いろは歌

 戦前は「いろは順」(色は匂へど・・)「とりな順」(鳥啼く声す・・)として
字を教えるために使われていたことを知りました。

     いろは順                とりな順
     
にほ                      こゑ
  色は匂へど散りぬるを        鳥啼く声す 夢覚ませ
                                
   ひんかし
  我が世誰ぞ 常ならん        見よ明け渡る 東を
  
うゐ        けふ                        へ
  有為の奥山 今日越えて       空色映えて 沖つ辺に
           
             ほふね        もや
  浅き夢見じ  酔ひもせず      帆船群れゐぬ 靄の中

「仮名尽し誦文(かなづくしずもん)」という「いろは四十七文字+ん」を一度
ずつすべて使ってつくる世相を謳ったものものもあり、知恵を出し合い競って
おったようです。入選作の一つを紹介いたします。
     
   さやけきみ空 仰ぐ陽よ 窓辺笑む梅 一二輪

   豊かの初音 世事忘る 風呂もこぼれて 猶酔ゐぬ

「雑学あれこれ」へ