ゼネテス
「助っ人ありがとさん。おかげで勝つことができた。」
ゼネテスは攻略本にも書かれているように最も多くの場面で
登場するので、セリフは結構多いです。その中でも個人的に
印象的だったものを。第一次ロストール戦役で傭兵として
ロストール側に味方して勝利した時のセリフです。何が印象的って、
戦争で辛くも勝った後なのにゼネテスはいつもの飄々とした口調で
こともなさげなのでおいおい貴方もう少しで死ぬとこだったんだよ、と
突っ込みたくなりました。
何事においても飄々として動じない人、ゼネテス。父親が自決した時も、
自分が処刑されそうな時も、いつも動じない。軽くサラッとかわす。
また同時に、本心が見えにくい人だなあとも思います。
インフィニットになって特にそういう印象が強くなりました。
前作では死ぬこともなく、逆にレムオンは必ず死ぬ運命だったので、
ロストール側のおいしいとこ取りキャラなイメージでしたが、
インフィニットでは一転最も死にやすいキャラの一人になってしまい
ショックでした(泣)。元々ゼネテス処刑という案は前作のボツストーリー
らしいので、ボツだったのが復活したということみたいなんですが。
インフィニットでは主要キャラほとんどに死亡フラグがあるので、
仕方ないのですが、救うのが結構難しいのがつらいところ。
早くから生死が決まってしまうんですよね。初回で情報なしだと
救うのはかなり困難でしょうね。旅先スタートなら難易度は
下がりますが。自分がファーストプレイで死なせてしまったので、
後悔の念が文章からにじみ出ています(笑)。
ゼネテスは同性・異性ともに好かれそうなタイプですね。旅先スタートで
始めた場合はゼネテスに惚れる人が多いと思います。思い切り主観
ですが女主人公とお似合いだと思うんですよね。
しかし彼はネメアじゃないけど、異性に対していまいち反応が悪い(笑)。
PS版もインフィニットのEDも色気なしです。
あと、完璧すぎていまいち突っ込みどころがないかなあ〜意外と
面白みがないかも。愉快そうな人物ではあるけれど、つかみどころが
なくて異性として見たら張り合いがないような。いつもかわされそうな
そんな感じ。とはいえ、頼りがいのあるお兄さん、なところがやっぱり
かっこよくて好きですね。その点、レムオンは色々困ったさん(笑)な
ところはあるけど、ある意味親しみやすいかな、と思いますね。
自分の欠点や弱みを必死に隠して生きているところとか、ティアナに
報われない愛を密かに抱きつづけるところとか、弱い部分も多いけど、
その分共感できるというか。インフィニットで救うこともできるように
なって、私もレムオンの魅力がわかったような気がします。
・・って、レムオン語りになりかけてる・・(^^;)。ゼネテスに話を戻して・・
ゼネテスについて、普段どういうふうに生活してるのか疑問がいろいろ。
住むところはどうしてるのか??ファーロス邸にいるのか、それとも
あちこちぶらぶらしてるのか。そういや主人公たちも決まった家は
持ってない感じですよね。冒険者は宿屋や野宿で過ごしてるから、
きちんとした家は持ってないのかな。ゼネテスもうるさい実家には
寄り付かず父上や執事さんたち召使いを困らせているクチでしょうか(笑)。
気になるのは、彼はロストールの身分制度に反感を持っていた、と
ありますが、それを変えるような、具体的な行動はしてなかったのかな、
ということ。政治やエリスのような策謀には興味もないし、あまり
向いているようにも思えませんがやはり立ち向かうのは困難だったと
いうことでしょうか。タルテュバの横暴を対症療法的に止めることは
出来ても、その身分制自体を変えてゆくにはあまりにも貴族たちの力が
大きくて変革は困難だった、ということかもしれません。
そんな宮廷を嫌って、城にも寄り付かなかったんでしょうけどね・・。
エリス亡き後のロストールで彼は一体どんな役割を負うのか、
負わされるのか。王位についたティアナもしくはアトレイアを助けつつ、
時にはまた冒険の旅に出て周りを困らせるのか。
彼は冒険者が一番似合ってます。
前作の時は仲間になったら即パーティに入れてました。
しかし、ゼネテスはやはり武器が固定(風属性)なのがつらいですね。
普段はそう気にならないですがラストバトルあたりはちょっと不便でした。
インフィニットでは武器を取り外せるので、よかった。
さて、上の語りはまだインフィニットをやりこんでいないころのゼネテス
