Kugisho (Ishikawajima) Ne20 |
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1944年7月にBMW003Aの縮小図面が日本にもたらされ、その図面を基にネ20の開発を1944年12月に開始、1945年3月末に組み立て完了、海軍試作戦闘機橘花に搭載され1945年8月7日に初飛行に成功した。これは日本で初のJet Engineによる飛行となった。推力は1047lb。 |
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国立科学博物館 計画概要複製図面 |
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Compressorは8段、CombustorはAnnular
Type、Turbineは1段。Lubrication用のTubeも含めLayoutはほぼBMW003と同じで、CombustorにはAir Blending Ductもある。Exhaust Nozzleは固定式のようである。Spinnerには始動用のElectrical Motor Starterがある。 Fig1 |
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Compressor前方はBall BearingとRoller Bearingにより支えられ、Compressor Center ShaftとそれぞれのStageのDiskはPinのようなもので結合されている。 Fig2 |
Compressor後方もRoller
BearingおよびBall Bearingで支えられる。BearingへのOil Nozzleが確認できる。恐らくCompressor側とTurbine側のShaft は分離することが可能となっている。Combustor内側にはBearing は無い。今でいうDiffuser Air SealのようなSealも中央に見える。 Fig3 |
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Compressor前方下側、直径方向を貫くDrive ShaftがBevel Gearを介してFuel Pump(左)、Lubrication
Pump(右)を駆動するのが分かる。 Fig4 |
Turbine直前を支えるRoller
Bearing。Oil Sealのための2重のLabrinth Sealが確認できる。TurbineはCobustor下から流れてくるCompressor空気 と外側のTubeを流れてくる空気により冷却される。 Fig5 |
Fig6〜18の写真はIHI社そらの未来館の許可の下に撮影したものです。写真の権利はIHI社にあるので転用を禁じます。 |
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ネ20は終戦当時20台生産され、そのうち16台は米軍の指示により破壊破棄され4台が米国へ持ち出された。現在2台はSmithsonian博物館にあり、1台はIHI未来館に保存されている。全長は2704o、直径620oであるので、基になったBMW003の全長3530o、直径690oと比べ少々小ぶりである。 Fig6 |
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SpinnerにはElectrical
Starterが取り付けられているが、これは米国で取り付けられたもの。 Fig7 |
Engine右側の青色のOil
Tankも米国で取り付けられたもの。本来のOil TankはInletに備わっていたが、こnEngineはNorthrop工科大学の地上施設で運転されていたためOil Tankを変更したようである。 Fig8 |
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本来の保有者Northrop
Institute of Technologyの銘板が取り付けられている。 Fig9 |
Fig10 |
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Turbine Cooling用の空気を導くTubeが側面に確認できる。。Fig5参照。 Fig11 |
Engine前方下につくFuel
Pumpの前面。漢字の表示がある。 Fig12 |
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ExhasutからTurbineを見たところで、2つのStrutがあるが前方はFig11に説明されるTurbine Cooling Tubeが通過するStrut。 Fig13 |
Fuel Nozzle。先端にPin Holeのような噴出口がある。 Fig14 |
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Compressor Blade、おそらく材質はAl。 Fig15
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Stator Vane(矢印部分)はほぼ流路に平行に設置され、Vane TipにはAir Sealなどは無い。 Fig16 |
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BMW003もHollow
Turbine Bladeを使用したが、このTurbine BladeはおそらくSolid TypeでDiskとは溶接で接合されている。根元に多数のCrackが認められる。 Fig17 |
仕上げ前のCompressor Vane。Airfoilは少しねじれているように見える。(写真上部分参照) Fig18 |
参考Web 特攻機『橘花』--日本で初めて翔んだジェット機--- 角 信 郎 あるエンジン設計技術者の回想 : 旧陸軍試作ジェットエンジンの開発(技術の歴史) |