CP抜群のF2.8ワイド単焦点レンズシリーズ、タムロン35mm、24mm、20mm
CP抜群のF2.8ワイド単焦点レンズシリーズ、タムロン35mm、24mm、20mm
コンパクトなレンズ系ながらディストーションの補正をカメラ側のレンズ補正を活用することで他の光学性能を確保するという発想がとても合理的です。鏡胴も共通にすることでコストを抑え、小さな前玉径でも貧相に見えない外観デザインは巧みで仕上げも上質です。さらに特筆すべきがいずれも1/2倍まで寄れる近接性能の高さで
20mmF2.8 24mmF2.8 35mmF2.8
ワイド画角による超接写も楽しめます。35mm用のレンズフードはもう少し深さがあればとは思いますが、視野絞りに入射瞳径を加味した理想的な形で、遮光効果がありながら、かさばらないのもメリットです。このフードにもフィルターネジがあり、直接レンズキャップの取り付けも可能です。
_____________________________________________________馬場信幸
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35mmF2.8をソニーα7シリーズのボディに組み合わせると使い出のある準広角の35mmに加え、APS−Cサイズでは50mm標準レンズとして、そして50mmのマクロレンズにもなります。この写真はAPS−C機α6500をデジタルズームを2倍にし、かなり小さなハイビスカスの花を絞りF5.6で撮影したものでフォーカスを合わせたところのシャープさは見事です。
F2.8の大口径標準ズームは70mmまでズームできるというだけで大きく重く高価ですが、そのワイド端も単焦点レンズであればこのコンパクトさで価格も手頃です。下の写真はその24mmF2.8の絞り開放における画像で、全画面にわたって十分なシャープさです。
手頃な価格でワイド域を1本の単焦点レンズでカバーしたいというとき、この20mmF2.8は最適です。絞り開放から全画面にわたって十分なシャープさですが、さらにボケ描写においても好印象のレンズです。
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温室の通路で引きがない場所ですが、20mmの画角はその情景をたっぷりと写し込むことができます。小型のクリップオンフラッシュにケンコーの影とりを組み合わせて自然な写りにしました。
モデル/熊原楓(シャノワール)
人物に近づいてややデフォルメさせつつ背景まで写し込めることでその場の状況がよくわかります。そしてこれくらい近づくと20mmF2.8でも背景は結構ぼけます。またフォーカスを合わせた目と肩は繊細に再現され、やや後方微ボケになったイヤリングは二線ボケにはならず、柔らかくぼけています。
多くの交換レンズが高性能、高価格に偏重してきた現在、手頃な価格ながら十分な画質とおもしろいほど寄れる高い近接性能によって写真撮影が存分に楽しめる極めて良心的な交換レンズです。特に20mmは開放から口径食が非常に少なく、ボケ描写もいいなどコストパフォーマンスの高さは見事です。
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