女房詞(にょうぼうことば)
「女房」は上流貴族の養育や身の回りの世話をした貴族の娘で平安時代に生まれた職業。
「女房詞(にょうぼうことば)」は、宮中で使われていましたが、後に一般にも広まりました。
1)「お」をつけた丁寧語
おかず(惣菜を数々取りそろえた)、おもちゃ(手に持って遊ぶもの)
おかき(鏡餅を砕いて食べた)、お造り(武家は「刺す」「切る」を嫌った)
おひや(水)、おみや(土産)、おさつ(さつま芋)
2)「もじ」を付けた婉曲表現 しゃもじ(しゃくし)、あもじ(姉)
3)「もの」をつけたもの あおもの(野菜)、つきのもの(月経)
4)省略して繰り返す表現 ささ(酒)、するする(するめいか)
5)前部を省略したもの まき(ちまき)
6)後部を省略したもの う(うなぎ)、なす(なすび)
7)雅 語 おきなぐさ(白菊)、あけぼのぐさ(桜)
8)縁 語 なみのはな(塩)、あかねさす(日の出)
9)動 詞 召し上がる(食べる)、むつかる(泣く)、いざなう(誘う)
10)形容詞 おいしい(「いし」は好ましい、優れているという意味を持つ古語)