人材豊富な当会ならではの新企画「トークサロン」が11月28日(土)、
21名出席のもとレンブ

ラントホテルの中華レストラン“トルファン”にて開催された。

スピーカーは朽木 達さん(S43年 理工)。「8年間の中国での実体験」と題して、1996年か

ら仕事で滞在した北京、上海、蘇州での体験を興味深く語られた。

初めに提示された中国の地図、改めてその広大さを思う。そして、その国土に住む13億3千万の

人々。

民族、言語そして習慣等、すべてにわたり多くの差異があるであろうとは、容易に理解できる。


そして、広く賄賂が横行、土地は国家に帰属するという社会、庶民の生きづらさを想像する。
(時々のニュースで垣間見るに、この実態は現在もあまり変わってはいないようだ)

このような社会のなかで、自己中心的な生き方、決して謝らない態度等の国民性が培われてきたので

あろう。   

 中国悠久の歴史の中で、文学や芸術等、日本が取り入れてきた文化は枚挙にいとまがない。

そのようなことで、ややもすれば中国人のどこかに精神性の高さを見出したいと思う日本人の習性は

見事に裏切られてしまうかのような状況である。

 朽木さんが美声をもって最後に紹介された歌「小城故事」“小さな町の物語”は、それでも私達に

中国の希望ある一端を見せてくれるような気がした。

                                 (S41教育 中川匡子)