<CD - Baroque #6>
「Musical Offering」

バッハの作品の中では、あまり目立たないものですが、小編成で構成されたとってもシンプルな9つの小品を集めた、とっても聴きやすい作品です。フリードリヒ2世王から与えられた主題を基に作曲され、王に捧げられた作品です。でも、音楽的には、「フーガの技法」とともに、対位法芸術の奥義を究めた音楽と言われているようです。そんなことを抜きにしても、素晴らしい出来の作品で感動させてくれます。個人的にはバッハの作品の中でも1/2を争う位好きな作品です。また、いろいろな楽器のソロが入っていて、再生装置の音の確認にもとても有用なので、オーディオ機器の試聴にもよく使っています。      by Masa


通常、一つの作品の最高の演奏を探すためにいろいろな演奏家のLPやCDを買ったりしてますが、この作品に関してはLP時代から、この演奏以外を買う気は一切起こりません。LP時代は盤が傷むのが止む得ないので、同じものを2枚買いました。そのくらい価値のあるものだと思っています。一度はこの演奏を試してみて下さい。バロックに馴染みのない人でもこれはとても聞きやすいと思いますよ。



Karl Richiter この演奏は原典に非常に忠実に録音されたことでも、知られています。演奏者も多くの作品でリヒターと一緒に演奏したことある一流演奏家が多く、とっても安心して聴ける演奏です。チェンバロの独奏曲から始まり、徐々に盛り上げて行くところも素晴らしいし、フーガ曲とカノン曲を対比させた構成どれをとっても文句のつけようのない曲とそれを完璧なまでに再現しくれる演奏。どうしてこんなにシンプルな曲に感動させられるのだろう。そんな疑問まで浮かんでくるような作品です。バッハはこの後、彼の最後の力作「フーガの技法」の作成に取り掛かっているのですが、そこへ行く理由がこれを聴いていると分かるような気がします。でも、その大作の単なる導入部という感じではなく、この作品自体がその大作に並ぶ素晴らしいものになっています。
Karl Richiter 音源は上記のものと同じ1963年1月の演奏のようです。 こちらは、カール・リヒター生誕70周年・没後15年のアニバーサリーとして、1996年に発売されたようです。
パイヤール室内管
弦楽団
バロックの演奏では定評のあるパイヤールの演奏。 フランスの楽団らしく、いつも軽やかで華やかな印象の演奏を聴かしてくれます。
ドイツの重厚さを感じさせる演奏とは、一味違います。
Kuijken アンサンブ
古楽器の使用で有名なクイケン3兄弟にチェンバロのコーネンが加わった4人での演奏。
リヒターの演奏とはまた違った音楽を聴かせてくれます。 なかなかいいです。
指揮:Sigiswald
Kuijken
アンサンブル:La
Petite Bande
Orchestral Works and Concertosの5枚組セットですが、この中に含まれた「音楽の捧げもの」は、数多い実演と透徹した研究から生み出された至高の名演を繰り広げています。
アーノンクール 1955年録音。 古楽器演奏の草分けです。
ムジカ・アンティク
ヮ・ケルン
1979年録音
MasahiroArita, 
etc..
日本の演奏家による古楽器を使った演奏。
KarlMuchinger &
Stuttgart
Chamber
Orchestra
フーガの技法とのカップリングです。 四季をはじめとした、バロックを復活させた歴史ある指揮者とオケでの演奏です。 
KarlMuchinger &
Stuttgart
Chamber
Orchestra
同じくKarl Munchinger指揮の、ものですがこちらは、アイネ・クライネ・ナハトムジークとのカップリング。