<CD - Classic #S03>
「新世界より」

何も言うことがないほど有名な一曲だと思いますが、改めて聴くと結構聴きやすくて新しい発見をしてしまう曲ですよね。 そして、いろいろな演奏の違いもとても分かりやすい曲だと思います。    by Masa



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VPO
Herbert Von
Karajan 指揮

1985年録音
ウィーン・フィルは弦楽器の音の美しさはもちろん、木管楽器の音ががとても美しいオーケストラです。でも、力を必要とする曲ではその美しさが故に、逆に非力さを感じてしまう時があるのですが、そこをカラヤンの力の表現力により補えるのではと思い、今回このCDを入手してみました。 音が出て一言、やっぱり美しい音だ。弦や木管楽器の音ってどちらかというと、通常ちょっとかすれたような音が出ると雰囲気が出ている気がするんですが、VPOの音はどちらかというと、濡れて光る(ピカピカとかキラキラというのではなくて、渋く光るという感じです)ような音味がします。それでいてちゃんと木管や弦の質感がくっきりと感じられます。私が好きなイギリス系のオーケストラでは弦がもっと渋い音で、もう少し高域に強調感があって、全体的には低音に重さや暗さがあり、ある種の音楽ではとっても雰囲気を出しています。また同じカラヤンが長く常任指揮をしていたベルリン・フィルの音味は金管楽器のようなキラキラという感じがします。音の力強さではかなりなものが感じられますが、ちょっと鋭角過ぎるかなという感覚が残ってしまうのですが・・。カラヤンより前に指揮をしていたフルトベングラ−の時には、もっと重厚さとか渋さが出ていましたけどね。指揮者で随分違ってしまうんですよね、オーケストラの音って。 演奏のコメントじゃなくて、オーケストラの音味談になってしまった。演奏の全体感としては、やはり、美しすぎてマッシブな力強さがもう一つかなって感じる。 一部の楽章ではこの音の美しさがとっても効いているところもいっぱいあります。全体レベルとしてはとても高いレベルの演奏だと思います。上で述べた不満はとっても小さなレベルのことなのです。この曲の演奏としては、以前から好んで聴いてるクリーブランドの演奏は録音が古いせいもあり、ちょっとかすれたような音の上にバランスのよい力強さがあって、とても好きです。クリ−ブランドでは田舎の雰囲気、そしてVPOでは都会の雰囲気かな。どちらもとっても感動させてくれる演奏だと思います。 
The Cleveland  
Orchestra with
George Szell
非常にオーソドックスと言っていい演奏でしょう。 安心感を持って聴けます。 多少優等生的な感じはしますが、歴史に残る代表的な演奏です。
ドホナーニ指揮
クリーヴランド 管弦楽団
クリーブランド管はセルの後をローリン・マゼールが継ぎ、その後をドホナーニと継がれてきたようです。
実力のある指揮者に恵まれたと言っていいのでしょうか、その演奏の輝きは失われていませんし、より発展している感じがします。新しい時代での名演奏の一つかもしれません。
オーマンディー 指揮
フィラデルフィア 管弦楽団

ノイマン +
チェコ・フィル
これも、ドヴォルザークものとしては定番ものです。 チェコフィル独特の音味や世界観が、ノイマンにより引き出された素晴らしい演奏の一つです。

(1993年ライヴ)
クーベリック +
チェコ・フィル
1991年、クーヴェリックが再度チェコ・フィルを指揮したライブ演奏。
クーベリック  +
VPO
ドヴォルザーク: 交響曲第7番・第9番、 弦楽セレナーデ、 チェロ協奏曲

Sir Georg Solti 指揮
シカゴ 交響楽団
さすが、ショルティー&シカゴ、迫力ある表現は相変わらずいいですね。 それでいて、細かい部分も嫌味なく表現されいます。
ケルテス指揮  + 
VPO
デッカ録音での、ウィーン・フィルの演奏。 これもなかなか聴かせます。
キリル・コンドラシン指揮
+ VPO
シェーラザードでも感じるんですが、非常にオーソドックスな演奏という感じがします。