物の解説はもっと分量を割いて
ほしかったですね。もっと裏設定があるんじゃ、と思わせる
キャラも多くてちょっと物足りないかなあ・・。
まあ、関連書籍を集めてあわせて読めば、ジルオールの設定の
多さと世界観の構築に努力したあとがうかがえて、それで満足
しました。大部分はPS版のスタッフの方の作り上げたものだと
思うので、改めてPS版スタッフさんにも感謝。
もちろんリメイクを作ってくれたインフィニットスタッフさんにも感謝。
「没ネタ」がこれだけ載っているので、コーエーとしてはこれで
「没ネタで再リメイク要望」はもう終わりにしてくれ、ということかなと
思う私は邪推しすぎでしょうか。はっきりと「開発初期の設定」とか
「採用されなかった話」と前置きして紹介されているので。
もしジルオールの続編が出るにしても、没ネタを使うことは
もうないのではないか、と思ったりして。
さすがに「開発初期の設定」と明言した設定で話を作るのは
あんまりだろうと思うんですが・・。
でも、これだけしっかりと構築した世界観、歴史観を使うことは
ありだと思います。なんて言っても。続編があるかどうかも
わからないので、一ファンの勝手な推測(憶測)と思って軽く
読み流してください。ともかくこれで、インフィニット関連の書籍も
打ち止めかなあ、と思われます。
まあ、過大な期待はせずにおきます。
何か動きがあればうれしいですし、なくても元々。
リメイクだって夢のようでしたから・・。
人物解説を読んで思ったネタバレの感想は、次の「2」にて。