<CD - Baroque #06>
「The Sonatas for Violin and Keyboard」

バッハのヴァイオリン・ソナタというと、「無伴奏ヴァイオリンのソナタとパルティータ」が有名です。私も好きで、LP・CD共に持っていますが、実は個人的には今回ご紹介するこのヴァイオリン・ソナタのほうが好きです、それも鍵盤はやっぱりチェンバロがいい。CDのバッハのコーナーではピアノとチェンバロとが半々くらいで置いてありますが、時代的にみればバッハの頃にはチェンバロが使われていたことでしょう。バッハの曲だとソロ・ヴァイオリンとピアノではどうしてもピアノの音が勝ってしまう気がするのです。漂うようなチェンバロの音とヴァイオリンの音が絶妙に絡まってなんともいえない世界を生み出してくれます。これも6曲で構成された組曲形式です。相変わらずバッハの組曲の場合は1・2番目の曲はとっても静かですね。3曲目あたりから盛り上がってきて、4・5番目で最高潮に達するものが多いですが、これもそのパターンを踏襲しています。個人的には4・5番目の曲が一番好きな部分です。
これもあまり有名ではない曲ですが、バッハのヴァイオリンやチェンバロ曲のなかでもとってもできのいい珠玉の一曲と言っていいものだと思います。      by Masa


J.S, Bach: The Sonatas for Violin and Keyboard by John Holoway & Davtt Moroney

収録曲 :
ヴァイオリンと鍵盤楽器のためのソナタ by バッハ(写真左)




Player Comment
Harpsichord byKarl Richter &Violin by LeonidKogan この曲では以前から一番好きな演奏です。 長い間CD版を探していましたが、DENONの廉価版シリーズが出て、やっと入手することができました。 LPでも、特別版のようなもので出ていたのを入手しましたが、その後CDではなかなか見つけることができませんでした。 
カール・リヒターのチェンバロだけでなく、レオニード・コーガンがヴァイオリンを弾いていますが、ヴァイオリンの音さえも漂う感じがあり、とっても耳に心地よい感じを与えてくれるのです。

個人的には今でもベストな演奏です。
Harpsichord byKarl Richter &Violin by WolfgangSchneiderman この演奏では上に書いたチェンバロの音が周りに漂うな感じがとってもよく出ています。 上記の録音に比べるとヴァイオリンの響きがもう一息という感じがします。
Josef Suk &Zuzana Ruzickova
John Holloway &Davitt Moroney ちょっとチェンバロの音が硬い気がします。あの漂うようなチェンバロの音が出ていません。弦をはじくのではなくピアノのように叩いているような感じを受けます。 また、ヴァイオリンの音もかなり硬めな感じがします。 アルヒーフや独グラモフォンの録音とは違うようです。 最近の録音ではこういう感じになってしまうのでしょうか?ちょっと残念な感じがします。
Kuijken &Leonhardt 豪華な組み合わせです。 名演との評判の高い演奏です。 安心して聴ける演奏です。
David Oistrakh(Vn) & HansPischner (Cn) オイストラフのヴァイオリンでの演奏。 ステレオ録音初期の演奏。