セバスチャン 西川 哲彌
考えてみると、こんなにカトリック新聞が来るのを待ち遠しく思うことはなかった。 というのはこの1年、毎週毎週第1面はいつも教皇フランシスコの言葉と決まっている。 それがいつも新鮮でよくぞ言ってくださったというメセージになっているからなのです。 なにか特別な宣言とか真新らしい教訓を垂れるというものではなく、極くあたりまえのことをおしゃっているから読みやすいのです。 浅草・本所・上野教会及び上野のイエズス会中国センターが、6月8日の教区合同堅信式に受堅を希望する方を集めて本所教会で堅信講座を開催しました。 復活祭が終わって間もなく始まり、聖霊降臨の祝日直前まで5回の講座でした。 4月27日の第1回目に受講者全員に、2月9日付けのカトリック新聞第1面がコピーされて配られました。 そこには教皇様が強く堅信の秘跡の大切さを説かれ、受ける時期にある子ども達に是非受けさせることを強調しておられたのです。 教会の一員として、生き生きとした信仰を生き、与えられた使命や役割を果たしてゆくために、堅信の秘跡は不可欠と断じておられます。 「堅信の秘跡は私達に聖霊からの特別な力を与え、信仰を広め、擁護しキリストのみ名を公言し、十字架を決して恥じないようにさせてくれる」とまでおっしゃっています。 教皇様は「聖書とカトリックの伝承は、聖霊のたまものについて強調して来た」と強調され、「テストするつもりはないが」とおっしゃって、自らその七つのたまものを示されました。 それは「上智、聡明、賢慮、勇気、知識、孝愛、主への畏敬」です。 たまものですから一方的に与えられるものであり恵みそのものです。 私達が何かをしたからとか、それ相当の努力をはらったから与えられるというものではありません。 必要な時にあふれる程聖霊様が与えてくださるということなのです。 ここまでおっしゃって堅信の秘跡のすばらしさと大切さを教皇様自らがなさるというのは、何とも有難い限りです。 やさしい話だけではありません。 「堅信の秘跡を受けていない状態では、青年達はキリスト者としての成熟を目指し、教会の一員として歩む上で『中途半端』的になってしまう」ともおっしゃっています。 これも大切なメッセージです。 今月中旬に、教皇様のかなりまとまったメッセージが出版されます。 題して『福音の喜び』すでに外国で出版されていますので、言葉に強い方々はすでに読んでおられ「いいよ」「すばらしいよ」「ちと厳しいところもあるよ」と教えてくださいます。 どの教皇様も素晴らしいメッセージを発信して来られ、私達はそれぞれ知恵と力を頂いて来ました。 でも『福音の喜び』程、翻訳出版が待たれたのは近年珍しいのではないでしょうか。 読みましょう。読んで力と喜びを頂きましょう。 |