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ASPニュースは、複数の新聞・雑誌などの記事から
事実関係を整理した上で個人的な見解で記事にまとめています。
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■ドイツ企業の訴訟相次ぐ
■古い消火器、一斉回収/死亡事故の多発で消防庁の緊急対策
■タイヤ整備不良、354台中116台で/JATMAが高速道路で調査
■電磁波を考慮した携帯電話の正しい使い方/日本子孫基金
■低い待機電力をラベル表示/経産省、来年度にも
■低アルコール飲料の果汁表示改善を/公取委と業界団体、基準作りに着手
■パソコン修理、1日で完了し翌日発送/エプソンダイレクト
■顧客満足への新たな取り組み/NECパーソナル事業部
■日本の高齢者、病院通い多いがサービスに不満/内閣府の国際比較調査
8月のニュースから
■ドイツ企業の訴訟相次ぐ
米国では、このところ高品質で定評のあるドイツ企業が訴えられるケースが相次いでいます。2000年11月に起きたオーストリアのケーブルカー火災事故では、米国の遺族らが今月、電気大手のシーメンスなどに損害賠償を求める訴訟を起こしたほか、高脂血症治療薬の副作用でバイエルに対しても20日、米国人が訴訟に踏み切りました。
ケーブルカー事故の訴訟では、火災発生後に車両のドアが開かなかったなどとして、企業側に被害を大きくした責任があるとしています。ケーブルカーの電気設備を製造したシーメンスのほか、ティッセン・クルップなどケーブルカー製造に関係した数社にも賠償を求め、賠償請求総額は推定で5億5,000万〜6億2,000万ドル(約650億〜744億円)となっているようです。
一方、高脂血症治療薬の「バイコール」による副作用事故で、世界中で52人の死亡者が出たとされる問題も、独企業の信頼を損ねています。米国では31人と、この事故最多の死亡例が報告されましたが、20日バイエルに対する最初の訴訟が米オクラホマ州の原告団により起こされました。原告団はバイエルが医師と患者に対して同薬品の危険性について適切な情報提供を怠ったとしています。
また独保健省のシュレーダー次官も16日、同社が今年6月の時点で問題を把握しながら今月10日まで独政府に報告しなかった、と非難しています。ドイツでは薬品の副作用が発覚した場合、速やかに関係当局に届け出る義務があるが、その対応を怠ったというものです。
ケーブルカーの火災事故での製造メーカーの抱えるリスクは設計時に遡るものですが、バイエルのケースは顧客の安全のための情報開示の遅れ、というものです。医薬品などでは開発当初でリスクを十分見極めることは難しいし、社会もそのことは承知しています。したがって常に顧客の立場で安全配慮する姿勢、それに基づいた判断ががあればこのような事態にならずに済んだのですが…。
ところで事件を監督省庁や市民に知らせない企業・団体・行政が多いのはどういうことなのでしょうか。自浄作用が働かない一部の省庁のように物事を隠そうという体質がまん延している場合は論外ですが、普通は現場の担当者が正しい対処方法に精通していなく、個人で処理しようとするあまり先送りにするケースが多いのだと思います。このことは、個人の責任問題が関っているときはさらに顕著になるでしょう。悪いことに直属の上司や管理者へ連絡が行くと、対外的なリスクに目が行きやすくなることから、ますます公表に時間がかかるのかもしれません。そのようなときにこそ、個人の都合で判断できない、客観的かつポリシーを知らしめるリファレンス(反論・反マニュアル的行動のできない厳格なもの)が必要で、マニュアルの真価が問われるものです。
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■古い消火器、一斉回収/死亡事故の多発で消防庁の緊急対策
古くなった消火器が破裂し死者が出る事故が起きていることから、総務省消防庁は2日までに、古い消火器の一斉回収などを柱とする緊急対策をまとめました。この11月の全国火災予防運動期間に合わせて回収に取り組む予定で、全国の消火器販売・点検業者などにも協力を求めていくとしています。古い消火器による事故は、今年に入ってから3月に名古屋市で、4月に北海道帯広市で発生、いずれも消火器の破裂による死亡事故となっています。名古屋市の事故では、古い消火器を解体中の男性が破裂した消火器に直撃されたものです。
