こんにちワンが少し心配

2011年4月20日

東日本大震災から1ヶ月以上過ぎましたが、未だに緊急地震速報が頻繁に出ていて、テレビのデータ欄には常時と言っていいほど地震情報が表示されています。少しでも早く余震が収まり、平穏な生活に戻れることを祈るばかりです。

テレビやラジオの放送は元に戻ってきましたが、震災後のしばらくは民放の広告はACジャパンの広告ばかりになっていましたね。内容は大事なことばかりでしたが、そればかりが常時繰り返し放送されることに抵抗を感じた人も多かったのではないでしょうか。

おじさんはそのことよりもあいさつについての歌が気になりました。朝日新聞の「はてなTV」という欄にその歌についての、「タイトルと歌について教えてください。」という質問があり(2011.4/12)、「あいさつの魔法。」というタイトルだと知りました。

「あいさつをするたびに、ともだちがふえる」という企画から生まれたそうで、そのこと自体はとてもいいことだと思うのですが、歌詞の一部が気になっていたのです。

「こんにちは(こんにちワン)、ありがとう(ありがとウサギ)」の部分です。「こんにちわ」や「こんばんわ」という間違った表現をよく見かけることについては、「こんにちわ、こんばんわ」<2008年11月30日>で書きましたが、この歌を聞いて「こんにちわ」と書くのだと思う人が増えるのではないかと心配になったのです。

「ありがとう」は声に出した時の「アリガトオ」の「オ」につながる「ありがとオットセイ」や「ありがとオランウータン」などではなくて、「ありがとう」の「ウ」につながる「ありがとウサギ」というように、きちんと文字の通りになっています。でも「こんにちワン」や「こんにちワニ」と歌われると、文字として書く時も「こんにちわ」と思ってしまいそうなのです。

そんな問題を解決するために、例えば「こんにちハト」はどうでしょう。これだと「こんにちは」と書くことも分かるし、「ありがとウサギ」とも整合性がとれています。もし小さな子どもが「どうして『コンニチワ』なのに『コンニチハト』なの」と疑問を持ったら、そこで文字に書く時と発音の違いを教えることもできると思うのですが。

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