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>>>ほし☆
-- 06/03/30-10:48..No.[928] |
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けろ・・、けろけろ・・・。 「起きるけろっ!!!」 「わ〜!ビックリしたぁ〜。もう、朝ぁ〜?」 「もう、お昼だけろ・・・。」 「えっ!?」 お昼に目覚めた、桃色のサラサラした髪の毛、青く澄んだ瞳をした、冒険者。名前は、クラウド=ムーン。昨日、コロナの街の酒場にやってきたのだ。クラウドは、元はかえるだった。一人で遊んでいると、ラドゥという賢者が近づいてきて、森の神殿に連れて行かれた。そして、かえるには、呪いがかかっていることを言い、この、人間の姿に変えたのだ。それと、人間の姿に変えた後、ラドゥは、名前と、職業も与えた。名前は、クラウド=ムーン。職業は、神官だ。 コロナに来て、最初の日、すぐ酒場へ行ったので、コロナの街のことは、よく知らないが、クラウドがお世話になる部屋に、かえるが住みついていて、そのかえるは、コロナの街のことはもちろん、いろいろなことに、詳しかった。なので、かえるに聞き、ちょっと、コロナの街のことが、わかってきたところだ。 クラウドは、着替えて準備をし、部屋を出て、階段を駆け下りた。 「マッ・・・、マスターさん!おはようございます・・・。」 「ん?クラウドか。おそよう。」 「・・・。おそよう・・・?」 マスターとクラウドが話していると、そこへ、赤い戦士がやってきた。 「う〜・・・。寝坊しちまったぜ。マスター!依頼あるか・・・?って、そっちの子は・・・?」 といい、赤い戦士は、クラウドのほうを指差して聞いた。 「知らなかったか?昨日、この酒場に来た新米冒険者の、クラウド=ムーンだ。クラウド、紹介するぜ。この赤いのは、アルター・グレイっていうんだ。」 「アルター・・・。私は、クラウドっていうの・・。・・・。よ・・、よろしくね!」 クラウドは、恥ずかしがりながらも、とびっきりの笑顔で、あいさつをした。アルターは、ほんの少し赤くなりながらあいさつをした。 「クラウドか・・・。オレはアルター。戦士だから、戦闘では、役に立つと思うから、冒険に、誘ってくれよ?この街で、一番役に立つと思うから・・・、そのぉ・・・、惚れてもいいんだぜ?」 マスターは、アルターのヘンな発言にため息をついた。アルターは、誰でも、そんなことを言うのだ。 「惚れるって・・・?」 「あっ!いや・・・、なんでもねぇ!」 「ふーん・・・。じゃあ、役に立つアルターくん!私、コロナの街のこと、よく知らないの・・・。だから、よかったら、案内してくれる・・・?」 「アルターでいいぜ!よし!じゃあ、昼メシ食べたら、街の散歩にでも、行くか!」 「本当!?ありがとう!アルター。」 クラウドは、またまた、とびっきりの笑顔でお礼を言った。アルターは、またまた、ほんの少し、赤くなった。 二人は、カウンターで、ごはんを食べた。そのあと、コロナの街を、いろいろと見てまわった。そして、いつの間にか、あたりは、暗くなっていた。 「もう、こんな暗いのか・・・。時間がたつのって早いな・・・。」 「でも、つまんなかったら、時間がたつのなんて、もっと遅く感じたかもしれない・・・。アルター、今日はありがとう。楽しかったよ!」 「・・・。ああ。」 「でもでも、あの、ピンクの、リュッタって子、かわいかったなぁ・・・。マーロは、ちょっとキツかったケド・・・。カリンは、とっても、いい人!シェリクは、穏やかで・・・。エヘヘヘヘヘヘヘ・・・。」 「・・・・。気持ち悪い笑い方だなぁ・・・。」 「あ!ふん!もういいよー!!」 「ははは。冗談!冗談!」 アルターとクラウドは、ふざけながら、酒場へと帰っていった。クラウドは、リュッタが、かわいくて、かわいくてしかたがないらしく、部屋に帰って、かえるにも、リュッタのことばかりを話していた。 「さっきから、リュッタのことばかりけろね・・・。リュッタは、いつも、お菓子ばかり食べてるけろ。それなのに、太らないなんて、ちょっと、うらやましいけろ・・・。」 「あ!朝思ったんだけど、「惚れる」って、なに?」 「けろ!そんなことまで忘れてしまったけろか!・・・。記憶喪失とは、おそろしいけろ・・・。ぼくは、絶対なりたくないけろ。」 かえるくんは、クラウドの、呪いのこと、かえるだったこと、記憶喪失なことなど、全部知っているのだ。クラウドの、呪いのことを知っているのは、かえるくんと、ラドゥしかいないのだ。 「それより、呪いのことは、誰にも言わないつもりけろか?」 「それよりって・・・。まあ、いいけど。呪いのことは・・、親友になった人に話す!盗賊ギルドに行ったら、ルーっていう人が冒険に行ってるとか言ってたし・・・。行政地区っていうのもあるんでしょ?まだまだ、いろんな人がいそうだし・・・。そのなかで、親友を見つけるの!」 「そうけろか・・・。そろそろ、夜ご飯の時間けろ。虫でも、捕まえて、食べるけろ〜♪」 「え!?む・・・、虫ぃ〜?虫なんか食べるの!?」 クラウドは、青くなりながら聞いた。 「虫なんかとは、なんだけろ!虫だって、おいしいけろ・・。特に、モンシロチョウ・・・。」 「きっ、気持ち悪い・・・。私も、かえるだったから、モンシロチョウを・・・?ひゃ〜〜〜〜。」 「ちっ、違うけろ。クラウドは、今は人間だから、人間のお食事をするけろよ?」 「なんだ・・・。よかった〜。」 クラウドは、一気に力が抜けて、床にペタンと座って、しばらく立てなかった。その後、マスターが、食事を届けてくれたので、クラウドは、喜んで食べた。 「虫じゃない!おいし〜。毎日、ここの料理を食べることができるなんて、私は、幸せ者だぁ・・・。」 「一年間だけだけろね。」 そう。クラウドは、人間の姿にさせてもらってるが、一年間で、この魔法は、解けてしまうのだ。その間に、呪いの正体を見つけ、呪いを解かなければいけないのだ。クラウドは、そのことを考えると、不安な気持ちでいっぱいになった。だが、これから、この街で暮らしていくことを考えると、ワクワクしてきた。クラウドは、この街で、一年間を、過ごしていくのだった・・。 つづく☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ はじめまして。ほし☆です。まだまだ未熟なもので、みなさまに、お楽しみいただけるようなお話は、かけませんが、これからも、どうぞよろしくお願いいたします。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ |
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