保管状態が良い消火器は問題ないのですが、さびが出たり変形したりしているものは、レバーを握ると破裂する危険があるといいます。回収方法は、イベントを開いて回収場所を1か所にまとめるなど、各地域の消防期間が市町村の清掃部局や消火器販売業者などと協議して決めるとしています。
実際、古い消火器の処分には困っている人も多いと思いますが、廃棄物として捨てることもできず、物置や部屋の片隅などにおいているのではないでしょうか。たまにホームセンターなどで行う案内で、「消火器を購入される方には、古い消火器をお持ちいただければ回収します」という、チャンス?を利用するのが適当な方法だったと思います。死亡事故のおかげでやっかいものを回収してくれる、というのはありがたいのですが、法律で廃棄物の処理を規制する時代、なぜ今まで行われてこなかったのか少々残念な気がします。
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■タイヤ整備不良、354台中116台で/JATMAが高速道路で調査
日本自動車タイヤ協会(JATMA)が27日発表した東名高速道路・浜松サービスエリアでのタイヤ点検調査によると、点検車両354台中、116台が空気圧不足や異常摩耗など「タイヤ整備不良車両」に該当することが明らかになりました。タイヤ点検調査はタイヤ整備不良に起因する自動車事故の未然防止を図るためのもので、東名高速が全線開通した1969年から毎年行っていて、今年で33回目となります。点検車両は乗用車221台、観光バス50台、トラック83台の合計354台で、タイヤの整備不良車両は116台で不良率は32.8%となっています。車種別で不良率の一番高かったのは、乗用車の37.6%、ついでトラックの31.3%、観光バスの14.0%でした。
調査によると「空気圧不足」が29.9%とトップで前回の15.6%の倍近く、ついで「異常摩耗」が8.8%、「タイヤ溝不足」が5.4%となっています。車種別では乗用車は空気圧不足、観光バスで異常摩耗、トラックでタイヤ溝不足が多くなっていました。高速道路上の自動車事故では、日本道路公団の2000年統計によると、年間15万1,511件の事故のうち「タイヤ(ホイール)破損」が23.9%を占めてワーストワンになっています。このことを裏付けた今回の調査ですが、同協会では整備の重要性を積極的にPRしていくとしています。
タイヤの空気圧ですが、10年以上前の車では高速走行時の注意として、「通常の指定空気圧の10%程度増すこと」を取扱説明書などに記載していました。しかし最近の取扱説明書では、そのような記載は見られなくなっています。しかしタイヤの空気圧チェックは簡単なことで、圧力計を持っている人も多いと思われます。車両を支えるタイヤは、安全に関してはエンジンよりも大事な点検項目ともいえ、長距離運転前や高速道路の利用時には要チェックです。
ところで窒素充填タイヤなど運転者の保守・点検軽減する技術がでてくると、ユーザー自ら行うべき各種チェックの必要性が認識されなくなるかもしません。窒素充填タイヤは安全走行のために歓迎できる技術ですが、このような技術提供は逆に個人のセンシングの劣化をもたらす、少し危ういものでもあります。「危険のリスクを認識してもらう」という、安全対策や環境作りも必要なのですが…。
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■電磁波を考慮した携帯電話の正しい使い方/日本子孫基金
今年5月に総務省が市販の携帯電話について、人体の影響が懸念される電磁波の強さを機種ごとに測定した電波強度データ(SAR値)を公表(http://www.joho.soumu.go.jp/pressrelease/japanese/sogo_tsusin/010515_1.html)しましたが、電磁波の安全性について調べているNGOの「日本子孫基金」では「確実に安全とは言い切れない」と警告しています。
