<Jazz CDs - Herbie Hancock>

Miles Davisのグループにも入って演奏したこともあり、それがその後の彼の活躍に大きな影響を及ぼしたことは間違いないでしょう。 もう一度マイルスを招いて演奏をすることを目的に組まれたユニット、VSOPでも素晴らしい演奏を残しています。


Maiden Voyage 演奏者:Harbie Hancock(p), George Coleman(ts), Freddie
Hubbeard(tp), Ron Carter(b), Tony Williams(d)
曲目:'Maiden Voyage' ,'Eye of The Hurricane', 'Little One', '
Survival of the Fittest', 'Dolphin Dance'
Comments:ハンコックの初のリーダー・アルバムです。 下記のVSOPクインテット
とはテナー・サックスは違いますが、その他は同じメンバーです。 というのはマイル
スのグループからマイルスを除いたメンバーだったからです。 そういう意味で、VSO
Pと同じような意味合いを持ったグループですから、その演奏も同じ雰囲気がでてい
ます。
'Live Under The
Sky 79"
by V.S.O.P. The
Quintet
演奏者:Harbie Hancock(p), Wayne Shorter(ts/ss), Freddie Hubbeard(tp), Ron
Carter(b), Tony Williams(d)

曲目:'Eye of The Hurricane', 'Teardrop', 'Domo', 'PapaOriente',  'Pee Wee', 'One
of Another Kind', 'Fragile', 'StellaBy Starlight/On Green Dolphin Street'

Comments:どれを聴いてもショーターのテナーやソプラノ・サックスでの素晴らしい
演奏そしてグループとしてのレベルの高い演奏が楽しめます。当時のジャズシーンを
代表するような、これだけのメンバーが揃っていてまたその息が合ってる同士での演
奏が悪かろうはずはないのですが、ちょっとしたことで演奏の雰囲気は壊れてしまう
ものなので、ライブでの演奏は難しいのですが、ここでは異様に盛り上がっていて素
晴らしい出来になっています。またライブの模様を伝える為か、ステージと聴衆との
掛け合いをも多く記録していて、その盛り上がりがCDでも伝わってきます。 やは
り、圧巻は最後のアンコールでのハンコックとのデュオでの演奏でしょう。直前の打ち
合わせで「OnGreen Dolphin Street」と決めていて、確かにハンコックのソロで始まっ
た時にはハンコックはこの曲を弾いているのですが、ショーターの演奏に移った瞬間
彼のテナーから出てきたのは、「Stella byStarlight」だったのだ、ちょっと間を置いて
ハンコックもそれに合わせて伴奏に入るあたりは、緊張感もありなかなかの聞かせど
ころ。で、結局そのまま「On Green Dolphin Street」も続けて演奏してしまうのです
が、聴衆の盛り上がりも最高潮、演奏も素晴らしい出来になっています。この演奏が
長く私の頭の中に残っていて、50年代の演奏が中心のCD集めのなかにこの盤が
混じってきました。でも、その期待を裏切らない名演奏だと思います。 是非、この伝
説の演奏、聴いてみてください。
VSOP the Quintet VSOPでの録音第一弾です。
'Herbie Hancock
Trio with R.
Carter + T.
Williams"

by
Herbie Hancock
(p), Ron carter (b),
Tony Williams (d)
Recorded in Jul., 1981
曲目:'Stablemates', 'Dolphin Dance', 'A Slight Smile', 'That Old Black Magic', 'La
Maison Goree'

Comment:演奏曲はメンバーの自作のものがそれぞれ一曲ずつ入っています。で
も、ノリのいい演奏が多くアコースティックな響きがとても心地よくしてくれます。さす
がお互いを知り尽くしたメンバー同士の演奏なので、よく息が合って安心して聴けま
す。ちょっと古いので、お薦めしようにももうCDが出てないでしょうけど、もし再販され
ていたら、新しい技術で製作されているでしょうからもっと音もいいことでしょう。もし見
つかったら是非聴いてみてください。新しい時代のモダン・ジャズが聴けると思います
よ。これ新しく買ったものではなく、CDが世に出てきた頃私が最初に買ったジャズの
CDなんです。CDプレイヤー1号機をソニーが出してすぐに購入した頃ですから、本当
にCDの初期のものです。 このトリオ、前回のグレート・ジャズ・トリオのベースとドラ
ムスが同じメンバーでピアノだけがハンコックに代わっているものです。でも、この3人
は1963年からマイルス・デービスの第2期クインテットのリズム・セクションとして一
緒に活躍したり、その後もハービー・ハンコックがリーダーだったVSOPでも演奏して
いましたので、トリオでの演奏が少ないのが不思議なくらいです。この録音以前にも
1977年にも同じメンバーでLPを録音したようですが、私はまだその演奏は聞いてい
ません。この録音前にはその時以上に競演をなしているので、よりグループとしての
まとまりはこちらのほうがいいと思います。音的には最近製作されたCDよりサンプリ
ング周波数等が低いですから、よくないかもしれませんが演奏自体はとっても楽しめ
るものになっています。