語源としての「ち」について
「言葉の旅人」としては、一度は触れたいテーマでした。
「血」や「乳」といった生命にとって重要な生命力の源に共通している「ち」、
あるいは「唾」の「つ」、いずれも「 t 」の音が含まれており、ともに身体からでる
「液体」であることが共通しています。
チ(霊)と深いつながりを持っていて、人体にチ(霊)が巡り流れているという
観念から出たものらしいのです。「力」(ちから)も「血殻あるいは霊因」で、元は
「筋肉の力」というよりは「霊力」を表わしておりました。
ウチ(皮の内)、イノウチ(息内)、イキノウチ(生内)、イノチ(命、気内、生霊)
との関連を述べる学者もいます。