SAR値は大きいほど電磁波が強く、人体1キログラムあたり2.0ワットが国の電磁波防護規制値です。ただし規制値以下でも影響があるという動物実験もあることから、携帯電話のように頭に近づけて使用する機器の場合、脳腫瘍や頭痛が増えるという指摘もあります。同基金の上田武智氏は「携帯電話は安全性がはっきり確認されてない段階で必需品になってしまった特殊な例、電磁波の発信源をぴたりと体に密着させるのは人類の歴史でも初めてのことで、用心するに越したことはない」といっています。また総務省のデータを見ると、規制値内であっても最大で1.86、最少で0.05と機種により大きな開きがあり、SAR値が小さかった優良5種が同一メーカーへのものだったことに注目、「電磁波対策に積極的なメーカーとそうでないところがある。電磁波のできるだけ少ないものを使いたいという人は、体内吸収をできるだけ少なくする必要がある」と指摘しています。
その方法ですが、「もっとも安全なのはイヤホンマイクを使って電話を頭から遠ざけること。イヤホンを使わない場合は、アンテナを出して受信機の感度をよくすること」だといいます。アンテナを出さないことで、感度を良くする回路が自動的に働き、機器の出力を上げ電磁波が増えるわけです。
また電話を耳につけて使用する時は、正面から見てアンテナが左にある場合は左耳、右のときは右耳、とするのが良いようです。つまりアンテナが耳の下に来ることで、少しでも電磁波を頭から遠ざける、という方法です。
同氏はまた、「脳組織が発達する時期に使用するのは控えたほうがいいし、イギリスでは16歳以下の子供に使わせないよう国が呼びかけているのに、日本では逆に子供の購買欲をあおっている」と指摘しています。たしかに人が死ななければ法律が変わらない、という業界に遠慮がちな社会では、国民の安全に関して「無責任である」といわざるを得ません。
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■低い待機電力をラベル表示/経産省、来年度にも
経済産業省はビデオやテレビなどの家電製品の電力消費量を減らすため、機器を使用していないときの電力消費が少ない製品を証明するラベリング制度を来年度にも導入することにしました。地球温暖化防止に向けた省エネルギー対策の一環で、一定の基準を満たした機器を分かりやすく示すことで、省エネ効果の高い機器の普及を促したいとしています。
しかしメーカーでは97年頃より対策を進めており、ソニーは98年度モデルから待機時電力を3ワット以下にする目標を定め、2000年度目標として1ワット以下にするなど対策を進めてきました。タイマーを使用しない電子レンジや全自動洗濯機などでは待機時電力ゼロの製品も98年には登場し、同年発売のケンウッドのミニコンポでは3ワット以下を達成していました。
その他のメーカーでも2000年度には1ワット以下に抑える商品開発を進めるなど、省エネ対策品が多くある現在、経産省のラベリング制度、というものはどれほどの意味があるのでしょうか?もうすでに省エネ機器が販売の上位を占めているものも多く、消費者には認知されていることだと思います。
また企業では当たり前の取り組みとなっていることから、企業間競争を促す効果もなく、環境配慮の制度を作った経産省の得点稼ぎだけかもしれません。むしろ海外の製品に対する新たな規制、という問題が出てくるかもしれません。
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■低アルコール飲料の果汁表示改善を/公取委と業界団体、基準作りに着手
公正取引委員会は22日までに、「果汁使用」を強調した缶入りチューハイなど低アルコール飲料の表示について、業界団体とともに新たなルール作りに乗り出しました。
一般の果汁飲料では景品表示法に基づく業界ルールである公正競争規約などで、果汁割合の表示が義務付けられているほか、JASで「天然果汁」などの表記は禁止されています。しかし若者を中心に人気のある低アルコール飲料では「天然果汁使用」などの言葉を使用したり、果物のデザインを使用したりして果汁使用を強調する商品あることから、対策をとるものです。
公取委が低アルコール飲料の主要メーカー8社16商品について調べたところ、果汁割合を表示しているのは2商品だけで、表示がない14商品のうち13商品の果汁割合は5%未満だったといいます。食品関係に限りませんが、我が国の製品表示の妥当性についてはその根拠がいいかげんなものが多いように思います。国の法律の未整備をいいことに、業界で何も対策を講じない業種も多いということを改めて感じます。
