自転車が怖い

2007年4月30日

先日、中心街の歩道を歩いていた時のことです。幅が2m以上ある歩道の中ほどを歩いていてバス停の時刻表を見るために左に寄ろうとした時に、私のすぐ横を女子高生の自転車が凄いスピードで通り過ぎていきました。

もし、0.5秒早く左に寄っていたら、その自転車に撥ねられて大変なことになっていたと思います。

広い歩道では自転車がスピードを出して走っているのをよく見かけます。狭い歩道ではベルを鳴らされてよけさせられます。歩行者にとって歩道も安全な場所ではなくなっているのです。

歩行者の立場では歩道から自転車を閉め出して欲しいのですが、自転車の立場に立つと車道よりは安全な歩道を走りたくなります。広い歩道では、歩行者用と自転車用に歩道を塗り分けたり、時間帯によって左右の歩道を歩行者用と自転車用に分けるなどの取り組みをしている地域もあるようですが、どの地域ででも有効という方法はまだ無いようです。

でも、今できること、というより「しなければならない」ことがあると思います。

あなたは歩道を歩いています。向こうから自転車が来ました。自転車とすれ違うとき、あなたはどちら側を通りますか。

おじさんもつい最近まで知らなかったのですが、道路交通法でちゃんと決められているのですね。自転車は〜歩道の中央から車道寄りの部分〜を通らなければならないのです。そして自転車の速度についても〜徐行しなければならず〜とありますので、猛スピードで走るなどもってのほかです。

また歩道を走っている自転車には、自転車が優先で歩行者が邪魔だと思っているような人も多いように思います。でも、自転車通行可の歩道でも〜歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。とあるように歩行者が優先なのです。歩行者に迷惑をかけたり通行を妨げたりしてはいけないのです。このことをどれだけの人がはっきりと知っているのでしょう。

そこで今すべきことは、自転車の歩道通行のルールを周知徹底することだと思うのです。学校での自転車教室などではもちろん、新聞やテレビなどで広告するのです。もちろん交通安全運動などでの街頭指導で呼びかけるとより効果的でしょう。

それと同時に標識の工夫も必要でしょう。自転車の歩道通行可の標識には歩行者と自転車が同じように描かれています。そこからはどちらかが優先という感じを受けません。標識自体を変えることは大変ですから、標識の上などに「歩行者優先」と表示することはできないでしょうか。

神奈川県警察のホームページ(http://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesf0178.htm)では、標識の絵の右に「歩行者優先!」と書かれています。これは説明のための文字ですが、実際の標識と一緒に「歩行者優先」の文字があれば自転車に乗っている人の意識も変わると思うのですが。

最初に書いたように自転車は歩行者に危害を与える危険性があります。みんなが「歩行者優先」のルールを知り、安全で気持ちよく通行できるようになりたいものです。

道路交通法

第十三節 自転車の交通方法の特例(第六十三条の三―第六十三条の九)

(普通自転車の歩道通行)

第六十三条の四 普通自転車は、第十七条第一項の規定にかかわらず、道路標識等により通行することができることとされている歩道を通行することができる。

2 前項の場合において、普通自転車は、当該歩道の中央から車道寄りの部分(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を徐行しなければならず、また、普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。

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