語りです。以下、インフィニットを何回かプレイし、設定資料集を
読んだあとの追加の語りです。
公式設定集を読んでいろいろとキャラの印象が変わったり、
思うことがあったりして、またキャラ語りを書きたくなる今日
このごろです。ゼネテスもその一人。
前作もインフィニットも、男性キャラでは一番好きなんですが、
インフィニットをやって残念だったり、えっ?と思うことが一番増えたのも
このお方です(^^;)。
なんといっても「叔母さんコンプレックス=(略して叔母コン)」が強すぎる。
前作くらいが自然な距離感でよかったと思うんですが、インフィニットでは
叔母コンを強調しすぎで鼻につきました。エリスが死んだ時の宿屋
イベントのセリフ「心中しそこなった」とか、エンディングでも叔母貴のために
料理を始めようと思う、とかゼネテスのネタはエリスしかないのか、と
少々怒りを覚えてしまいました。リューガの変が不可避なので、必ず
エリスは死んでしまうし、叔母コンの割にはエリスの政敵レムオンを
救ったり(必ず救うわけではないですが)、レムオンの失脚を阻んだり、
結果的にはエリスのためになることはあまりしていないんですよね。
だからといって、インフィニットの展開が悪いとは思いません。
今回はほぼ全てのキャラが平等に扱われているなあ、と思いました。
PS版はロストールのキャラはゼネテスがやたらと優遇されていたので
ちょうどいい感じになったということかもしれません。
レムオンに死んで欲しくはないけれど(インフィニットでレムオンの
好感度が上がりました)、ロストール安定の観点から見ると明らかに
ゼネテスは無茶な行動を取ってます。
それがゼネテスが政治向きじゃないとか心が広いと言われる由縁
でしょうが、ストーリーの矛盾が気になる私は、今回のリューガの変
あたりの流れがどうも納得いかなかったのです。
思うに、前作のボツイベント「ゼネテス処刑」を無理やり復活させた
せいじゃないでしょうか。繰り返しですが、PS版では良くも悪くも、
ゼネテスは相当に優遇されたキャラでした。ゼネテス好きにとっては
嬉しくもあったんですが、レムオンの不遇ぶりが気になっていたので、
インフィニットで今度はレムオンが優遇されたのも分かる気がします。
今作でゼネテスとレムオンの扱いが平等になったというところでしょうか。
どちらも死ぬ可能性あり(死にやすいし・・)ということで。
でも、リューガの変は避けられる選択肢も欲しかったなというのが
本音ですね。
あと、女主人公で進めてて思ったのですが、もうちょっとゼネテスが
主人公を女性として扱ってくれたらよかったな、というのもあります(笑)。
別にレムオンやセラみたいに恋愛一直線のエンディングやイベントは
なくてもいいですが、男主人公でも女主人公でも態度が変わらないのが
何となく物足りなかったり。・・それも彼の真骨頂ですか。
実はゼネテスが一番、本心の見えない人物かも。いつも飄々としていて、
気さくで明るいけれど、本当の気持ちはめったに見せないですね。
その点レムオンのほうが、未熟かもしれない、子供かもしれないけれど
(何せまだ20歳ですよ)人間くさいと感じました。
本心を見せられるのはエリスだけなのかな。ゼネテスは年下の人には、
ついお兄さんぶってしまう人なのかもしれない。明らかなおじさまキャラを
除いては、ジル界では結構大人の年齢ですもんね。・・余談ですが
ゼネテスが25歳なのは妥当と思ったものの、ネメアの26歳には驚きを
隠せない・・。妙にリアルだったり、現実離れしていたり、ジルの年齢の
設定は謎です。
恋愛といえば、今回若い男性キャラもエピソードが増えて魅力が
増したので、そちらに女性ファンが流れるといった現象も起きている
ようです(笑)。私も、前作ではあまり印象になかったレムオンや
ベルゼーヴァもいいなあと思いました。ミーハーな人選ですね(^^;)。
特にベルさんは、生い立ちなどが詳しく語られていて、あの冷たそうな
性格の裏にある一面を垣間見ることが出来て、急激に好印象。
前作は容量や時間などでキャラを充分に描写できなかったんですね。
その中ではゼネさんは相当に恵まれていたキャラです。
そんなわけで、前作では一番の優遇キャラ、インフィニットでは前作との
優遇度の落差が一番激しいキャラ、として私の中では認定されてます。
それでもやっぱり大好きなんですよね。