同委がメーカーや消費者団体などを交えた意見交換会を開催した結果、業界団体の日本洋酒造組合は9月から各メーカーの担当者を集め自主基準作成の検討を始めることにしました。意見交換会では消費者団体などから、「果汁割合について具体的に表示すべきだ」「低アルコール飲料ではなぜ『天然』などの表示が許されるのか」など現状に対し批判的な意見が多く出されたといいます。
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■パソコン修理、1日で完了し翌日発送/エプソンダイレクト
エプソンダイレクトは20日、修理品を1日預かるだけで修理を終え、翌日に発送する「1日修理サービス」を開始しました。同社ではパソコンが普及し仕事や日常生活に密着した現在、製品の修理期間中にユーザーの被る不便さを考慮したものだとしています。パソコン業界では初めてというこのサービスは、顧客満足度を高める取り組みとして評価できます。
最近の電子機器もそうですが、パソコンはもともとモジュール化が進んでいるもので、プリント基板、電源ブロック、ハードディスクなど現場での修理が困難なものはブロックごと交換することが多いものです。したがって基板上の電子部品を半田ごてを使って交換修理する、ということはあまりなく、後日工場に送り返した基板やブロックを専用の機器(テスター)で故障解析・修理する方が効率的なようです。
同社では故障の状況と想定できる原因をデータベース化し、故障機が届くとすぐに修理箇所を特定できるように改めることで、このサービスを可能にしたとしています。
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■日本の高齢者、病院通い多いがサービスに不満/内閣府の国際比較調査
内閣府が今年1月と2月に日本、韓国、米国、ドイツ、スウェーデンの60歳以上の高齢者を対象とした高齢者の生活と意識に関する国際比較調査(http://www8.cao.go.jp/kourei/index.html)を9日発表しました。
それによると日本の高齢者は欧米に比べて病院や医者通いの頻度が圧倒的に高い反面、医療サービスに満足している人は少ないことが分かりました。近所の人達との付き合いでも、日本は「ほとんど話をしない」人が最も多く、各国よりも希薄な人間関係が見えるようです。また医療サービスの利用については「ほぼ毎日」、「月に一回くらい」と答えた人の合計は、スウェーデン13.2%、米国23.1%、ドイツ29.9%に対し、日本は60.2%と特別多いのが印象的です。
一方で「医療サービスに満足している」と答えた高齢者の割合は、日本が32.2%なのに対し、米国76.5%、スウェーデン49.0%、ドイツ41.3%となっています。日本では、ひんぱんに利用する医療サービスの質が良くない、と感じる人の多いことが分かりました。
「週に何回ぐらい、近所の人達と話をするか」の質問に関しては、韓国、ドイツ、スウェーデン、米国で「ほとんど毎日」がトップを占めましたが、日本は「ほとんどない」(25.5%)がトップでした。しかし「ほとんど毎日」という日本の高齢者も21.0%あることから、これは高齢者が外に出て話す環境、いわゆる地域・社会基盤に問題があるのかもしれません。
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終わりに
自然豊かな上高地でも帰化植物が問題となっているため、環境省は今夏、中の瀬園地で進めている遊歩道の舗装工事に、道路に敷き詰める砕石をあらかじめ加熱処理する方法を取り入れました。同省では「帰化植物の種が観光客や車に付着して持ち込まれるケースもあるが、土木工事で使う砕石や砂利などの資材に種が混じって入り込むのではないか」とみています。
自然を維持するのには多くの労力が必要とされますが、最近ニュースをにぎわしている外来種の魚の繁殖被害の問題に裏には、観光を目玉とする地元の意向が働いているようです。一部の地域(業者)の都合や金儲けのために、社会・国民が失う自然の損失をどのように見ているのでしょうか。
当たり前のことですが、田舎の自然はそこに住んでいる人のものではなく、国民全体の財産、という考えが必要です。理屈をいうと、その自然が国民に影響のある大気や飲み水を作り、また精神的な寄りどころでもあるのですから…。たとえ自分の所有物である土地でも、そこに廃棄物を埋めたり、場合によっては木の伐採も制限されるものです。
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