<CD - Classic #S04>
「壮大なる音のシャワー#1 -- The Planet」

カラーリングのあるオーケストレーションが鮮やかな部類の曲、「惑星」です。 太陽系の惑星の名をつけられた曲で構成された組曲構成になっています。各曲には神話の神の名前がサブタイトルとして付けられています。作曲時のイメージとしてはこのサブタイトルがメインのようです。曰く、戦争の神、美の神、等々。でも、中には宇宙空間を思わせるような曲調を持つものもあり、イメージを広げてくれます。特に木星では、音場をグ―ンと広げていくようなオーケストレーションが聴かれ、映画に使われてもおかしくないような曲になっています。問題はすべての曲の出来が均一ではなく、火星、金星、木星といった曲はかなり聴き応えがありますが、それ以外はあまりパッとしないので、全部を聞くことがあまりないことです。 作曲者がイギリス人であり、なおかつ制作年代が新しいので、いつもイギリスのオーケストラの演奏を中心に選んでしまいます。 この曲、木星だけでも聞く価値があると思いますよ。     by Masa



CD Player Comments
LPO/サ−・エード
リアン・ボールト指
一枚を選ぶなら、「ボールト指揮+ロンドン管弦楽団」の演奏ですね。作曲者と親交のあった、彼ならではの解釈が生きているのでしょう。バランス的にもとても聴き易い演奏です。木星の音場の広がりも十分ですし、音のクリアさもよく表現されてます。「サー」の称号も利いているのかも。
サー・コリン・デイヴィス指揮
BPO
ストラヴィンスキーの曲の指揮で有名なディヴィスの初のベルリンフィルとの競演であり、かつ惑星の録音です。 これも思った以上に聴かせtくれます。 作曲家と同じイギリスの指揮者という組み合わせがいいのかも。 ボールドの演奏に劣らないすばらしい演奏の一つだと思います。
ゲオルグ・ショルティー指揮
LPO

Andre Previn
with London
Syphonic
Orchestra
相変わらず、プレヴィン指揮+ロンドン交響楽団では、細やかな部分の表現は素晴らしいです。英系オーケストラが得意な暗さの表現もいいですね。ちょっと弱いのは木星でのマッシブな力強さと音場の広がりがもう一息という感じがします。でも、これは演奏や録音よりも、今のミニ・スピーカーを中心とした再生装置の限界が出ているかもしれません。LPの時でも、EMTのカートリッジとアルテックの大型スピーカーを組み合わせて使った時のみ満足の行く音で再生できた記憶がありますので、もう少し音場を広げるための考慮が再生装置側にないと、正しく比較評価はできないのかもしれません。金星のような静かな感じと美しさを表現するものでは他の演奏の上をいってます。
Zubin Mehtawith LAPhilharmonicOrchestra 広い音域を充分使って、圧倒的な音量で包み込むような演奏です。この中に浸ってしまうと、目の前に宇宙が広がり音楽を聴いているのを忘れさせるような雰囲気です。この演奏はどの曲を聴いても同じような感じを引き起こしてくれます。
Zubin Mehta
with NY
Philharmonic
Orchestra
LA Philとの演奏の延長上にあると言っていいでしょう。 スケール感はもう少し大きな感じがします。 「ツァルスストラ・・」 と比べると録音は
カラヤン指揮+ベルリン・フィル
Simon Ratle +
PhilharmonicOrchestra

小澤征爾指揮、
ボストン交響楽団